淋病が不妊の原因になる!?感染者が多い淋病の知っておくべき不妊との関係性
性病の中でも感染者数が最も多いクラミジアと並んで有名なのが淋病です。
この淋病は治療薬などで比較的容易に治療ができる性感染症のひとつとなっています。
そんな淋病は放置すると不妊になるといったようなことが噂されていますが本当なのでしょうか?
こちらのページではそんな淋病と不妊の関係について詳しく紹介していきます。
淋病と不妊の関係性だけでなく、淋病ではどのような症状があらわれるのかといった基本的な事まで幅広く紹介していくので、是非お役立てください。
淋病と不妊は関係がある!?
淋病になると不妊になるといった噂は、実際のところ本当の話なのでしょうか?
実は淋病、不妊に関係していると考えられています。
そう聞くと、淋病になったら不妊になると単純に考えてしまう方もいらっしゃいますが、淋病になったら絶対に不妊症になるというわけではありません。
ですが、淋病に感染した後に何も対策をせずに症状が進行してしまうと不妊となってしまいます。
だからこそ淋病に感染した時は、速やかに治療を行うことが重要です。
男性も無関係ではない(淋病による男性不妊)
「不妊=女性」というイメージは昔から根強いものですが、不妊の原因となるのは女性だけではありません。
男性が原因の不妊も珍しくありませんし、男性も淋病に感染して進行すれば不妊症になってしまいます。
そのため、淋病に感染した場合は男女関係なく速やかに治療を行うことが淋病による不妊を防ぐために必要不可欠です。
淋病が原因で不妊になってしまうのはなぜ?
男性、女性それぞれ淋病に感染して進行してしまうと不妊症になってしまうというお話をしました。
では、淋病が進行するとどうして不妊症を引き起こしてしまうのでしょうか?
ここからは、淋病が進行するとなぜ不妊になるのか男女別に紹介していきたいと思います。
女性の場合は「骨盤内感染症」が原因
女性が淋病に感染してから放置してしまった場合、淋病は卵管や卵巣、骨盤腹膜などへと感染が広がり骨盤内感染症となってしまいます。
特に、卵管が炎症を起こしてしまうと卵管閉塞などを引き起こし、不妊症だけでなく子宮外妊娠といったリスクが高まります。
淋病が進行して卵管炎を発症した場合、下腹を押すと強い痛みを感じたり、発熱や吐き気、腹部膨満感などの症状があらわれます。
これらの自覚症状があらわれた場合には、卵管炎の可能性があるため速やかに治療を行うことが重要になります。
参考元:淋病(淋菌)
男性の場合は「精巣上体炎」が原因
男性の場合、淋病を放置していると精巣に繋がる精巣上体と呼ばれる部位が炎症を引き起こす、精巣上体炎を発症します。
精巣上体は、副睾丸とも呼ばれ精子を貯蔵したりする部位となっています。
この精巣上体に淋菌が感染して炎症を引き起こすのが精巣上体炎で、急性期の場合は陰嚢腫大やむくみ、発熱などの症状があらわれ、慢性の場合は精巣上体の不快感や鈍痛といった症状があらわれます。
精巣上体炎を発症した場合、精子の通り道となる精路を閉塞してしまうことがあり、精子が通れなくなったり、かろうじて通れたとしても精子の運動量が低下するなどして不妊の原因となってしまいます。
参考元:精巣上体炎(急性と慢性)について
淋病の症状
進行することによって、不妊症の原因にもなってしまう淋病。
そんな淋病に感染した場合には一体どのような症状があらわれるのでしょうか?
淋病の症状を把握することで、淋病に感染したタイミングで治療を行うことができ、不妊症へと発展するのを防げるようになります。
女性の場合の淋病の症状
女性が淋病に感染してしまった場合にあらわれる症状には以下のものがあります。
- 黄色や黄緑色のおりもの
- おりものの増加
- セックスの際の痛み
- 不正出血
- 性器のかゆみ
- 排尿痛や頻尿
黄色や黄緑色のおりものなど一見特徴的な症状があらわれるように思えますが、淋病に感染した女性の半数以上が無症状だったりします。
また症状があらわれたとしても、いずれの症状も軽かったりするので、症状が出ているのに気づかないというケースが珍しくありません。
そのため、淋病の症状が進行して骨盤内感染症が発症し、強い症状があらわれてから淋病の感染に気付くといったこともあります。
参考元:淋病の症状と治療法
男性の場合の淋病の症状
男性が淋病に感染してしまった場合の症状はこちらになります。
- 尿道から排膿
- 尿道のかゆみ、違和感
- 激しい排尿痛
女性と比べると症状として挙げられている数自体は少なくなっています。
ですが、尿道炎による非常に強い排尿痛や尿道から膿が出るといったような自覚しやすい症状が多くなっています。
そのため、女性と違って男性の場合は淋病の感染を自覚しやすいといえますが、症状がハッキリしないというケースもあります。
また、治療を受けた後にこれらの症状が改善した後でも、淋菌の感染が続いている場合がある点には注意が必要です。
参考元:淋病(淋菌)
淋病かも?と思ったらすぐに検査を
男女共に、淋病を放置してしまうと淋菌の感染が広がり不妊の原因となってしまいます。
そのため、上記で紹介したような症状があらわれたり、もしかして淋病かも?と思ったりした場合は、速やかに淋病の検査を受けるなどして対策を行うようにしましょう。
淋病の検査は病院で受けることができるほか、現在では通販サイトで検査キットを購入しておけば自宅で淋病の検査が可能です。
そのため、自身にとって都合の良い方法を調べた上で、自身に合った方法で検査を行うようにしましょう。
淋病の治療方法
淋病かもしれないと淋病の検査を受けたら、淋病に感染してしまっていた…。
そうした時は、速やかに治療を開始することが肝心です。
淋病の治療方法は現在ではふたつの方法があり、それぞれに特徴があるのでここからは淋病の治療法について紹介していきます。
内服薬による治療
淋病の治療方法のひとつめが内服薬を用いた投薬治療です。
治療に使う内服薬は、病院で処方してもらったり、通販サイト購入したりすることができます。
治療によく使われる内服薬としてはマクロライド系の抗生物質であるアジスロマイシンです。
通販サイトで販売されているアジーを用いる場合、1日1回1000mgを服用するだけで治療が可能です。
また、一度の服用で効果が10日程持続すると予測されているため、服用回数は1回のみとなっています。
1回の服用から2~4週間、経過観測を行った上で淋病検査を改めて行って効果を判定して、完治したかどうかの判断が行われます。
この時、効果が認められなかった場合は他の薬剤への変更を行います。
参考元:医療用医薬品 : ジスロマック
点滴による治療
淋病の治療は点滴で治療を行うことも可能です。
こちらの治療法は病院を受診した時のみに選択できる治療法です。
1回あたり15~30分、治療薬を点滴で投与する治療法で、淋病の中でも咽頭淋病の治療に効果的とされています。
点滴の治療も1回の点滴で基本的には完了となりますが、感染部位や症状の強さなどによって複数回の点滴が必要になる場合もあります。
1回点滴を受けてから3週間後に再検査を受けて結果が陰性となって完治という流れになります。
必要になる費用は保険診療の場合、検査費用と合わせて2,500円ほどとなっています。
参考元:淋病
不妊症に悩まされないようにするために大事なこと
淋病に感染してそのまま放置してしまうと、男女問わず不妊の原因となってしまいます。
そのため、不妊症に悩まされないようにするためには、適切に淋病などの対策を行うことが何よりも重要です。
不特定多数のパートナーとの性交渉は避ける
不妊症の原因となる淋病の対策法の中でも、最も基本となるのが不特定多数との性交渉を避けるということ。
性交渉を行う人の数が増えれば増えるほど、淋病に感染するリスクは高くなっていきます。
コンドームの着用で淋病の感染を防ぐことは可能ですが、感染リスクを完全にゼロにすることはできないため、将来的に子供が欲しいと考えていたり、妊活中であるというような場合は不特定多数との性交渉そのものを避けるようにしましょう。
妊活前にパートナーとともに性病検査を行う
これから妊活に入るというような場合、パートナーと一緒にまずは性病検査を受けるようにしましょう。
性病感染に気付かないまま、妊活に入っても十分な効果を得られず、不妊に悩むケースも珍しくありません。
ですから、事前に検査を受けて不妊のリスクがある性病に感染していないということをハッキリさせておくことが重要です。
性感染症が発覚したら早期治療を
性病検査をパートナーと一緒に受けて、性病への感染が発覚した場合は、速やかに治療を受けるようにしましょう。
性病は短期間で完治するものもあれば、治療を長期にわたって行う必要があるものもあります。
そのため、検査で感染が発覚しても治療をせずにいた場合、治療に長期間を要してしまって思うように妊活を進めるといったことができなくなってしまうこともあります。
また、感染発覚から治療までに期間があけばあくほど、性病は進行して重症化リスクや治療期間が長くなったりするので、早期の治療が重要です。
まとめ
こちらのページでは淋病が不妊の原因になるのか?ということについて詳しく紹介してきました。
淋病と不妊の関係についてのポイントは以下の通り!
- 淋病は進行すると不妊の原因になる
- 淋病によって不妊となるのは男女関係ナシ
- 特に女性は症状が軽かったり無症状のケースが多いので要注意
- 定期的な検査を行い、感染していた場合は早期の治療が重要
淋病は男性や女性を問わず、不妊症の原因となってしまいます。
そのため、性病検査などを定期的に行って、感染が確認された場合は速やかに治療を行うようにしましょう。
症状も何もないから感染していないということはありません。
女性の場合、感染しても症状が軽くて気づかなかったり、無症状のまま進行するおそれがあるため、定期的な検査は非常に重要です!