トリキュラーとトラネキサム酸は相性が悪い?ピルと美白ケアを両立する方法
避妊のためにトリキュラーを服用している時に、シミや肝斑の対策としてトラネキサム酸の服用を検討することもあるでしょうし、逆もまた然りです。
そんなときに疑問となるのが「トリキュラーとトラネキサム酸は併用しても大丈夫なのかな?」ということではないでしょうか。
こちらのページでは、そんな疑問にお答えしていきます。
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トリキュラーとトラネキサム酸の併用は問題ない?
トリキュラーとトラネキサム酸を併用することは、基本的に問題ないと考えられます。
しかし、併用のリスクが絶対にないとはいえません……。
なぜなら、ごくまれに血栓症を発症・重症化する可能性があるからです。
血栓症は、血管の中に血流を阻害する血栓(血のかたまり)ができる病気で、最悪の場合は脳梗塞や心筋梗塞などにつながることも……。
そして、実はトリキュラー、トラネキサム酸にはそれぞれ血栓症リスクがあるのです。
トリキュラー | 血栓症を発症するリスクがわずかにある |
---|---|
トラネキサム酸 | できた血栓を溶けにくくする(安定化させる)性質がある |
つまり、トリキュラーを飲んで血栓症になった場合、トラネキサム酸のせいで血栓が溶けずに重症化する可能性があるのです。
とはいうものの、そもそもトリキュラーの血栓症リスクは決して高いわけではありません。
次に挙げる『血栓症リスクが高まる人の特徴』に該当しないかぎり、それほど神経質になりすぎる必要はないでしょう。
あなたも当てはまるかも?血栓症リスクが高まる人の特徴
主な特徴
- 35歳以上で、タバコを1日15本以上吸う方
- 高血圧の方
- 肥満の方
- 血栓症の家族歴がある方
年齢が35歳以上の方は、年齢による血管の状態変化から血栓リスクが上がります。
また、喫煙習慣がある場合、タバコによる血管収縮作用や血液の粘性が高まることから、血栓症リスクがより増します。
高血圧や肥満といった生活習慣病を抱えている場合も、血管への負担が高く血栓ができやすい状態になるため要注意です。
そのため、該当する場合は医師に相談したうえで使用することをおすすめします!
トラネキサム酸が使えない人とは?知らずに使うと危険なケース
実は、そもそもトラネキサム酸を使えない人もいます。
添付文書を見ると、投与してはならない禁忌の欄に『トロンビンを投与中の患者』とあります。
消化管出血の治療などに用いられるトロンビンを服用している方は、トラネキサム酸の服用自体が禁忌となっているため、要注意です。
トラネキサム酸の代わりになる薬やサプリはある?
トリキュラーを服用するために、トラネキサム酸との併用による血栓症リスクを避けたいと考えている方は、トラネキサム酸以外の薬やサプリを検討してみましょう!
- タチオン(グルタチオン)
- ビタミンC
- L-システイン
上記の成分を含む薬やサプリが使えるので、チェックしてみてください。
タチオン(グルタチオン)が選ばれる理由と期待される効果
グルタチオンは強い抗酸化作用を持つ成分で、美容クリニックで扱われている医薬品のグルタチオン錠の他、市販の美容液などにも含まれています。
抗酸化作用によって血栓の形成を防ぐ作用もあるため、トリキュラーとの併用には問題ありません!
ビタミンCが美白ケアの基本と言われるワケ
ビタミンCは、美白ケアにおける基本となる成分です。
メラニン生成の抑制や、抗酸化作用によって肌の透明感を保つサポートをしてくれます。
トリキュラーとの相性はよく、併用によって血栓症リスクが上がることもありません。
L-システインでターンオーバー促進!肌本来の力をサポート
L-システインは、肌のターンオーバーを正常に保つ働きを持つ成分で、メラニンの排出を促進します。
これにより、肝斑やシミの改善に効果が期待できます。
ハイチオールCなどL-システインを含んだ市販薬も多く、トリキュラーとの併用リスクもないため、日常的なケアとして取り入れやすいのが特徴です。
トリキュラーと併用することができないものは他にもある?
トラネキサム酸を使用している方も多いと思いますが、それと同じくらい多くの方が服用しているであろうロキソニンやカロナール。
これらの薬は併用することができるのでしょうか?
ロキソニンに関してはトリキュラーとの併用に問題はありません。
トリキュラーを服用している中で頭痛が起きたときでも問題なく使用できます。
一方で、カロナールはトリキュラーとの相性が悪く、併用注意薬として指定されています。
ロキソニンと同じ解熱鎮痛剤ですが、有効成分によって違うのです。
普段、風邪をひいたときなどにカロナールを服用している方は注意しておきましょう。
トラネキサム酸との併用は可能だけど、最終判断は医師に相談!
ここまで、トリキュラーとトラネキサム酸の併用について、リスクや注意点を詳しく解説してきました。
- トリキュラーとトラネキサム酸の併用は基本的に問題ない
- 血栓症リスクが高まる可能性があるため、不安な場合は医師に相談すると安心
- グルタチオンなど、トラネキサム酸の代わりになる成分も多い
結論としては、トリキュラーとトラネキサム酸の併用は可能であるものの、もともと血栓症リスクがある方は慎重に考えたほうが良いといえます。
トラネキサム酸の代りに使える成分としてグルタチオンやビタミンC、L-システインなどがあるため、不安な方はそちらを検討してみてください!