シトレス

シトレスはうつ病やうつ状態、それに社会不安障害の治療に使われる薬です。気分の落ち込み、不安、やる気の低下など、心の不調を改善する効果があります。脳内のセロトニンという物質のバランスを整えることで、気分を安定させる働きをします。

効果が現れるまでには、通常2〜4週間ほどかかることが多いです。すぐに気分が楽になるわけではありませんが、あきらめずに飲み続けることで、徐々に改善が期待できます。症状に応じて調整も行われるため、医師の指示を守ることが大切です。

シトレスは他の抗うつ薬と比べて特にセロトニンに選択的に作用するため、効き目が安定しやすいとされています。他の薬で効果が得られなかった方にも使われることがあり、多くの臨床試験で改善が確認されています。

はい。国内で行われた52週間の長期試験でも、症状の改善が続いたことが確認されています。うつ病や社会不安障害の再発を防ぐためにも、医師と相談しながら、安定して飲み続けることが効果維持のポイントです。

基本的には夜（夕食後）に1日1回飲むのが推奨されています。これは、国内の臨床試験でも夕食後の服用で効果と安全性が確認されているからです。朝に飲んではいけないというわけではありませんが、決まった時間に毎日同じように飲むのがポイントです。

シトレスは、食後（特に夕食後）に飲むのが基本です。食後に飲むことで胃への負担を軽減し、副作用が出にくくなる場合があります。空腹時に飲んでも薬の吸収には影響しにくいですが、毎日同じタイミングで飲むのが大事です。

気づいたときにすぐ飲んでOKですが、次の服用時間が近い場合は1回分飛ばして、いつも通りの時間に飲んでください。2回分をまとめて飲むのはNGです。飲み忘れが続くと効果が落ちるので、アラームなどで習慣化するのがコツです。

市販薬やサプリメントとの併用には注意が必要です。特に、セロトニンに関係する薬や眠気の出る薬とは相互作用が出ることがあります。他の薬を飲んでいる場合は、必ず医師や薬剤師に相談してから服用するようにしてください。

よくある副作用としては、「眠気」「吐き気」「頭痛」「口のかわき」「めまい」「だるさ」などがあります。どれも軽く済むことが多いですが、日常生活に支障が出るようなら、我慢せず医師に相談してください。飲み始めに出やすく、続けるうちに落ち着くこともあります。

まれですが、「けいれん」「意識がぼんやりする」「異常な発汗」「心臓がドキドキする」などが出た場合は、すぐに受診が必要です。また、「セロトニン症候群」と呼ばれる重い症状が出ることもあるので、いつもと違う強い体調の変化を感じたら早めに医療機関へ。

妊娠中は原則として使用を慎重に判断する必要があります。胎児への影響の報告もあるため、妊娠している・予定がある場合は必ず医師に相談を。高齢者では副作用が出やすいことがあるため、通常より少ない量から始めることが多いです。

市販の風邪薬や胃薬、サプリメントなどにも、セロトニンに影響を与える成分が含まれている場合があります。特に、眠気を強める薬やハーブ系サプリ（セントジョーンズワートなど）には注意。必ず医師か薬剤師に確認してから使うようにしましょう。