睡眠薬をオンラインで処方してもらうことはできる?睡眠薬以外にも処方してもらえる?
現代人の多くが抱える悩みのひとつとなっている不眠を解消するために役立つのが睡眠薬です。
実際に睡眠薬を使っている方というのも非常に多くなっており、睡眠薬のおかげで不眠を改善できているという方も多いでしょう。
そんな不眠を改善する睡眠薬は病院で処方してもらうものですが、近年登場したオンライン処方で手に入れるといったことは可能なのでしょうか?
こちらのページでは睡眠薬のオンライン処方などについての情報を紹介していきます。
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睡眠薬はオンラインで処方してもらうことができるの?
不眠を解消するための睡眠薬をオンラインで処方してもらうことは可能です。
現在、通常の病院からオンライン診療専門のサービスまで幅広く登場しており、そうしたオンラインでの診察を受けた後に、睡眠薬を処方してもらえるようになっています。
そのため、普段は仕事などで忙しくしているというような方でも、オンライン処方を利用することで、自宅や職場などにいながら睡眠薬を処方してもらい不眠を改善するといったことができます。
オンライン診療の流れ
睡眠薬をオンラインで処方してもらえるならしてもらいたいけど、難しそう…と、実際に利用するのを躊躇する方もいるかと思います。
そこで、ここからは実際にオンラインで睡眠薬を処方してもらうまでのオンライン診療の流れについて紹介します。
実際にオンライン診療を受ける前から睡眠薬を受取るまでの流れは下記のとおり
- 1. オンライン診療に対応している医療機関を探す
- 2. オンライン診療を予約する(アプリ・電話など医療機関によって予約方法は異なる)
- 3. オンラインで診療を受ける
- 4. オンラインで睡眠薬の処方を受ける(睡眠薬は配送され、種類によっては薬局やオンラインでの服薬指導を受ける必要があります。)
- 5. 配送された睡眠薬を受取る
基本的には全ての工程をオンラインで済ませることができるため、時間があまり取れないという方にとって非常に有効な方法となっています。
初診のみ薬を購入できないことがある
オンライン診療を利用して睡眠薬などを処方してもらおうと考えた場合に注意しなければならない点がひとつあります。
それが、初診時には治療薬を処方してもらうことができない場合があるという点です。
オンライン診療を行っている医療機関の中には2回目の診療から治療薬を処方しているという場合もあるため、最初から治療薬の処方を希望している場合は、事前に医療機関のサイトや予約時などに確認しておく必要があります。
ちょっとした手間にはなりますが、確認をしておくようにすることで初回の処方がなくて困ってしまうということも避けられるので、オンライン診療を初めて利用する医療機関の場合は必ず確認しましょう。
オンライン診療で処方してもらった睡眠薬はどうやって受け取るの?
オンライン診療で処方してもらえる睡眠薬などの治療薬は、自宅まで配送してもらえます。
診療を受ける時間が午前中などの場合は、当日中に配送を行ってもらえたりするので翌日には自宅に届いて使い始めることができたりもします。
ですが、全ての医療機関が即日配送や翌日配送というわけではない点には注意しておきましょう。
配送までに1週間ほどの期間がかかるという場合もありますし、オンライン診療を受けた医療機関が遠方にある場合には、配送から届くまでに数日かかってしまうという場合もあります。
オンライン診療で処方してもらうことができる睡眠薬
オンライン診療を利用することで睡眠薬も処方してもらうことが可能となっていますが、実際にこのオンライン診療を利用した場合にどのような睡眠薬を処方してもらうことができるのでしょうか?
ここからは、オンライン診療で処方してもらえる睡眠薬をいくつか紹介していきます。
デエビゴ錠
デエビゴ錠はエーザイが製造・販売している不眠症治療薬です。
有効成分として配合されているのはレンボキサントで、このレンボキサントがオレキシン受容体と呼ばれる受容体を遮断する作用があります。
オレキシン受容体はオレキシンと結合することで脳の覚醒を促進します。ですが、オレキシンとの結合が遮断されることで脳の覚醒を抑制して睡眠状態へと移行させることで睡眠へと導きます。
デエビゴ錠は即効性の高い睡眠薬となっているため、入眠障害などの不眠に効果的です。
参考元:医療用医薬品:デエビゴ
エスゾピクロン錠
エスゾピクロン錠はさまざまな製薬会社が製造・販売しているジェネリックの睡眠薬です。
こちらはエーザイが製造・販売しているルネスタと同一成分を配合しています。
有効成分のエスゾピクロンはGABAA受容体のベンゾジアゼピン結合部位と結合することで、ストレスを和らげたり脳の興奮を鎮める働きを持つとされるGABAの働きを促進することで眠りへと誘います。
こちらのエスゾピクロンは入眠障害や中途覚醒に対して効果がある睡眠薬となっています。
参考元:医療用医薬品:エスゾピクロン
リスミー錠
リスミー錠は有効成分としてリルマザホン塩酸塩を配合した睡眠誘導剤で、共和薬品工業が製造・販売しています。
有効成分のリルマザホン塩酸塩は脳の後部視床下部を抑制する作用を発揮します。
その結果、大脳辺縁系の活動を低下させることで鎮静や催眠といった作用を発揮して眠りへと誘います。
服用から15~30分で効果があらわれる即効性の高い睡眠薬であるため入眠障害の改善に役立ちます。
参考元:医療用医薬品:リスミー
ラメルテオン錠
ラメルテオン錠は有効成分にラメルテオンを配合したジェネリック医薬品です。
武田テバファーマや東和薬品、沢井製薬などさまざまな製薬会社が製造・販売しています。
このラメルテオン錠の元となっているのは武田薬品工業が製造・販売するロゼレム錠です。
有効成分であるラメルテオンはメラトニン受容体に作用することで、体内時計を調整して睡眠と覚醒のリズムを整えることで自然な睡眠へと導きます。
服用から1時間程で効果を発揮するため、入眠障害の対策に役立ちます。
参考元:医療用医薬品:ラメルテオン
漢方薬
オンライン診療では睡眠薬以外に加味帰脾湯や酸棗仁湯といった漢方薬を処方してもらうことも可能です。
加味帰脾湯はストレスや不安などが原因となっている不眠に対して効果があるとされています。
また、酸棗仁湯は鎮静、精神安定作用で自然な眠りへと導く作用があるとされています。
漢方薬は複数の生薬を配合したものであり、副作用などのリスクが極めて小さいという特徴があります。
参考元:加味帰脾湯(かみきひとう)
参考元:医療用医薬品:酸棗仁湯
睡眠サプリメント
オンライン診療では睡眠サプリメントが処方されるという場合もあります。
この時処方されるのはラフマ抽出物やGABAなどが配合されたサプリメントとなります。
これらの成分を配合したサプリメントは体内時計の調節をサポートしたり、自然な眠気を呼び起こすのをサポートして不眠の改善を助けます。
ただし、サプリメントは睡眠薬とは違って確かな効果はなく、継続して使う必要があるという点には注意が必要です。
オンライン診療はどれくらいの費用がかかる?
オンライン診療は便利そうだけど、必要になる費用面が気になって一歩を踏み出せずにいるという方も多いのではないでしょうか?
実際にオンライン診療を利用した場合に必要になるのは
「初診料」、「薬の代金」、「送料」という3つになります。そして、2回目以降では再診料と薬代、そして送料になります。
中には再診料が無料というケースもあるため、薬の代金と送料だけで済むこともあります。
それぞれにかかる費用については、オンライン診療を実施している医療機関によって違うため利用する前に確認するようにしましょう。
オンライン診療と他のサービスの比較
オンライン診療はその名の通りオンライン上で診察を受けられ、睡眠薬などの治療薬を配送してもらえる非常に便利なサービスです。
では、このオンライン診療と病院での診察や医薬品の個人輸入とでは、どのような違いがあるのでしょうか?
病院での診察との比較
オンライン診療を受けるのと、病院で診察を受けて睡眠薬を処方してもらう場合の一番の違いは、診察の精度になります。
特に、不眠症などの場合は他の病気が影響しているということも珍しくありません。
そのため、医師と対面して診察を受けることで他の病気を察知してもらえるといった可能性もあります。
ただし、病院での診察では診察を受ける時間を作る必要があったり、医療機関へ足を運ぶための交通費や時間が必要になったりするという違いがあります。
医薬品の個人輸入(通販)との比較
オンライン診療と似たサービスに医薬品の個人輸入(通販)があります。
このサービスとの決定的な違いは診察や副作用などの救済制度の有無です。
睡眠薬が使用できるかどうかなどの診察がないため、いきなり個人輸入で睡眠薬を購入するのには向いていません。
ですが、既に病院で処方してもらっている睡眠薬があったりするような場合には、同じものを個人輸入で購入するというのは非常に効率的です。
個人輸入ではジェネリックなども豊富に取り扱っているため、診察などの時間的な負担もない上に、薬にかかる費用もジェネリックを選んで輸入することで抑えるといったことができます。
まとめ
こちらのページでは睡眠薬をオンライン診療で処方してもらうことができるのか?
といったことから、実際のオンライン診療の流れや処方してもらえる睡眠薬の種類などさまざまな情報を紹介してきました。
現在では、オンライン診療は幅広く浸透しており、多くの方に利用されています。
オンライン診療を利用して睡眠薬を手に入れることは非常に有効な方法となっています。
ただし、医療機関での対面診療と比べて診察の精度が落ちたり、個人輸入と比べて費用負担などが大きかったりするといったデメリットもあります。
正確な診察を受けたい場合は医療機関、より安価で睡眠薬を手に入れたいという場合は通販といったように、自身の希望に合わせて適した方法を利用してみてはいかがでしょうか。