リザケア錠の副作用って大丈夫?正しく知れば、もっと安心して使える

リザケア錠の副作用って大丈夫?正しく知れば、もっと安心して使えるこの記事では、片頭痛治療薬リザケア錠副作用について解説しています。
そもそもなぜ副作用が起きるのかまとめ、頻度や注意すべき症状についてわかりやすく解説しました。
安心してリザケア錠を使うために、要チェックです!

副作用はなぜ起きる?“正しい働き”が裏側で起こす現象

リザケア錠の副作用として起こりがちなのは、傾眠(すぐ回復する軽い意識障害)吐き気などです。
これらの副作用は、リザケア錠が片頭痛をやわらげる作用によって生まれるものです。
リザケア錠は、脳において以下の2ヶ所に働きかけます。

  • 頭蓋血管のセロトニン受容体(5-HT1B受容体)
  • 三叉神経のセロトニン受容体(5-HT1D受容体)

その結果、「血管を収縮させる」「三叉神経からの炎症性ペプチド(痛みの原因)放出を阻害する」という効果を発揮して片頭痛をやわらげます。

このとき、セロトニン受容体への刺激によってセロトニン濃度が変化すると、神経系の活動が沈静化させられて眠気を催し、傾眠があらわれることがあります。
また、同じくセロトニン濃度の変化によって脳幹にある嘔吐中枢が刺激され、吐き気を催すことがあるとされています。

そのほかの副作用としては、口の渇きめまいなどが考えられます。

血管と神経への影響で出る副作用の「トリプタン感覚」

リザケア錠が頭蓋血管を収縮させるために作用するセロトニン受容体(5-HT1B)は首や胸にもあるため、胸や喉の軽い圧迫感首まわりの違和感などが起こります。

これは「トリプタン感覚」と呼ばれる副作用で、服用後30分以内に出現することが多く、何もしないでも自然に消失していきます。

ちなみに、胸の圧迫感があると「もしかして心臓に強い負担がかかっているのでは……」と不安になるかもしれませんが、トリプタン感覚はあくまでもリザケア錠がセロトニン受容体に作用することで起こるものであり、心臓の異常で起きる副作用ではないと証明されているため、心配する必要はありません。

リザケア錠の副作用別の発現頻度

リザケア錠の主な副作用とその発現頻度を一覧にまとめました。

症状発現頻度(%)
傾眠7.66
倦怠感2.92
浮動性めまい2.19
口渇1.82
無力症1.46
悪心、感覚麻痺1.09

参考元:医薬品インタビューフォーム|マクサルト錠

いずれも発現頻度はそれほど高くない(いちばん多い傾眠でも8%未満)うえに、症状もそれほど重いものではありません。
ただし、浮動性めまいは転倒→事故につながるケースが考えられるため、軽い副作用だからといって油断は禁物です。

リザケア錠の注意したい重い副作用

リザケア錠には注意が必要な重篤な副作用の報告もあります。

  • ショック・アナフィラキシー(じんましん、かゆみ、呼吸が苦しい)
  • 虚血性心疾患(不整脈、狭心症、心筋梗塞)
  • てんかん様発作
  • 呼吸困難、失神

これらの副作用の発現頻度はいずれも頻度不明となっており、めったに起こるものではありませんが、症状が出た場合は服用を中止してすぐ医療機関を受診してください。

リザケア錠の副作用を和らげる飲み方の工夫

女医リザケア錠の副作用が気になるときは、飲み方を少し変えるだけで、症状が軽くなることがあります。

ここでは、よくある工夫と「なぜ和らぐのか」をセットでご紹介します。

空腹を避け、軽い食事のあとに服用する

空腹時に薬を飲むと、吐き気や胃もたれが起こりやすくなる可能性があります。
軽く何かを食べてから服用すると、吸収が緩やかになって副作用が和らぐ可能性があります。

吐き気止めを併用する

吐き気が気になる場合、メトクロプラミド製剤やドンペリドン製剤などの吐き気止めが効果を発揮します。もしものときのために、こちらも押さえておくことをおすすめします!

特定の薬との併用に注意する

リザケア錠には、併用できない併用禁忌薬注意が必要な併用注意薬があります。
代表的な併用禁忌薬や併用注意薬には以下のようなものがあります。

併用禁忌薬…クリアミン、イミグラン、ゾーミッグ、インデラル、アジレクト、イスコチンなど
併用注意薬…パキシル、ジェイゾロフト、デプロメール、レクサプロ、イフェクサー、サインバルタなど

併用禁忌薬と併用すると血圧が危険なレベルまで上昇する可能性があるため、同時に服用するのはやめましょう。

また、併用注意薬との併用はセロトニン症候群(強い不安感や興奮、頻脈、発熱など)を引き起こす可能性があります。
併用注意薬に該当する医薬品を服用している場合(多くは抗うつ剤です)は、必ず医師に相談してください。

まとめ:副作用を知ることは、安心して使うための第一歩

リザケア錠の副作用について、押さえておきたいポイントをまとめておきましょう。

  • リザケア錠の「よくある副作用」は傾眠、吐き気など
  • リザケア錠特有の「トリプタン感覚(胸の圧迫感など)」はすぐ消失する
  • 食後に服用することで吐き気は軽減されることがある
  • 併用禁忌薬や併用注意薬に気をつけることで副作用のリスクを抑えられる

リザケア錠による副作用は、いずれもリザケア錠が体内のセロトニン受容体に作用するために起こるもので、いわば体内できちんと働いている証拠といえます。
吐き気が気になる場合は吐き気止めを用意したり、軽くものを食べてから服用するなど、ちょっとした工夫を心がけつつ、安心して使っていきましょう!