男性がトリコモナスに感染したときの症状とは?対象についても解説
トリコモナスは、性行為などで感染する性病の1つです。
クラミジアや淋病などほかの性病と比較すると感染力が強く性行為以外でも感染する危険性があります。
そのため、トリコモナスに感染したらすぐに治療できるように、感染した際の症状を把握しておくことが大切です。
今回は、そんなトリコモナスに男性が感染した際の症状や感染経路などについて解説します。
また、感染したときの対処法や日常の予防策についても解説するため、参考にしてください。
目次
男性がトリコモナスに感染する部位はどこ?
トリコモナスは、「トリコモナス原虫」と呼ばれる目に見えない微生物が性器に入ることで炎症を起こす性病です。
トリコモナスは、感染する年齢層が幅広いのが特徴で、10代や20代だけでなく中高年世代への感染も見られます。
トリコモナスに感染する部位は性器ですが、具体的には以下のような部位に感染します。
- 尿道
- 前立腺
- 精嚢
- 亀頭・包皮
トリコモナスに感染すると尿道で繁殖し、前立腺や精嚢、亀頭・包皮へと感染を広げていくのが一般的です。
感染した状態で放置していると尿道炎や前立腺炎などを引き起こす可能性があります。
さらに精巣上体炎を引き起こす可能性もあり、最悪のケースでは不妊となる危険性もあるため、注意が必要です。
なお、トリコモナスは、男性だけでなく女性にも感染します。
女性の感染部位は、腟や子宮頚管、下部尿道です。
女性の場合は、腟炎や子宮頸炎、卵管炎などを引き起こす可能性があります。
男性がトリコモナスに感染したときの症状
男性がトリコモナスに感染すると尿道に症状がでるケースが多いです。
具体的には、以下のような症状がでます。
- 排尿時に痛みを感じる
- 尿道から膿がでる
- 尿道に痛み・かゆみなどの違和感がある
- 尿道が熱を持ったような感覚がある
上記のような症状がある場合は、トリコモナスに感染している可能性があるでしょう。
しかし、男性の場合は、トリコモナスに感染しても4人中3人が無症状であるといわれています。
無症状でそのまま放置していると、尿道炎や前立腺炎、精巣上体炎などに発展するため危険な状態です。
尿道に感染している場合は、尿によって洗い流されるケースもありますが、少しでも違和感がある場合は、病院で検査を受けたほうがよいでしょう。
男性がトリコモナスに感染する経路とは?
性病は、性行為によって感染するのが一般的です。
しかし、トリコモナスは、性行為以外でも感染する可能性があります。
トリコモナスの感染を予防するためには、感染経路を把握しておくことが大切です。
ここでは、男性がトリコモナスに感染する経路について解説します。
性行為
トリコモナスの感染経路で代表的なのは性行為です。
トリコモナスは、男性の前立腺や精嚢に感染し、女性の場合は腟や子宮の入り口に感染します。
精液や腟分泌液のなかにトリコモナスがいるため、体液に触れたり性器同士が触れ合ったりすることでトリコモナスに感染してしまいます。
特に以下のような性行為をしている場合は、トリコモナスに感染するリスクが高いです。
- コンドームを使用せずに性行為をしている
- 複数人のパートナーと性行為をしている
コンドームを使用せずに性行為をすると、トリコモナスだけでなくさまざまな性病に感染する危険性があります。
トリコモナスに感染してもお互いに症状があらわれず無症状である場合は、気づかぬうちにお互いが移し合っている状態になっていることもあります。そのため、性行為を行う際は、コンドームを使用することが予防において重要です。
また、複数人のパートナーと性行為をしている場合もトリコモナスに感染するリスクが高いです。
さらにだれから感染しているのかが分からずに、感染を拡大してしまう可能性もあるでしょう。
お風呂・トイレ・タオル
トリコモナスは、性行為以外に日常生活のなかでも感染する可能性があります。
トリコモナス原虫は、水のなかでも数時間生きられる強い生物です。
そのため、トリコモナスに感染している人が入浴したお風呂や、性器を拭き取ったあとの湿ったタオルの使用などで感染する可能性があります。
さらに、トリコモナスに感染している人が使用したあとのトイレでも感染する可能性があります。
このようにトリコモナスは、性行為以外でも感染する可能性があるため、幼児や性行為の経験がない人でも感染するリスクはゼロではありません。
いずれの感染も不衛生にしていることが原因です。
トリコモナスに感染している人が入った浴槽にはつからなかったり、タオルは共有しなかったりなどを心掛けていれば、感染リスクを抑えられるでしょう。
自己感染
先述した通り、トリコモナスは尿道に感染します。
しかし、自己感染によって尿道以外にも感染する可能性があるため、注意が必要です。
トリコモナスは、尿道から前立腺や精嚢、亀頭などに感染を拡大していくため、尿道のトリコモナス原虫を駆除してもそのほかの部位に残っていれば再び感染する可能性があります。
女性の場合も子宮頚管や下部尿道、卵管などにトリコモナスが感染していると、尿道のトリコモナス原虫を駆除しても自己感染する可能性があります。
このようにトリコモナスは、尿道以外のすべての部位から原虫を駆除しなければなりません。
特に男性の場合は、尿道に感染していても無症状のケースが多いため、完全に治るまでは性行為などは控えるようにしましょう。
男性がトリコモナスに感染したときの潜伏期間
男性がトリコモナスに感染した場合、感染から初期症状があらわれるまで、平均で10日前後といわれています。
ただし、トリコモナスに感染しても無症状のケースが多いため、「10日経っても症状がでないから感染していない」というわけではありません。
既にお伝えしている様に、トリコモナスに感染しても症状が出ない無症状の人は少なくないためです。
そのため、「パートナーにトリコモナスの症状があらわれた」など少しでも疑われる場合は、病院で検査を受けることが大切です。
また、トリコモナスの潜伏期間であっても感染力はあるため、性行為などは行わないようにしましょう。
男性がトリコモナスに感染したときの対処法
トリコモナスに感染したときは、内服薬で治療するのが一般的です。
メトロニダゾールと呼ばれる薬を1日に2回10日間服用します。
通常は、これでトリコモナス原虫を駆除できます。
しかし、トリコモナス原虫のなかには、メトロニダゾールに耐性ができている原虫も存在するため、追加の治療や服用を行うケースもあります。
また、メトロニダゾールの服用中や服用後3日間は、アルコールの摂取は控えることが大切です。
メトロニダゾールの服用中に飲酒をすると、アセトアルデヒドの濃度が上昇し、嘔吐や腹部の仙痛、潮紅などの症状が起きる可能性があります。
安全に治療するためにも、メトロニダゾールの服用中・服用後3日間は、飲酒を避けましょう。
トリコモナスに感染しないための予防策
既にお伝えしたようにトリコモナスは、性行為だけでなくお風呂やタオルなどでも感染する可能性があります。
そのため、日ごろから予防しておくことが大切です。
トリコモナスの予防方法は、以下の通りです
- コンドームを使用して性行為をする
- 不衛生なものと性器を触れさせない
性行為をする際には、コンドームを使用しましょう。
コンドームを使用する際は、亀裂やズレなどがないかを確認することも大切です。
また、感染している人とタオルを共有するといった行為は避けましょう。
たとえ家族であっても、トリコモナスに感染している可能性があるため、1人1枚タオルを使用することが大切です。
また、家族のだれかがトリコモナスに感染している場合は、入浴を控えたほうがよいでしょう。
参考元:トリコモナス感染症
まとめ
トリコモナスは、性行為や不衛生なものと性器の接触などによって男性の場合は尿道に感染します。
尿道に感染すると、排尿時の痛みや膿などの症状があらわれますが、4人中3人は無症状であるため、感染したかの判断が難しいです。
無症状でも放置すると尿道炎や前立腺炎などに発展する可能性があり、最悪のケースでは不妊になります。
そのため、少しでも違和感があればすぐに病院に行くようにしましょう。
また、コンドームを使用して性行為をしたり、タオルの共有といった不衛生なものと性器を接触させないようにしたりなど、トリコモナスの感染を予防することが大切です。
この記事を参考に自身や周りの人がトリコモナスに感染していないか検査してみてはいかがでしょうか。
男性のトリコモナス症は尿道に大きな痛みが発症します。早めに治療を開始するためにもトリコモナス症の治療薬を通販で購入しておきましょう!