AGAによる抜け毛と普通の抜け毛の違いとは?AGA治療に有効な治療薬もご紹介
お風呂の排水溝や自身の枕に多くの抜け毛が落ちていたときに「AGAになったかもしれない」と不安になる人もいるでしょう。
抜け毛はAGAの症状の1つですが、AGAでなくても抜け毛は起きるためAGAによる抜け毛の特徴について把握しておいたほうがよいでしょう。
今回は、普通の抜け毛とAGAによる抜け毛の特徴の違いについて解説します。
また、AGAによる抜け毛を抑えるのに効果的なプロペシアやザガーロについてもご紹介するため、AGAによる抜け毛に悩む人は参考にしてください。
普通の抜け毛とAGAによる抜け毛の違いとは?
髪が抜ける場合、一般的な抜け毛とAGAによる抜け毛の2種類が考えられます。
この違いを理解することで、抜け毛が自然な生え変わりの一部なのかAGAの進行によるものか判断できるようになるでしょう。
以下ではそれぞれの特徴について詳しく紹介します。
普通の抜け毛の特徴
通常、頭髪は成長期と退行期、そして休止期というヘアサイクルに基づいて生えて成長し抜け落ちます。
頭髪はこのサイクルを繰り返し、1日に50~100本程度抜けるのが正常とされています。
こうしたヘアサイクルによる抜け毛が普通の抜け毛の場合、根元の部分がふっくらとしており髪の長さもまばらです。
また太さやコシもしっかりしていることが多く、健康な髪でも頭髪のサイクルとともに抜ける状態が一般的なので、抜け毛にこのような特徴がある場合は特に心配する必要はないでしょう。
AGAによる抜け毛の特徴
AGAによる抜け毛には以下のような特徴があります。
- 抜け毛が細い・短いといった見た目
- 抜け毛にハリ・コシがない
ここでは、それぞれの特徴について詳しく解説します。
抜け毛が細い・短いといった見た目
抜け毛が細い・短い見た目である場合、AGAによって髪の成長サイクルに問題が生じている可能性が高いでしょう。
AGAは、髪が十分に成長できないまま抜け落ちるため細く短いのが特徴です。
またこのような抜け毛は頭頂部や前頭などAGA特有の脱毛部位で多く見られ、自然な抜け毛と比較して目立ちやすい傾向にあります。
抜け毛にハリ・コシがない
抜け毛にハリやコシがない場合もAGAによる進行の影響が考えられます。
AGAが進行すると髪の成長サイクルが乱れ、毛根に十分な栄養が行き渡らず細く弱い毛が見えるようになります。
抜け毛にハリやコシがなくなったと感じた場合、育毛剤の使用や生活習慣の改善など早めにケアを始めることが大切です。
AGA治療で抜け毛を止めるにはプロペシアやザガーロが有効
AGAの治療方法として推奨されているのは内服薬や外用薬、レーザー照射などが挙げられます。
内服薬である「プロペシア(フィナステリド)」や「ザガーロ(デュタステリド)」は、抜け毛を抑制し発毛を促進する効果が期待できます。
それぞれの薬について効果、副作用、服用方法を詳しく解説します。
プロペシア(フィナステリド)
まずはプロペシアの効果や副作用、服用方法について見ていきましょう。
プロペシアの効果
プロペシアは「フィナステリド」を有効成分とする内服薬です。
プロペシアの効果は以下のとおりです。
- 男性に処方した場合、男性型脱毛症の進行を遅らせる
- 女性に処方しても効果はない
- 20歳未満の人に処方した場合の安全性と有効性は確立していない
臨床試験においても、継続的な服用により多くの男性が抜け毛の減少や毛髪の増加を実感しています。
プロペシアの副作用
プロペシアの副作用には以下のようなものがあります。
項目 | 概要 |
主な副作用 | リビドー減退 勃起機能不全 射精障害 精液量の減少 過敏症 そう痒症 じんましん 発疹 血管浮腫 口唇腫脹 舌腫脹 |
重大な副作用 | 肝機能障害 |
上記以外の副作用 | 咽喉腫脹 顔面腫脹 睾丸痛 血精液症 男性不妊症 精液の質低下 精子濃度減少 無精子症 精子運動性低下 精子形態異常 ASTの上昇 ALTの上昇 γ−GTPの上昇 乳房圧痛 乳房肥大 抑うつ症状 めまい |
副作用が重篤な場合や体調に変化が見られた場合は、自己判断での服用継続は避け医師の指示を仰ぐことが大切です。
プロペシアの服用方法
プロペシアは1日1回、0.2mgを目安に服用しましょう。
薬は継続的に飲むことで効果を発揮し抜け毛の減少や発毛効果が期待できます。
なお、3か月の連日服用で効果が見られる場合もありますが、通常効果を実感するには6か月の連続服用が必要とされています。
服用時間は特に指定はありませんが、毎日同じ時間に服用するのが望ましいです。
ザガーロ(デュタステリド)
ここからはザガーロの効果や副作用、服用方法について解説します。
ザガーロの効果
ザガーロは「デュタステリド」を有効成分とするAGA治療薬で、男性が服用することで効果を発揮します。
20歳未満の人に処方した場合の安全性と有効性は確立していないので注意が必要です。
ザガーロはプロペシアで効果が不十分だったケースや、より強力な効果を求める患者に処方されることが多いとされます。
ザガーロの副作用
ザガーロの副作用には次のようなものがあります。
項目 | 概要 |
主な副作用 | 発疹 頭痛 抑うつ気分 乳房障害 性機能不全 リビドー減退 勃起不全 射精障害 女性化乳房 乳頭痛 乳房痛 |
重大な副作用 | 肝機能障害 黄疸 ASTの上昇 ALTの上昇 ビリルビンの上昇 |
上記以外の副作用 | 乳房の不快感 腹部の不快感 過敏症 じんましん アレルギー反応 そう痒症 限局性浮腫 血管性浮腫 浮動性めまい 味覚異常 精巣痛 精巣の腫脹 脱毛症 体毛脱落 多毛症 腹痛 下痢 倦怠感 血中CKの増加 |
使用を開始する前に医師と十分に相談し、副作用のリスクと効果を理解した上で服用することが大切です。
ザガーロの服用方法
ザガーロ(デュタステリド)は成人男性の場合、通常1日1回0.1mgの内服が推奨されています。
服用開始後12週間でAGAの症状の改善が見られる場合もありますが、治療効果を評価するには通常6か月間の服用が必要です。
また副作用が出た場合は服用を中止し速やかに医師に相談することが必要です。
どのような薬でも同じですが、服用の方法について不明な点があれば担当医師に確認しましょう。
まとめ
普通の抜け毛は、髪の成長サイクルにもとづく自然なものとして、1日に50〜100本程度抜けるのが正常とされています。
自然な髪の成長サイクルの中での抜け毛は健康で太さやコシがあるため、一見量が多いようでも心配する必要はありません。
一方AGAによる抜け毛は、ホルモンや遺伝が影響し頭頂部や前頭部に薄毛があらわれる進行性の症状で、抜けた毛は細く短くハリやコシに欠けるという特徴があります。
この記事を参考にして通常の抜け毛とAGAによる抜け毛の違いを把握し、内服薬や外用薬、受診など適切な対処を行いましょう。