プリモックス

内因性うつ病や神経症性うつ、更年期や高齢期に見られるうつなどの比較的症状が強く出るタイプのうつ病に使われることが多いです。意欲が極端に下がっている、体のだるさが強い、といった症状が目立つときに処方されるケースがよくあります。

多くの場合、効果がはっきりと感じられるまでに1〜2週間程度かかります。中には、少し早めに気持ちの変化を感じる人もいますが、じっくり効いてくる薬なので焦らずに続けて飲むことが大切です。継続が回復につながるポイントです。

症状が軽くなっても、薬をすぐにやめると再発することがあります。プリモックスは、脳内のバランスを整えながら安定した気分を保つために、ある程度の期間継続して飲むことが大事です。医師と相談しながら適切なタイミングで調整していきましょう。

三環系抗うつ薬であるプリモックスは、セロトニンだけでなくノルアドレナリンにも作用します。新しいタイプの薬では効果が実感できなかった人に使われることも多く、比較的効果がしっかり出やすいとされる薬です。過去に合わなかった人でも、切り替えて改善する例があります。

プリモックスは通常、朝・昼・夕方などに分けて1日数回飲むタイプの薬です。もし1日1回や2回の処方になっている場合は、眠気が出る人は夜に飲む方が合うこともあります。飲む時間は人によって調整されるので、医師に指示されたタイミングを守るのが基本です。

多少時間が前後しても大きな問題はありませんが、なるべく毎日同じくらいの時間に飲むことで効果が安定します。仕事や予定でずれてしまうときは、前後1〜2時間以内で調整するのが目安です。生活リズムに合わせた服薬方法については医師と相談して決めましょう。

症状が軽くなったとしても、自己判断でやめるのはおすすめできません。途中でやめると再発する可能性があります。プリモックスは、気分を安定させるために一定期間飲み続けることが大切です。やめるタイミングは必ず医師と相談して決めましょう。

眠気が強く出る場合、飲む時間帯を変えることで改善されることがあります。ただし、自分の判断で時間を変えると効果が不安定になることもあるため、必ず医師や薬剤師に確認した上でずらすようにしてください。朝ではなく夜に寄せるなど、生活に合わせた調整が可能です。

口の乾きや便秘などが比較的よく見られる副作用です。これはプリモックスは「抗コリン作用」があるためです。こうした副作用は飲み始めに出やすいですが、続けるうちに落ち着いてくることもあります。つらい場合は、水分や食物繊維を意識したり、医師に相談して調整してもらいましょう。

アルコールを一緒に摂ると、眠気や注意力の低下が強く出ることがあります。安全面を考えると飲酒は控えるのが基本です。どうしても避けられない場合は、事前に医師に相談してください。判断力に影響するため、運転も避けましょう。

プリモックスは、他の抗うつ薬や抗精神病薬、睡眠薬、抗不安薬などと一緒に飲むと、眠気や副作用が強くなることがあります。特にMAO阻害薬（パーキンソン病などの治療薬）とは併用禁忌です。医師に出されていない薬や、他の病院でもらった薬を飲んでいる場合は、必ず申告してください。

市販薬でも、特に風邪薬や花粉症薬などに含まれる抗ヒスタミン成分は、プリモックスと併用すると強い眠気が出ることがあります。また、セントジョーンズワートなどのハーブサプリも避けた方が安全です。新しいものを飲み始めるときは、医師や薬剤師に確認しましょう。