FAGAになる6つの原因とNG行動8選!対策方法も紹介
女性の悩みにはいろいろなものがあります。
そうした悩みの中でも、年齢を重ねた女性に多くなるのが「FAGA」と呼ばれる悩みです。
これは「Female AGA」の略称で、女性男性型脱毛症という意味があります。
薄毛の悩みは男性特有の悩みというイメージがありますが、実は薄毛に悩む女性というのは少なくないのです。
そこで、こちらのページではそんなFAGAについて
- FAGAの原因
- 進行させる行動
- 治療や対策法
といったことを紹介していきます。
最近、髪の毛が薄くなってきたかも?抜け毛が多くなってきてちょっと気になっているという方は、是非こちらのページをご覧いただき、FAGAの改善や対策を行ってみてはいかがでしょうか。
女性の脱毛症状「FAGA」とは
女性にあらわれる薄毛のFAGAとはいったいどういったものなのでしょうか?
FAGAとは女性にあらわれる薄毛です。
これは、女性にあらわれる薄毛も男性にあらわれる薄毛であるAGAと同じものだと考えられていたためです。
そのため、AGAの前に女性という意味のFemaleのFを付けたFAGAと呼ばれるようになりました。
このFAGAは、男性ホルモンが優位になることで起きる薄毛であるため40代以降の女性に多い悩みとなっています。
ですが、稀に20代の女性でも起きる場合があるため、若いからといって安心できるものではありません。
そのため、適切にFAGAについて把握した上で、原因や対策について知っておくことは非常に重要だといえます。
女性の薄毛症状「FPHL」との違い
女性の薄毛はFAGAの他にFPHLといった名称のものもあります。
そうなってくると、FAGAとFPHLはどういった違いがあるのか?といったことが気になる部分だと思います。
このFPHLというのは「Female Pattern Hair Loss」の頭文字を取った略称であり、女性型脱毛症といった呼ばれ方をします。
女性にあらわれる脱毛症(分娩後脱毛症や円形脱毛症、牽引性脱毛症など)の総称であり、このFPHLの中の一種としてFAGAがあります。
FAGAとFPHLが同じものと勘違いされることが多いですが、実はFPHLというグループの中にFAGAがあるという形であるという点には注意が必要です。
逆に言えば、FPHLと診断されたとしてもFAGAでないという可能性もあるため、そうした診断を受けた場合には脱毛症の種類をはっきりとさせ、それに合った治療を行う必要があります。
FAGAになる6つの原因
多くの女性が悩むFAGAですが、このFAGAを発症してしまう原因にはどういったものがあるのでしょうか?
発症してしまう原因を適切に把握することによって、適切なFAGAの対策を行うことが可能となります。
FAGAの原因となることはさまざまであり、そのすべてを一気に対策するということは容易でありませんが、できる限り対策するだけでも大きな効果に期待できるため上手に対策をするようにしましょう。
加齢によるホルモンバランスの乱れ
女性男性型脱毛症であるFAGAの原因となるのは加齢によるホルモンバランスの崩れです。
女性は閉経を前に更年期を迎えると女性ホルモンの分泌量が減少していき、閉経と共にその分泌が大幅に減少してしまいます。
その結果、女性ホルモンと男性ホルモンのバランスが崩れてしまいます。男性ホルモンが優位になってしまうことによって、男性型脱毛症であるAGAと同じように抜け毛が増えて薄毛に繋がってしまいます。
この閉経を前に女性ホルモンの分泌が減少して男性ホルモンが優位になるため、40~50代の女性に多い薄毛となっています。
ですが、若い年代の方もさまざまなことが原因となってホルモンバランスが乱れてしまい、男性ホルモンが優位となってしまうことでFAGAの症状があらわれることもあるため注意が必要です。
生活習慣の乱れ
FAGAとなってしまう原因の2つめは生活習慣の乱れです。
暴飲暴食や睡眠不足、不規則な就寝時間などなど、生活習慣が乱れてしまうと自律神経の乱れに繋がってしまいます。
自律神経と女性ホルモンの分泌は脳の視床下部が司っています。そして、自律神経や女性ホルモンの分泌どちらかが乱れたりしてしまうと、もう一方にも影響を及ぼしてしまいます。
そのため、乱れた生活習慣が続くと、女性ホルモンの分泌にも影響を及ぼしてしまい、その結果、女性ホルモンよりも男性ホルモンが優位になってしまいFAGAに繋がってしまうのです。
ちょっとした乱れだけであれば、問題がないことも多いですが、乱れている期間が長くなればその分だけ影響も大きくなるため、生活習慣には普段から気を付けることが大切です。
ストレス
女性の薄毛であるFAGAはホルモンバランスや生活習慣の乱れ以外にも、ストレスが原因となって起きるケースもあります。
過度なストレスにさらされてしまうと、自律神経やホルモン分泌にまで影響を及ぼしてしまいます。
その結果、上記の理由と同じようにFAGAを引き起こしてしまう可能性があります。
学生から社会人となったり、結婚して生活習慣が大きく変わったりなどの大きなストレスに繋がってしまうケースは珍しい事ではありません。
こうして、強いストレスに晒されてしまうと20代などの若い年代の女性であってもFAGAがあらわれることがあるのです。
そのため、過度のストレスは若い年代の方にFAGAがあらわれる大きな原因のひとつといえます。
遺伝
FAGAは生活習慣やストレスなどが原因となっている場合もありますが、そうしたことが無くてもあらわれるケースがあります。
そうした時の原因として考えられるのが「遺伝」です。
そもそも男性ホルモンが優位になったとしても、男性ホルモンであるDHT(ジヒドロテストステロン)が結びつく受容体が無ければ薄毛に繋がることはありません。
この受容体の有無は遺伝が関わっていると考えられています。
そのため、FAGAは遺伝によって受容体が遺伝してあることが要因とも考えられているのです。
もちろん、受容体があれば必ず薄毛となるというわけではありません。
受容体があった上でホルモンバランスの変化などによって男性ホルモンが優位になることで起きるので、適切に対策を行えばFAGAの対策は可能です。
全身疾患
女性の薄毛は全身疾患が原因となっている場合もあります。
特に、鉄欠乏性貧血といった疾患の場合、鉄とタンパク質が結合したヘモグロビンが不足してしまいます。
血液にのってヘモグロビンは全身へ酸素を運ぶ役割を持っているため、ヘモグロビンが不足することで、全身が酸欠状態となってしまいます。
その結果、髪が抜け落ちてしまい薄毛に繋がってしまうのです。
また、鉄欠乏性貧血以外にも、膠原病や甲状腺機能低下症といった疾患でも薄毛になってしまうことがあります。
膠原病では身体を守る免疫が自身を攻撃することで薄毛につながったり、全身強皮症によって脱毛して薄毛になることもあります。
また、甲状腺機能低下症は毛母細胞の活性化が鈍化してしまうことで、薄毛に繋がったりします。
薬剤
FAGAになってしまう原因にはホルモンバランスや生活習慣の乱れ、ストレスや病気以外にもあります。
それが薬剤によるものです。特に、女性ホルモンのバランスを整えるような作用を持っている低用量ピルなどを服用しているような場合です。
低用量ピルの服用を中止したタイミングで、ホルモンバランスが崩れてしまうことで脱毛に繋がってしまう可能性があります。
そのため、低用量ピルなどを普段から服用しているような場合には、FAGAに繋がってしまうという可能性もあります。
ただし、低用量ピルを服用しているような場合、服用を中止した後に再びホルモンバランスが整えば自然と薄毛は改善していくことが考えられます。
FAGAを進行させてしまうNG行動
女性の薄毛であるFAGAには進行させてしまうNG行動というのがいくつかあります。
そのNG行動というのは
- 栄養不足
- 睡眠不足
- 飲酒・喫煙
- 紫外線
- きつめの帽子
- ヘアスタイル
- 洗髪方法
- ヘアケア
といったものになります。
ここからは、これらのFAGAを進行させてしまうNG行動について詳しく紹介していきます。
最近、薄毛が気になっているという方の中には気づかずに上記の行動をとっている場合があるため、気を付けるようにすることで改善する可能性もあります。
栄養不足
女性の薄毛であるFAGAを進行させてしまう行動の1つめは栄養不足です。
偏った食生活などによって栄養が不足してしまうことで、薄毛は進行してしまいます。
髪の成長にはタンパク質やビタミン、ミネラルなどさまざまな栄養が必要不可欠です。
そのため、食生活の乱れなどによってタンパク質やビタミン、ミネラルが不足してしまうことで十分に髪が成長できずに抜け落ちてしまい薄毛が進行します。
逆にいうと、髪をつくる栄養成分をきちんと食事で補うようにすることで、FAGAの進行を抑えて改善へと導くことは可能だといえます。
普段から食事に気を付けるのが難しいという場合でも、髪に必要な栄養やミネラルはサプリメントなどを併用することでも補うことは可能となっているため、普段の食事にプラスしてサプリメントを活用するというのもひとつの対策といえます。
睡眠不足
睡眠不足は、薄毛を進行させてしまうNG行動となってしまいます。
人は睡眠中に成長ホルモンの分泌が増え、髪の成長が促されます。
また、睡眠中は副交感神経が優位になることで血管が開くことで血流が良くなることで、髪へ栄養成分が届けられ易くなります。
ですから、十分に質の高い睡眠を毎日撮れているような場合は、髪の成長が促され薄毛の予防になります。
しかし、不規則な生活リズムなどによって、睡眠が不十分であるような場合は成長ホルモンの分泌が減少し、髪への栄養供給も低下してしまいます。
その結果として、FAGAが進行してしまうというわけです。
また、十分な睡眠時間を取れていたとしても睡眠の質が悪かった場合は、薄毛の原因となってしまいます。
これは、眠りの深さと成長ホルモンの分泌が関わっているためです。
飲酒・喫煙
FAGAを進行させてしまうNG行動には、飲酒や喫煙といったものもあります。
アルコールを摂取するとアセトアルデヒドが体内で作られてしまいます。これは二日酔いなどの原因とされている物質で、男性ホルモンにも影響を及ぼすとされています。
そのため、普段からお酒を良く飲むような場合には、男性ホルモンへの影響が強くなってしまい薄毛が進行してしまいます。
また、喫煙は血管を収縮させる作用があるので、普段から喫煙習慣があるという場合には、末梢の血管への血流に悪影響を及ぼすことで髪への栄養の供給が滞ってしまいます。
飲酒や喫煙習慣があると、薄毛が進行してしまうリスクは高まりますが飲酒や喫煙習慣を辞めれば薄毛の進行を完全に止められるというわけではないとされている点には注意が必要です。
紫外線
FAGAを進行させてしまう要因には紫外線もあります。
ただし、紫外線を沢山浴びれば、毛根にダメージが入って髪が抜け落ち、薄毛が進行してしまうというわけではありません。
ですが、紫外線を浴び続けてしまうと頭皮へのダメージが溜まっていきます。その結果、頭皮のタンパク質合成なども阻害し、髪の毛の成長にも悪影響を及ぼすとされています。
紫外線を浴びることが直接的なFAGAを進行させてしまう原因となることはありませんが、紫外線を浴び続けることが間接的にFAGAを進行させてしまう要因となってしまいます。
そのため、日差しが強いような日には紫外線の影響を避けるために帽子などを着用することは、FAGAの進行を抑えることにも繋がります。
きつめの帽子の着用
FAGAが進行してしまう何気ない行動の中のひとつがきつめの帽子の着用です。
帽子は前述した紫外線を防ぐといった観点から見ると非常に有効な対策法ではありますが、帽子が原因となってFAGAが進行してしまうこともあるため注意が必要です。
これは、きつい防止によって頭が締め付けられることによって、頭皮の血管も押さえつけられてしまい血行不良となってしまいます。
その結果、血液にのって髪へと供給される栄養が減少してしまうことで髪の成長が抑えられてしまったり、抜け毛の原因となるのです。
基本的にはきつめの帽子の長時間が原因となっているため、帽子がきついというような場合は、できる限り着用を控えたり適切なサイズの帽子を着用するようにしましょう。
髪を強く引っ張るヘアスタイル
きつめの帽子の着用と共に、普段やってしまいがちなFAGAを進行させてしまう行動なのが髪を強く引っ張るヘアスタイルです。
代表的なヘアスタイルとしてポニーテールやお団子ヘアなどがあげられます。
どちらも、髪を強く引っ張ってまとめるヘアスタイルになるため、引っ張られた髪それぞれに強い負荷がかかってしまうことで抜けてしまい、薄毛を進行してしまいます。
ポニーテールやお団子ヘアなどは髪が乱れず、さまざまな事がしやすいため良くしてしまうという方は少なくありません。
ですが、実はこれらの髪型が原因となってFAGAが進行してしまっているなんて言う可能性もあるので、普段から上記のようなヘアスタイルをしている場合は、普段のヘアスタイルを変えてみるのもひとつの対策法になります。
間違った洗髪方法
普段何気なく行っている洗髪も、実はFAGAを進行させてしまっているなんていう可能性もあります。
例えば、シャンプーをするときに頭がかゆくて爪を立てて掻くようにシャンプーしてしまうような場合です。当然、頭皮に傷が付いたりしてダメージの原因となって、それがFAGAを進行させたりします。
また爪を立てずともシャンプーのし過ぎで頭皮の油分が不足して乾燥状態になってしまったりすると、頭皮のバリア機能が低下して薄毛が進行する要因になってしまいます。
適切な洗髪を行っていれば、薄毛の予防や改善に効果が期待できますが、間違った洗髪であれば、逆にFAGAを進行させてしまうため、普段の洗髪方法を見直すというのは非常に効果的な対策です。
間違ったヘアケア
FAGAを進行させる行動の最後に紹介するのが間違ったヘアケアです。
髪をケアするためのヘアケアが、薄毛の原因になるの?と驚く方は少なくありません。
間違った洗髪方法と似ていますが、ヘアケアも方法を間違えてしまうと薄毛を進行させてしまいます。
その筆頭となるのが、薄毛の改善効果があるとされる育毛剤などを体質が合わないのに使っているような場合です。
体質的に問題なく使用できていれば育毛効果にも期待できますが、体質が合わないような場合には薄毛を進行させる要因にもなります。
また、洗髪方法でも紹介した、頭皮を清潔にしようと過剰に洗浄してしまったり、洗髪後のドライヤーを頭皮にあて過ぎてしまったり、生乾きの状態にしてしまったりすることも薄毛を進行させる要因になります。
FAGAの有効な治療方法
女性の薄毛であるFAGAはさまざまな原因によっておこるだけでなく、さまざまな行動がFAGAを進行させてしまいます。
ですが、そんなFAGAもなってしまったら終わりというものではなく、適切に治療を行うことで改善へと導くことができるようになっています。
現在では、FAGAを改善するための方法も複数種あるため、ここからはFAGAの、それぞれの治療法について詳しく紹介していくので、FAGAを改善したいとお考えの方は是非、参考にしてみてください。
投薬治療
FAGAの治療法として、最もオーソドックスなのは男性のAGAと同じ、投薬治療です。
治療薬を毎日服用することでFAGAを改善へと導く方法です。主に用いられる治療薬としてパントガールやロゲイン(女性用)といったものになります。
男性のAGAで使われるフィナステリドが治療に用いられることがない点には注意が必要です。
投薬治療は、専門医と二人三脚で治療を進めていくことができ、副作用などがあった場合にもスムーズに対応してもらえるといったメリットがあります。
その反面、検査費用や定期的な通院など費用面が高くなってしまうことがあります。
治療期間は半年から1年とされており、1ヶ月あたりにかかる費用は7,000~10,000円となっています。
FAGA治療薬は通販サイトでも購入することができるためさらに費用を抑えることも可能です。
基本的にFAGAの改善には継続が必要不可欠となるため、その効果を実感するまでには想定以上に期間がかかる場合もあるという認識で治療にあたる必要があります。
発毛メソセラピー
FAGAの治療法として新しい手法が発毛メソセラピーやFAGAメソセラピーといった名称で呼ばれる方法です。
メソセラピーとは、さまざまな方法で頭皮に穴をあけてそこに髪の成長などに必要な成分を直接浸透させることによって、髪の成長を促して薄毛を改善へと導く治療法になります。
髪の成長に必要な成分をダイレクトに届けることができ、投薬治療との併用が可能で併用することでより高い効果に期待できるといったメリットがあります。
デメリットとしては、この治療で頭皮へ注入する成分はクリニックによって全く違っているという点です。
独自の成分を注入するという点はメリットにもなりえますが、クリニックによって効果にも大きな違いが出てくる可能性もあるため、注意が必要です。
こちらの発毛メソセラピーは、6ヶ月~2年といった期間に渡って行う治療で、費用はクリニックによって違いますが20,000~70,000円と大きく違っています。
HARG(ハーグ)療法
次に紹介するFAGAの治療法はHARG療法です。
こちらのHARG療法は、発毛メソセラピーと同じような治療法になります。
頭皮に対して発毛効果のある成分を注入することで、FAGAを改善へと導く治療法になります。
そのため、HARG療法とメソセラピーは同じ治療法だと勘違いしてしまう人も少なくありません。
メソセラピーでは発毛効果やそれをサポートする医薬品成分や栄養成分を注入する治療法ですが、HARG療法ではHARGカクテルと呼ばれる脂肪幹細胞から抽出した成長因子を注入します。
HARG療法で注入される成長因子は髪をつくる毛母細胞へと働きかけ、髪の成長サイクルを正常化することで発毛や成長を正常化して抜け毛を防ぎます。
こちらの治療法は3~4週間に1回のペースの注入を5~6ヶ月継続する必要があり、その後も年に1、2回のメンテナンスが必要です。
そして、1回あたりにかかる費用としては60,000~80,000円となっています。
自毛植毛
FAGAの治療法として最後に紹介するのは自毛植毛です。
自毛植毛とは目立たない場所(後頭部や襟足など)に生えている自身の毛を皮膚細胞ごとくり抜いて、薄毛部分へと植え替えるFAGAの治療法になります。
薄毛部分に植え替えた毛は植え替える前と同じように成長を続けるため、自然にFAGAを改善することが可能です。
目立たない部分の毛をくり抜いて植え替えますが、毛が元々生えていた場所は若干薄くなってしまいます。
また、自毛植毛は皮膚細胞ごと毛をくり抜いて植え替える治療法となるため、毛をくり抜いた部分や植え替えた部分が治療直後は傷跡となっているため数日間のダウンタイムが必要になります。
治療期間は毛の植え替えは自体は基本的に1日で完了します。ただし、毛を植え替える範囲などによっては数日に分けてといった場合も考えられます。
費用については、植え替える量によって変わります。植え替える量が少なければ400,000~600,000円となっており、多い場合は1,000,000円を超えることも珍しくありません。
FAGA対策としてできることはある?
女性の薄毛であるFAGAの悩みは珍しいものではありません。
特に女性の場合は、閉経に近づくと更年期を迎えホルモン分泌が大幅に減少してしまうためホルモンバランスが崩れてしまうのは必然ともいえます。
それゆえに、FAGAに対しては何も対策ができないというわけではありません。
現在ではFAGAに対するさまざまな対策が登場しており、実際に対策を取り入れることでFAGAを予防したり改善したりすることができたりするので、FAGAになりたくない、最近ちょっと抜け毛が気になるといった方は是非、参考にしてください。
バランスの良い食生活
FAGAの対策法として最初に紹介するのは食事の見直しです。
食事の栄養バランスが崩れているような場合には、どうしてもホルモンバランスが崩れてしまいがちになります。
そのため、毎日の食事の栄養を考えてバランスの良い食事を実践していくことで、ホルモンバランスの崩れを防いでFAGAの予防や改善に役立ちます。
また、髪の成長などに必要となる栄養やミネラルなどを積極的に取り入れることも薄毛対策のポイントです。
積極的に摂取したい栄養やミネラルとしては
- タンパク質
- シスチン
- 亜鉛
- ビタミンB
- イソフラボン
などがあります。
タンパク質やシスチンは髪を構成する主成分なので、髪の成長や発毛には必要不可欠です。
亜鉛はシスチンを、髪をつくるタンパク質のケラチンへ合成してくれます。
ビタミンBは血流を促して髪への栄養供給を増やしたり、亜鉛の働きを高めます。
そして、最後のイソフラボンには、髪の成長する期間を長くする効果があるとされており、これらの効果が相乗的に働くことでFAGAを改善したり予防することが可能です。
睡眠時間の確保
FAGA対策には、睡眠時間の確保も非常に重要です。
質の高い睡眠のためには、深い眠りは必要不可欠であり、そのためにはある程度の睡眠時間を確保する必要があります。
人は質の高い睡眠をしている時に、成長ホルモンを分泌します。
そのため、睡眠時間が短くなっていたり、睡眠の質が落ちているといった場合には、睡眠時間を確保したり睡眠の質を高めるようにすることでFAGAを改善へと導くことが可能です。
特に成長ホルモンの分泌が多くなるのは入眠から3時間となっており、その後時間をかけて成長ホルモンが全身に行き渡ります。
そのため、最低でも4時間以上の睡眠時間を確保できるように生活のリズムを見直してみましょう。
適度な運動
ジョギングやストレッチなどの軽い運動もFAGAの有効な対策法のひとつになっています。
ジョギングは下半身の筋肉を動かして、下半身から心臓へと血液を戻す血管のポンプ機能を高めます。
もちろん、適度な運動をすることで全身の血行も良くなるので、頭皮の血流も増えて髪への栄養供給が増えて抜け毛の防止や髪の成長に役立ちます。
ジョギングやストレッチなどの適度な運動は上記の効果以外にも、全身をリラックスさせたりストレスを解消させたりするのにも役立ちます。
また、上記以外にも自律神経を整えるといった効果にも期待できます。自律神経の乱れは、ホルモンバランスの乱れにも繋がってしまい、その結果薄毛の進行にも繋がります。
こうした適度な運動はできることから、無理のない範囲で少しずつでも頻度を増やしたり回数を増やすようにしましょう。
サプリメント
FAGA対策の方法は数多くありますが、サプリメントの利用もその一つといえます。
最初に紹介した対策である食事の見直しを行っても、毎日仕事で忙しくて食事の用意をしている時間がないといったような形で必要な栄養の摂取が難しいというケースは珍しくありません。
そうした時に役立ってくれるのがサプリメントというわけです。毎日の忙しい中での食事でどうしても不足しがちな髪の成長に必要な栄養をサプリメントで補うという方法です。
これであれば、比較的簡単に不足している栄養を補うことが可能となります。特に有用なサプリメントとしては、食事では摂取しにくい亜鉛やビタミンB群などがあげられます。
サプリメントは非常に便利ではありますが、これだけで必要な栄養を全て補うといった使い方は適していないため、そうした点には注意するようにしましょう。
漢方薬
女性の薄毛対策の方法は色々ありますが、漢方薬でも対策は可能とされています。
中国に伝わる生薬から作られる漢方薬の種類は非常に豊富であり、それぞれに効果が全く違っています。
そんな数ある漢方薬の中でも、FAGAに対して効果があるとされているのは
- 十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)
- 婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)
- 参茸補血丸(さんじょうほけつがん)
の3種類です。
十全大補湯は冷え性や貧血、体力低下などの改善に活用されており、婦宝当帰膠は血流や冷え性、生理不順の改善に使われます。
参茸補血丸は生殖器官の機能を改善するとされています。
血流を改善することで髪への栄養供給が増え、生殖器官の機能を改善することでホルモンバランスの乱れを改善したりすることで、FAGAを予防したり改善するとされています。
鍼灸・ツボ押し
FAGAによる抜け毛や薄毛の対策法の中でも変わり種のひとつが鍼灸やツボ押しがあります。
鍼治療やツボ押しで血行を良くしたりすることで、頭皮の血行を良くすることによって髪の毛一本一本への栄養供給を増やすことで薄毛の対策になるというわけです。
また、自律神経を整えるツボやホルモンバランスを整えるツボなどもあり、それらを併用することで薄毛の原因へアプローチするといったこともできます。
血流を改善するツボは、首の後ろの生え際あたりにある風池(ふうち)や頭頂部にある百会(ひゃくえ)など、自律神経を整えるツボは手の甲側の親指と人差し指の骨が交わる部分にある合谷(ごうこく)など、ホルモンバランスを整えるツボは、手の小指の第一関節、掌側の中央にある腎穴(じんけつ)などです。
こちらの対策は毎日のスキマ時間などに行える対策として、気軽に取り入れやすいという特徴があります。
シャンプーを変えてみる
FAGAは普段使っているシャンプーを変えてみることで改善するというケースもあります。
肌質にあっていないシャンプーや洗浄力の強すぎるシャンプーを気づかずに使い続けてしまっていた場合、頭皮へのダメージに繋がったりバリア機能を低下させてしまいます。
そうした場合は、シャンプーを変えてみると肌への負担が軽減されてFAGAに対して大きな効果が出るというケースもあります。
また、普段は一般的なシャンプーを使っているような場合は、育毛シャンプーなどを使用するようにしてみることで、FAGAの改善につながる場合もあります。
ただし、育毛シャンプーの中には、女性は使用することができないフィナステリドを配合しているものなどがあったりするので、そうした点には注意が必要です。
正しいヘアケアを行う
シャンプーを変えてみると同様の対策法として、毎日のヘアケアが間違っているような場合に有効なのが正しいヘアケアを行うという方法です。
間違ったヘアケアは薄毛を進行させてしまいます。そのため、正しいヘアケアの知識を身に着けて、正しいヘアケアを行うことで健康的で美しい髪へ近づきながらFAGAの改善や予防にも役立ちます。
例えば、シャンプーの際は事前にブラッシングをしてシャワーで大まかな汚れは落とし、少量のシャンプーを手の中で泡立て髪に塗布して、指の腹で頭皮をマッサージするようにします。
その後、シャンプーが髪などに残らないようにしっかりとすすぐようにするだけでも変わったりします。
また、入浴やシャワー後は、髪は濡れたまま放置せず、しっかりと頭皮までドライヤーで乾燥させましょう。
余裕がある場合は、入浴後に頭皮マッサージをして頭皮の血流を促すようにすることで更に高い効果に期待できます。
紫外線対策
最後に紹介する対策法は紫外線の対策です。
紫外線に長時間晒されることで、頭皮はダメージを受けてFAGAを進行させてしまいます。
そのため、普段から紫外線対策をあまりしていないという方は、紫外線対策をするだけでもFAGAの対策になったりします。
紫外線対策は難しいものはありません。日差しが強い日には帽子を着用したり、日傘を使ったりするだけです。
近年では、折り畳みの日傘も可愛らしいデザインのものも増えており、日傘を利用する人は男女問わず非常に多くなっています。
帽子の着用などでも紫外線対策は可能ですが、ヘアスタイルに影響が出てしまうといった場合もあるため、自身のファッションスタイルなどを考慮した上で適切な紫外線対策を行うようにしましょう。
まとめ
こちらのページでは女性を悩ませる薄毛であるFAGAの原因やNG行動、そしてFAGAの対策法について紹介してきました。
原因やNG行動は非常に幅広いため、全ての原因やNG行動の対策を一気に行うというのは容易ではありません。
FAGAを何としてでも改善したいと無理に全ての原因やNG行動への対策をしてしまう人もいます。
ですが、そうした無理な対策が強い精神的な負担となってしまいストレスが溜まって、結果的にFAGAが進行してしまうなんていう場合もあります。
そうなってしまっては折角の対策も本末転倒となってしまいます。ですからFAGAは原因を適切に把握して、自身ができることから無理のない範囲で少しずつ対策を進めるようにしましょう。