プロギノバ

更年期にみられるホットフラッシュや発汗は多くの人で軽減されます。エストラジオール吉草酸エステルは不足した女性ホルモンを補うことで、体温調整に関わる中枢への影響を和らげ、急なほてりや多汗などの症状を改善する働きがあります。

気分の波が安定してくることがあります。エストロゲンは脳内の神経伝達物質にも関与しており、補充によって軽度の抑うつ気分や情緒不安定が改善するケースも報告されています。ただし、うつ病などの治療とは異なり、あくまで更年期に伴う不調への対応です。

早い人で1〜2週間ほど、一般的には4週間前後で症状の改善を感じるケースが多いです。即効性ではなく、毎日飲み続けることで徐々に変化が現れてきます。

骨密度の低下を抑える効果があります。閉経後にホルモンが減少すると骨が弱くなりますが、この薬はそれを防ぐ目的でも処方されます。骨粗しょう症予防として使われることもあり、医師の判断で長期的に使用されることがあります。

毎日同じ時間に飲めば朝でも夜でも構いません。血中ホルモン濃度を安定させるため、なるべく固定したタイミングで服用することがすすめられています。生活リズムに合った時間帯を習慣化するのが続けやすく、飲み忘れ防止にもなります。

気づいた時点ですぐに飲めば問題ないことが多いです。ただし、次の服用時間が近い場合は1回飛ばしてスケジュールを続けます。1日に2回分まとめて飲むのは避けた方が安全です。

食前・食後のどちらでも大きな差はないとされています。ただし、胃が弱い人は食後に飲んだ方が負担は少ないため継続しやすくなります。また毎回同じタイミングで飲むことで習慣化しやすくなり、飲み忘れの予防にもつながります。

症状が軽くなっても、自己判断で急に中止するのは避けた方がいいです。ホルモン補充療法は段階的に減らしていく必要がある場合が多く、急な中断によって不調がぶり返すこともあります。中止のタイミングや方法については、必ず医師と相談しながら進めるのが基本です。

代表的な副作用として不正出血や頭痛、吐き気などです。軽度で自然におさまることもありますが、症状が強く出たり続いたりする場合は医師に相談が必要です。特に血栓症や乳がんのリスクがある人は使用前に慎重な判断が求められます。

乳がん、子宮内膜がんなどのエストロゲン依存性腫瘍の既往がある人には使用できません。エストラジオールはホルモンに反応する組織を刺激する可能性があるため、がんの再発や増悪のリスクがあると判断されます。既往歴は必ず医師に申告してください。

抗てんかん薬や一部の抗生物質、セントジョーンズワートなどは肝臓の酵素を誘導し、ホルモン剤の代謝を早めて効果を弱めてしまうことがあります。現在服用中の薬がある場合は必ず医師か薬剤師に相談してください。

主な副作用には乳房のはり、不正出血、軽い吐き気、頭痛などがあります。これらはホルモンの変化によって一時的に起こることが多く、通常は継続するうちに落ち着いてくる傾向がありますが、症状が強い場合は医師に相談してください。