【2024年3月版】アフターピルの種類に迷った時はココ!種類別の特徴などを一挙網羅!
「アフターピルが必要になったんだけど、種類多すぎじゃない?どれを選べばいいの……」
と、途方にくれている方もいるのではないでしょうか。
実際のところ、ひとくちに「アフターピル」といっても種類はさまざまで、飲み方や価格、副作用のリスクは異なります。知識がなければ、途方にくれてしまうのも仕方のない話なのです……。
そこで、この記事では種類ごとの特徴やメリット、デメリットについて徹底解説します!
アフターピルを選ぶ際には、ぜひ参考にしてみてください。
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現在、アフターピルで選べるのは3種類!
さっそくアフターピルの種類について大まかなところから解説すると、現在、日本で選べるアフターピルの飲み方は「ヤッペ法」「ノルレボ」「エラ」の3種類です。
それぞれの方法について、簡単に見ていきましょう。
ヤッペ法
昔から行われている方法で、通常よりも効果が強い中用量ピルをまとめて飲みます。
次に解説する「ノルレボ」「エラ」が登場する遥か以前の1970年代から行われていた方法で、まず欧米で広がり、その後、日本にも導入され、現在も行われています。
詳しくは下で解説しますが、コストが安いというメリットがある一方で、副作用のリスクが高いというデメリットがあります。
参考元:ノルレボとヤッペ法
ノルレボ
現在の日本で主流となっている方法で、「ノルレボ」という緊急避妊薬を使用します。
ノルレボは、女性ホルモンのひとつであるプロゲステロンと同様の作用を持つ「レボノルゲストレル」を有効成分とするアフターピルで、1999年にフランスで開発されて以降、世界的に広まりました。
それ以前のヤッペ法に比べて飲み方が簡単で、副作用のリスクが低いという特徴があります。
日本では2011年に承認されています。
参考元:ノルレボ
エラ
現在、海外でのみ承認されている方法です。
使用されるアフターピル「エラ」は、日本では厚生労働省の承認を得ていないものの、海外では欧米を中心に広まっています。
ただし日本でも、病院によってはエラを扱っているところもあります。
ノルレボに比べて服用までの時間が長く、「120時間以内に飲めばOK」となっているのが特徴です。
アフターピルの種類による違いを徹底比較
上記の「ヤッペ法」「ノルレボ」「エラ」といったアフターピルの種類による違いを表にまとめてみました。
- ヤッペ法で使われるアフターピル「プラノバール」
- 「ノルレボ」と同じ成分を使っているジェネリックの「アイピル」
- 「エラ」
それぞれの価格(目安)や服用方法の違いなどチェックしてみてください。
商品名 | プラノバール | アイピル | エラ |
---|---|---|---|
商品画像 | ![]() | ![]() | ![]() |
価格 | 病院 ネット通販 | 病院 ネット通販 | 病院 ネット通販 |
服用まで | 72時間以内に1回 さらに12時間後に1回 | 72時間以内に1回 | 120時間以内に1回 |
服用方法 | 1回2錠を2回 | 1回1錠 | 1回1錠 |
副作用リスク | 吐き気:51% 嘔吐:19% 頭痛:20% | 吐き気:23% 嘔吐:6% 頭痛:17% | 10%程度 |
入手方法 | 病院 オンライン診療 ネット通販 | 病院 オンライン診療 ネット通販 | 病院(一部のみ) オンライン診療 ネット通販 |
プラノバールは、価格が安い一方で服用方法がやや面倒、さらには副作用のリスクが他の方法に比べて高いことがわかります。
アイピルはプラノバールに比べると価格が高いですが、服用方法は「1回1錠」とシンプルです。
エラは避妊失敗後120時間以内という猶予の長さが最大の特徴です。
なお、いずれも病院で診察を受けたうえで処方してもらったり、オンライン診療で入手したり、海外製品をネット通販(個人輸入)で注文して届けてもらったりすることができます。
昔から使われているヤッペ法
ここからはヤッペ法、ノルレボ、エラというそれぞれの方法について、より詳しく解説します。
まずは、昔から行われているヤッペ法について、どんな特徴やメリット・デメリットがあるのか見てみましょう。
使用するのはプラノバール
ヤッペ法で使われるのは、プラノバールという中用量ピルです。
本来は、主に生理予定日の調整をするために服用する医薬品ですが、72時間以内に2錠まとめて飲み、そこからさらに12時間あけてから再び2錠まとめて飲むことで緊急避妊薬として使えます。
2回に分けて各2錠(合計4錠)を飲まなければならないのがやや面倒なところですが、国内でも昔から処方されており、安心して使えます。
ヤッペ法のメリットは?
開発されてから長い歴史を持つ医薬品であるため、安心して使えるのが大きなメリットです。
緊急避妊薬としての使用が始まったのは1970年代のことで、長い歴史と実績があります。
また、ほかのノルレボ、エラに比べて価格が安いのもメリットのひとつです。
病院で処方される場合のコストは4,000円程度となっています。
ただし、購入方法によってはより高いコストがかかる場合もあるようです。
ヤッペ法のデメリットは?
副作用のリスクは低いとされていますが、
- 1回につき2錠まとめて飲まなければならない
- 1錠あたりの成分量が多い
ということもあり、どうしてもノルレボやエラに比べるとリスクは高くなってしまいます。
また、ヤッペ法は2回に分けて薬を飲む必要がありますが、1回目で副作用が出た場合は高い確率で2回目にも出るため、身体的な負担が大きいというデメリットもあります。
さらに、「飲み忘れによる避妊失敗」が起こるリスクがあるのもデメリットのひとつです。
実際、2回目を忘れてしまって避妊に失敗する……というケースも少なからずあるようです。
現在主流となっているノルレボ
ここでは、現在アフターピルの主流となっているノルレボの特徴やメリット・デメリットについて解説します。
使用されるのはノルレボやアイピル
アフターピルとして開発された先発薬のノルレボや、海外製のジェネリックであるアイピルなどを使います。
服用方法は、避妊に失敗した時点から72時間以内に1回1錠となっており、ヤッペ法に比べるとシンプルです。
また24時間以内に飲めばより避妊率が高くなります。
なお、薬のバリエーションが多いのが大きな特徴です。
以下、ネット通販で購入できるノルレボやジェネリック医薬品の価格などをまとめました。
商品名 | ノルレボ | アイピル | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
商品 | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
価格 | 4,760円 | 1,360円 | 1,160円 | 2,860円 | 745円 | 1,560円 |
成分量 | レボノルゲストレル1.5mg | レボノルゲストレル1.5mg | レボノルゲストレル0.75mg | レボノルゲストレル1.5mg | レボノルゲストレル1.5mg | レボノルゲストレル0.75mg |
ノルレボのメリットは?
最大のメリットは、ヤッペ法に比べて避妊率が高いことです。
72時間以内に服用した際の避妊率を比較すると
手法 | 避妊率 |
---|---|
ノルレボ | 97~99% |
ヤッペ法 | 57% |
となります。
ノルレボなら、ほぼ確実といえるレベルで避妊が可能です。
特に、24時間以内に服用した場合の避妊率は99%にのぼります。
また、
- 1回1錠で良いので飲み忘れのリスクがない
- 副作用のリスクはヤッペ法より低い(副作用が出ても1回のみ)
という点もメリットといえます。
さらに、ノルレボはネット通販であらかじめ用意しておくことができるだけでなく病院で処方してもらうよりもかなり安価に入手することが可能です。
ノルレボのデメリットは?
ノルレボは、先発薬の他にバリエーション豊かなジェネリック医薬品を選べるのがメリットですが、逆に「数が多すぎて迷ってしまう……」となりがちなのがデメリットといえるでしょう。
また、病院で処方してもらう場合、ヤッペ法よりもコストが高くなる点もデメリットのひとつです。
実際、1錠もらうのに1万円以上かかる場合があります(ただしジェネリックならやや安価です)。
近年、注目を集めるエラ
ここでは、近年、海外を中心に注目を集めているエラについて詳しく解説します。
どんな特徴やメリットがあるのでしょうか。
また、デメリットがあるとすればどのようなことが考えられるでしょうか。
用いられるのはエラ
使用されるのは、エラというアフターピルです。
服用方法は1回1錠とシンプルで、従来のヤッペ法やノルレボに比べて使いやすいのが特徴です(詳しいメリットは次に解説します)。
ただし、海外では欧米を中心に緊急避妊薬として承認され、メジャーな存在である一方、日本では2024年3月現在、いまだに承認されていません。
そのため、国内の病院で処方しているところは多くありません。
エラのメリットは?
エラの最大のメリットは、ヤッペ法やノルレボに比べて服用までの猶予があることです。
エラは「120時間以内に飲めば十分に効果を発揮する」とされているため、72時間以内に避妊できなかった場合も使うことができます。
ただし、「飲むのが早ければ早いほど効果が高い」という点はノルレボと同じで、逆にいえば時間が経過するにつれて効果は下がってしまうため、注意が必要です。
その他のメリットとしては、
- 副作用のリスクが低い(軽度副作用の確率は10%程度)
- 1回の服用で済むため飲み忘れリスクがない
といった点が挙げられます。
エラのデメリットは?
デメリットとしては、
- 価格が高い
- 国内の病院では処方していないところが多い
といった点が挙げられます。
たとえば急に必要になった場合、近場には処方している病院が見つからず、「そもそも手に入れることすらできない」ということも考えられます。
そのため、エラなどのアフターピルの入手方法はネット通販(個人輸入)となります。
ただし、ネット通販だと注文から手もとに届くまで2週間程度かかるため、もしもの場合に備えて前もって用意しておく必要があります。
また、価格がノルレボより高価となっている点にも注意が必要です。
まとめ
今回の記事では、アフターピルの種類について解説しました。
あらためてまとめると、
- 長い歴史があるヤッペ法
- 現在主流のノルレボ
- 海外で注目されているエラ
という3パターンから選ぶことができます。
飲みやすさで選ぶなら、1回1錠で済む「ノルレボ」「エラ」が適しています。
また、副作用が少ないものを選びたいならいちばんおすすめなのはエラですが、ノルレボもヤッペ法に比べれば副作用のリスクは高くありません。
価格の安さで選ぶなら、
- ヤッペ法を選べる病院を受診する
- ネット通販でノルレボのジェネリックを購入する
などがおすすめです。
このように、それぞれ特徴やメリットがあるため、ぜひ比較したうえで最適なアフターピルを選んでみてください。