ピラティスが不眠症の改善になるってホント?おすすめの運動法をご紹介
「ピラティスが不眠症の改善に役立つ」と聞いたことがある人はいるでしょう。
不眠症で悩む人にとって睡眠薬に頼らずに改善したいと考える人は少なくありません。
そこで今回はピラティスが不眠症の改善に効果があるのかといったことについて解説しますので不眠で悩む方は是非、参考にしてください。
目次
ピラティスが不眠症の改善になるってホント?
ピラティスは不眠症に改善効果があるといわれています。
瞑想や呼吸法を取り入れた動作が自律神経のバランスを整えて心身をリラックスさせる効果を発揮します。
具体的にはピラティスの胸式呼吸が副交感神経を刺激し、ストレスの緩和や睡眠の質向上につながります。
また適度な運動によってセロトニン分泌を促進するため、体内時計のリズムを調整する役割も果たします。
さらに、ピラティスの動きは体の柔軟性や筋力向上をサポートし、全体的な健康状態の改善にも期待できます。
不眠改善を目指す人にとってピラティスは安全で効果的な選択肢の一つといえるでしょう。
そもそもピラティスとは?
ピラティスは筋力や柔軟性、体幹の安定性を向上させるためのエクササイズです。
特にインナーマッスル(深層筋)の強化に焦点を当てています。
ピラティスは、20世紀初頭にジョセフ・ピラティスによって考案され、もともとは負傷した兵士のリハビリやダンサーの体力強化を目的に開発されました。
その後、不眠などさまざまな面で効果的だと判明し、現在では多くの人が行っています。
ピラティスの特徴は呼吸法と体の中心部である「コア」を意識しながら行う点です。
これにより体全体のバランスや姿勢が改善され、スポーツのパフォーマンス向上や日常生活での体の使い方が楽になるといった効果があります。
ピラティスが不眠症の改善に効果がある理由
ピラティスが不眠症の改善に効果がある理由として以下が挙げられます。
- 瞑想効果により脳がリラックスするため
- 胸式呼吸によって腸を刺激するため
- ハンドレッドによってセロトニンが分泌されるため
ここではそれぞれの理由について詳しく見ていきましょう。
瞑想効果により脳がリラックスするため
ピラティスの運動は瞑想的な要素もあり、脳をリラックスさせる効果に期待できます。
ゆっくりとした動きの中で骨の動きや身体の動きなど普段では意識が及ばないような部分にも注意しながら動くため、瞑想的な要素があるといわれています。
また、深い呼吸を伴うエクササイズは副交感神経を刺激して、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を抑制します。
このプロセスによって緊張や不安が軽減され、睡眠の準備が整うのです。
普段及ばないような部分への意識や深い呼吸によって、ストレスを緩和して不眠症にアプローチします。
胸式呼吸によって腸を刺激するため
ピラティスの運動は、胸式呼吸をしながら行います。
腹式呼吸は横隔膜を効果的に動かすことで、腸を刺激します。
腸は「第2の脳」とも呼ばれセロトニンの約90%が生成されるため、腸内環境の改善は睡眠と密接に関係しています。
胸式呼吸は、腸への刺激と共にストレス緩和などの効果をもたらすため、神経の高ぶりを抑えて寝つきやすい状態を作れます。
リズム運動がセロトニンの分泌を促す
ピラティスにはハンドレッドと呼ばれるような一定のリズムで筋肉の弛緩と緊張を繰り返す運動があります。
こうしたリズム運動はセロトニンの分泌を促進するとされています。
そのため、毎日の生活の中にピラティスを取り入れることで、セロトニンの分泌が促され不眠の改善に期待できます。
このセロトニンは「幸せホルモン」と呼ばれ、心身をリラックスさせたり安定させたりする役割があります。
自然な眠気を呼び起こして入眠を促し、不眠の改善に期待できます。
不眠症改善におすすめなピラティスの運動
不眠症改善に効果的なピラティス運動として、ハンドレッドやスイミングが挙げられます。
どちらも簡単なため、気軽に自宅での運動に取り組むことができます。
ハンドレッド
ハンドレッドは、仰向けになり脚を上げながら腕を上下に動かすエクササイズです。
この動作中にリズミカルな胸式呼吸を行うことで、腹筋を強化しながらセロトニンの分泌を促進します。
初めて行う場合は、無理をせずに10回程度の呼吸から始めるのがおすすめです。
正しいフォームで行うことでストレス解消と体の緊張緩和が期待でき、不眠症改善に役立ちます。
スイミング
スイミングはピラティスの基本エクササイズの一つで、背筋や体幹を鍛える運動です。
うつ伏せになり手足の上げ下げを繰り返します。
このエクササイズは、筋肉をほぐしながら全身の血流をよくする効果があります。
胸式呼吸を取り入れることでリラックス効果が発揮され不眠症の改善につながるでしょう。
無理のないペースで行うことで、体への負担を軽減しながら心地よい疲労感を得ることができます。
不眠症改善にピラティスを行う際の注意点
ピラティスで不眠症を改善する際は、激しい運動を避けて適切なタイミングで実施することが重要です。
ここでは不眠症改善にピラティスを行う際の注意点について見ていきましょう。
激しいエクササイズはしない
激しいエクササイズは一見、体を疲れさせることで眠りを呼び起こしそうなイメージがあります。
しかし、不眠症の改善という点で見た場合には逆効果となることがあります。
ピラティスはリラックス効果を高めるエクササイズですが、負荷をかける激しい動きや無理な体勢は交感神経を刺激して心拍数が上がってしまいます。
特に不眠症の改善を目指している場合、激しい運動は心と体を覚醒させてリラックスとは反対の効果を招きます。
そのため、適度な強度で行うことが重要であり心地よい疲れを感じる範囲内で実施することが、より効果的な改善につながります。
食後すぐにはやらない
ピラティスは食後すぐに行うのは避けましょう。
胃の中に食べたものが残っている状態でピラティスを行うと消化不良や腹痛が起きる可能性があります。
そのため食後にピラティスを行う場合は、食べてから2時間以上間隔をあけることが大切です。
ただし、脂っこい食事といった食事内容によっては2時間で消化できない可能性もあるため、数時間はあけるようにしましょう。
確実に改善したいなら睡眠薬も併用することがおすすめ
ピラティスは不眠症の改善には有効ですが、効果があらわれるまで時間がかかるため即効性がには期待できません。
不眠症状を一刻も早く改善したい場合は、睡眠薬との併用を検討しましょう。
睡眠薬には、確かな効果を持っていながら即効性を持ち合わせているものや効果時間が長いものなどいろいろな種類があります。
そのため、自身の不眠症状に合った睡眠薬を選び活用することで、より効果的に不眠の悩みを改善できます。
ただし、睡眠薬は適切に使用しなかった場合、副作用や依存症などのリスクがあるため、適切な用法用量を守って使うことが大切です。
まとめ
ピラティスは、不眠症改善に有効な運動方法のひとつです。
瞑想効果や腹式呼吸、セロトニン分泌を促すリズム運動などによって自律神経のバランスを整えることで不眠にアプローチします。
初心者でも行いやすいピラティスのリズム運動には、ハンドレッドやスイミングなどがありどなたでも手軽に取り入れることが可能です。
ただし、ピラティスはいつでもやればいいというものではなく、適切なタイミングや運動量を守ることが重要です。
また、即効性などはないため、一刻も早く不眠を改善したい場合は、睡眠薬との併用も検討しましょう。