フェブリク(フェブキソスタット)の効果を徹底解説!痛風や高尿酸血症にどう作用する?
フェブリク(一般名:フェブキソスタット)は、痛風および高尿酸血症の治療に使用される薬剤です。
こちらのページでは、フェブリクの具体的な効果・効能や作用機序、効果時間などについて説明します。
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フェブリクの効果・効能
フェブリクには、尿酸生成を抑制することで血中尿酸値を低下させる働きがあります。
そのため、尿酸値の上昇によって起こる痛風や高尿酸血症の治療に用いられます。
また、がん化学療法(抗がん剤・放射線治療)の際、がん細胞の崩壊に伴って引き起こされる高尿酸血症を予防する効果もあるとされています(※)。
(※有効性・安全性は確立されていないため、医師の判断をあおぐ必要があります)
参考元:医療用医薬品:フェブリク
フェブリクの作用機序
フェブリクは、キサンチンオキシダーゼという酵素を選択的に阻害することで、尿酸生成を抑制します。
そもそもキサンチンオキシダーゼは、プリン体を分解する過程で【ヒポキサンチン→キサンチン→尿酸】と変換する役割を担っています。
フェブリクはこの酵素の働きを阻害し、尿酸ができないようにして血中尿酸値の上昇を防ぎます。
フェブリクと痛風・痛風発作との関係
痛風は、尿酸値が高い状態が続き、関節内に尿酸塩結晶が沈着することで発生する炎症性疾患です。
痛風発作時には関節に激しい痛みや腫れ、発赤などが生じます。
フェブリクは、そんな痛風に対して効果を発揮します。
尿酸値を持続的に低下させ、発作を予防することが可能です。
ただし、治療開始初期には尿酸値の急激な低下により、痛風発作が誘発される可能性がある(※)点は注意が必要です。
(※詳しいメカニズムは不明ですが、尿酸の結晶が一斉に溶けることによると考えられます)
服用の際は、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 痛風発作が起きた場合は、症状がおさまるまでフェブリクの服用を控える
- 服用中に痛風発作が起きた場合、発作を抑えるコルヒチンなどで対処する
フェブリクと高尿酸血症・尿酸値管理
高尿酸血症は、血中尿酸値が7.0mg/dLを超えた状態を指します。
この状態では痛風、腎障害、尿路結石、さらには心血管疾患のリスクが高まります。
フェブリクは、尿酸生成を抑制することで尿酸値を適正範囲に維持し、これらの合併症を予防します。
なお、同様の効果を持つザイロリック(一般名:アロプリノール)は、腎機能障害を持つ方が服用する際に細かい用量調整が欠かせませんが、フェブリクの場合、腎機能障害があっても用量調整が不要である点は大きな特徴です。
フェブリクの効果時間
フェブリクは服用後、血中濃度は1~4時間でピークに達します。
尿酸値低下効果は2週間以内にあらわれ、8週間後には約80%の患者が目標尿酸値(6.0mg/dL未満)を達成することが明らかになっています。
効果は1日1回の服用で持続し、長期服用においても安定した尿酸値コントロールが可能です。
ただし、8週間以上継続して尿酸値が改善しない場合には、医師に相談してください。
参考元:医療用医薬品:フェブリク
おわりに
フェブリクは、痛風および高尿酸血症の治療において重要な役割を担う薬剤です。
- キサンチンオキシダーゼを阻害して尿酸生成を抑制する
- 痛風発作の予防および高尿酸血症の管理に効果的
- 腎機能が低下している患者でも用量調整が不要
フェブリクは、キサンチンオキシダーゼを阻害することで尿酸生成を抑制し、痛風発作の予防や高尿酸血症の管理に寄与します。
効果時間や作用機序を理解し、適切な服用と定期的な尿酸値モニタリングを実施することで、痛風や関連疾患の発症リスクを低減できます。