尖圭コンジローマは完治することができる?それぞれの治療方法とメリット・デメリット
性感染症である尖圭コンジローマはカリフラワーや鶏のトサカのような特徴的なイボが多数あらわれ、見た目も非常に悪くなってしまいます。
また、尖圭コンジローマは、治療しても再発してしまうという可能性が高い性感染症のひとつです。
そんな尖圭コンジローマは完治させることはできるのでしょうか?
こちらのページでは尖圭コンジローマを完治させるのができるのかといったことから、実際に行われている治療の方法について紹介します。
コンジローマは完治できる?
特徴的なイボがあらわれる尖圭コンジローマは、完治させることができるのでしょうか?
その答えはYESです。
ただし、完治させることは非常に困難であり、ほぼ完治しないともいえます。
この尖圭コンジローマは、症状が改善したとしてもウイルスは体内に残り続けてしまうため、症状の改善後に残ったウイルスによって再発する可能性が高くなっています。
そのため、完治=ウイルスを完全に除去するとした場合、かなり難しいという答えになってしまうのです。
コンジローマの完治が難しい理由:再発率が高い
尖圭コンジローマの完治が非常に難しい理由は既にお伝えしたように、症状が治まった後もウイルスは体内に残ってしまうためです。
その結果、体内に残ったウイルスが再び増えて尖圭コンジローマを再発させてしまいます。
尖圭コンジローマの再発率は2~3割ともいわれています。
ですが、イボの症状が治療によって改善した後、免疫力が高まってくることで症状が出にくくなるということもあるため、適切に治療を行うことは必要不可欠といえます。
参考元:尖圭(せんけい)コンジローマ
コンジローマの治療方法
尖圭コンジローマを治療する時に用いられる治療法は外科的手術と外用薬による治療というふたつに分類することができます。
外科的治療にはさらに複数の治療法があり、外用薬による治療も用いる治療薬がいくつかあります。
ここからは、そんな治療法についての情報や治療に用いられる外用薬について詳しく紹介していきたいと思います。
外科的手術
尖圭コンジローマを治療する方法の中でも外科的手術では、液体窒素による冷凍凝固法や電気メスやレーザーを用いた切除が行われます。
液体窒素による凍結療法(冷凍凝固法)
外科的手術の中でも比較的、気軽に行える治療法となっているのがこちらの液体窒素を用いた冷凍凝固法です。
これは、液体窒素を用いてイボを凍結凝固させて壊死させ、徐々にイボを小さくしていくという治療法になります。
大きさによっては一度の治療でイボを取り除くことが可能ですが、イボが大きくなってしまっているような場合は一度でイボを完全に取り除くといったことはできず、1~2週間おきの治療を数週間に渡って行う必要があります。
参考元:尖圭コンジローマ
電気メス・レーザーによる切除
尖圭コンジローマの外科的治療には電気メスやレーバーを用いて直接イボを切除するという治療法もあります。
電気メスやレーザーを用いて、イボを直接切除する治療法であるため、見た目の改善効果は最も高いといえます。
こちらの方法は、冷凍凝固法と比べて即座に効果があらわれる反面、費用面で高額になってしまうという点には注意が必要です。
また、切除した場合も再発するリスクはあるため、切除するとともに外用薬を用いて再発を予防するといったことが重要になります。
参考元:尖圭コンジローマ切除術
外用薬による治療
尖圭コンジローマは外科的手術以外に、外用薬を用いて治療を行うことができる場合もあります。
そんな外用薬を用いた治療で用いられる薬がベセルナクリームやイミキモドクリームです。
ここからは、これらの治療薬について紹介したいと思います。
ベルセナクリーム
ベセルナクリームは有効成分にイミキモドを配合した尖圭コンジローマを改善する外用薬です。
持田製薬が製造・販売しており、尖圭コンジローマ治療のために幅広く活用されています。
有効成分のイミキモドはウイルスの増殖を抑えるだけでなく、免疫細胞の増殖を促すことでウイルス感染細胞に対する障害性を高めて尖圭コンジローマを改善へと導きます。
価格は1包あたり652.6円となっています。保険が適用された場合3割の負担となります。
イミキモドクリーム
イミキモドクリームはインドのムンバイに本拠を置くGlenmark Pharmaceuticalsが製造・販売する尖圭コンジローマの治療薬です。
有効成分は前述のベセルナクリームと同じイミキモドで、成分の配合量に違いもありません。
ベセルナクリームと全く同じように使うことが可能となっているジェネリックであり、安価で購入することができるという特徴があります。
価格は1箱3袋入りが2,660円(1袋あたり886円)となっており、まとめ買いで更に安価で購入することも可能です。
こちらは、個人輸入で購入が可能なため、診察費用や検査費用などが掛からないという特徴もあります。
ベルセナクリーム(イミキモドクリーム)の使用方法
尖圭コンジローマを改善するための外用薬であるベセルナクリーム(イミキモドクリーム)は、使い方も非常に簡単であるため手軽に尖圭コンジローマを改善へ導けるようになっています。
使用方法は、1日1回、就寝前にイボができている部分に対してクリームを適量塗布します。
塗布後はそのまま就寝して起床後に石鹸で綺麗に洗い流します。
これを一日おき、週に3日のペースで行います。最大16週間まで継続することが可能です。
多くの場合、8週間ほどで改善効果があらわれます。
尖圭コンジローマが体からなくなっても要注意!
尖圭コンジローマの治療法について、外科的手術や外用薬を用いた治療法を紹介しました。
ですが、これらの治療法を行って尖圭コンジローマのイボが体から完全になくなったとしても、油断は禁物です。
なぜなら、イボが体からなくなったとしてもウイルスがまだ体内にいる場合があります。
当然、体内にウイルスが残っていた場合、尖圭コンジローマが再発してしまうというケースは珍しくありません。
そのため、治療を行った後も3か月程は再発していないかを適宜観察していくことが重要です。
どの治療法が良い?再発率が低い方法はある?
尖圭コンジローマの治療法には外科的手術と外用薬を用いた治療があるとお伝えしました。
治療法を選ぶ上で再発率などが低いものがあればそれを選びたいと考えることもあるかと思います。
ですが、治療法によって再発率が変わることはないため、それぞれの治療法のメリットやデメリットを比較した上で、自身に合った方法を選ぶようにしましょう。
外科的手術のメリット・デメリット
尖圭コンジローマの治療で外科的手術を行うメリットとしては、見た目の改善効果が高い上に改善効果が目に見える形であらわれるのが早いというものです。
即日で治療が完了するため、速やかにイボを治したいという時には最適な治療法となります。
また、こちらの外科的手術では妊娠している方やその可能性がある方で治療薬が使えないという方にも行える治療法となっています。
そのため、外用薬での治療ができないという場合にも使えるというのもひとつのメリットといえます。
その反面、病院でしか治療を受けることができず、費用も高額になってしまうケースが多いというデメリットがあります。
出来る限り短期間かつ、一刻も早く症状を改善したいという場合には外科的手術を選択すると良いでしょう。
外用薬による治療のメリット・デメリット
ベセルナクリームやイミキモドクリームを用いた外用薬の治療のメリットとしては、個人輸入代行などを使うことで自宅でバレないように治療を進めることができるということがあげられます。
また、通販でジェネリックを購入することで費用を更に抑えるといったことも可能です。
更に尖圭コンジローマは再発リスクが高いことを踏まえて治療薬を予め手にしておけるという点もメリットといえます。
ただし、治療でイボは徐々に小さくなっていくものの、小さくなるまでに長期間の治療が必要になるというデメリットがあります。
そのため、パートナーとの性交渉は治療期間中できなくなってしまう点には注意が必要です。
まとめ
性感染症のひとつである尖圭コンジローマについてさまざまな情報を紹介してきました。
ここまでの情報をまとめたポイントは下記の通り
- 尖圭コンジローマは再発率が高く完治が難しい
- 治療法は手術と外用薬の2つ
- イボがなくなってもウイルスが体内にいることは多い
- 治療法で再発率が変わることはない
尖圭コンジローマの原因であるHPVに感染した場合、適切な治療で治療しても体内にHPVが残るため、再発する可能性が比較的高くなっています。
そのため、完全に体内からHPVを排除するといった完治は難しいといえます。
尖圭コンジローマを治療するための方法は外用薬の使用か外科手術というのが基本となります。
それぞれにメリットやデメリットがありますが、尖圭コンジローマの再発率に違いはないため、それぞれのメリットやデメリットを比較検討した上で自身に合った治療法を選択するようにしましょう。