低用量ピルは喫煙者でも服用できる?服用するリスクについて徹底解説

低用量ピルは喫煙者でも服用できる?服用するリスクについて徹底解説喫煙者の中には、低用量ピルの服用を検討している人もいるのではないでしょうか。

しかし、低用量ピルの服用中に喫煙することは、リスクが伴います。

特に病気のリスクが高まることは重要な問題です。

 

この記事では、低用量ピルを服用する際の喫煙の影響と、健康上のリスクについて解説します。

さらに、喫煙者が低用量ピルを処方してもらう方法や、加熱式タバコ・電子タバコ・受動喫煙の場合の注意点、他の避妊方法との比較についても紹介するため、低用量ピルと喫煙に関する疑問を持つ人は、この記事を参考にしてください。

 

低用量ピルの服用中に喫煙すると「血栓症」のリスクが高まる

低用量ピルには女性ホルモンのエストロゲンが含まれており、血管を保護する一方で血液を固まりやすくする作用があります。

通常は血栓症のリスクは高くありませんが、喫煙習慣がある場合はこの限りではありません。

 

喫煙後は、全身の血管に炎症が起こったり収縮したりして酸素供給が滞ります。

その結果、血液が固まりやすい状態になり、血栓ができて血管が詰まる血栓症のリスクが高まるのです。

喫煙者は、非喫煙者より心筋梗塞のリスクも高いことが分かっています。

 

低用量ピル服用中は、ピル中のエストロゲンが凝固抑制因子の働きを低下させるため、非服用時に比べて血栓症のリスクが上がります。

 

つまり、低用量ピルの服用と喫煙の両方で血液を固まりやすくする作用が重なり合うため、血栓症リスクが高まるのです。

血栓症は命にかかわる深刻な病気であるため、低用量ピル服用中の喫煙には十分な注意が必要です。

参考元:ピル服用中は喫煙できる?リスクや電子タバコ・受動喫煙についても医師が解説します。

 

血栓症が引き起こす他の症状

血栓症は、ただ血管が詰まるだけでなく、深刻な合併症を引き起こす可能性があります。

脳卒中心筋梗塞がんなど、生命に直接影響する症状へと発展することがあるため注意が必要です。

 

脳卒中・心筋梗塞

低用量ピルを服用中の喫煙者は、脳卒中や心筋梗塞のリスクが高まります。

心筋梗塞とは、血栓などにより冠動脈(心臓への血液供給路)が詰まり、心筋が損傷を受ける病気です。

脳卒中は、脳の血管の破れや詰まりによって脳に損傷が生じる病気を指します。

 

これらの疾患に共通するのは、血液が固まりやすい状態が原因となることです。

喫煙者は、低用量ピルの服用と喫煙の複合的な影響により、血液がより固まりやすくなります。

つまり、低用量ピルと喫煙のダブル作用により血栓症リスクが高まり、その結果として脳卒中や心筋梗塞の発症確率も上がってしまうのです。

特に35歳以上で1日15本以上の喫煙習慣がある場合、低用量ピルの服用が禁忌となっており、ピルの服用を認められていません。

そのため、健康被害を最小限に抑えたり、低用量ピルを服用したりするためには喫煙をやめることが必要不可欠となっています。

 

がん

喫煙習慣自体が、肺がんをはじめとするさまざまながんの原因となります。

特に女性の場合、子宮頸がんなどの生殖器へのリスクも指摘されているため注意が必要です。

女性の健康を考えれば、禁煙を検討するべきでしょう。低用量ピルの服用をきっかけに、生活習慣の見直しを図り、禁煙に踏み切るのも一つの選択肢です。

 

また、喫煙は乳がんのリスクも高めます。

将来的な健康を守るためにも、禁煙は避けて通れない課題だといえるでしょう。

参考元:【医師監修】喫煙者は低用量ピルを飲める?リスクや服用の条件を紹介

 

低用量ピルは喫煙者に処方してもらえる?

低用量ピルの服用と喫煙は健康に対するリスクが高まるため、喫煙者に対して低用量ピルが処方されない可能性があります。

喫煙が低用量ピルの処方にどのように影響するのかについて具体的に見ていきましょう。

 

処方してもらえない可能性もある

喫煙者は、低用量ピルの処方を受けられないケースがあります。

特に喫煙者で1日の喫煙本数が15本を超える場合は、医師から低用量ピルを処方してもらえない可能性が高くなります。

 

医療機関では、喫煙と低用量ピルの複合的な影響による血栓症のリスクを慎重に判断しています。

安全性を考慮した上で、個別の症例に応じて処方の可否を決定する必要があるためです。

 

また、喫煙者で脂質代謝異常がある人も、心血管系疾患のリスクが高まるため、低用量ピルは処方されません。

 

処方してもらうには?

低用量ピルの処方を受けるための条件は、1日の喫煙本数が15本以下であり、35歳未満であることが基準とされています。

そのため、これらの条件を満たせば低用量ピルを処方してもらえる可能性があるでしょう。

 

ただし、これら条件を満たしていたとしても、非喫煙者と同等の安全性が保証されるわけではありません。

そのため、喫煙者がピルを服用する際は、血栓症のリスクを抑えるために、できる限りの対策を行う必要があります。

まずは禁煙を目指すことが求められますが、難しければ少しでも喫煙本数を減らす努力をしましょう。

禁煙に成功すれば、血栓症のリスクは大幅に低減できます。

 

さらに、こまめな水分補給や運動不足の解消、適度なアルコール摂取など、生活習慣の改善にも取り組む必要があるでしょう。

処方を受ける前から、自身の生活を見直すことが重要です。

 

加熱式タバコ・電子タバコ・受動喫煙の場合も注意が必要

加熱式たばこ

加熱式タバコや電子タバコも、通常の紙巻きタバコと同様に血管への影響が危惧されます。

加熱式タバコや電子タバコからもニコチンが体内に摂取されるためです。

量は紙巻きタバコよりも少ないものの、ニコチンが血管に影響を及ぼし、脳卒中や心筋梗塞のリスクを高める可能性があります。

 

加えて、加熱式タバコや電子タバコから発生する煙には、ニコチン以外にも発がん性物質やさまざまな有害物質が含まれている恐れがあります。

低用量ピルと喫煙による健康影響については、未だ明確なデータはありません。

しかし、安全性が確認されていないことになるため、できれば低用量ピル服用中の喫煙は控えるべきでしょう。

 

また、受動喫煙にも気を付ける必要があります。

自身は喫煙していなくても、周りに喫煙者がいれば一定の健康リスクが生じるためです。

低用量ピル服用中の受動喫煙は、血栓症発症のリスクを高める要因になり得ます。

禁煙者や家族の健康を守るためにも、受動喫煙対策は欠かせません。

 

低用量ピル以外のピルでも喫煙者は服用できない?

喫煙者における低用量ピル以外のピルの服用については薬の種類によって判断が分かれますが、中用量ピルに関しては、原則として低用量ピルと同様に服用を控えるべきとされています。

中用量ピルは低用量ピルよりもホルモン含有量が高いことにより、血栓症のリスクが高くなるためです。

そのため、医師は慎重になる必要があり、健康被害を防ぐ判断から、処方は控えられることが多いでしょう。

 

一方、緊急避妊薬(アフターピル)については、喫煙の有無にかかわらず、一時的な服用であれば問題がないとされています。

服用期間が短期間であり、ホルモン量も低用量ピルより格段に少ないためです。

ただし、長期に渡る連続服用は推奨されません。

 

喫煙習慣がある人のピルの服用は、ピルの種類にかかわらず、まずは主治医と相談し、リスクを確認することが肝心です。

参考元:アフターピル(緊急避妊ピル)

 

まとめ

低用量ピルの服用中に喫煙をした場合、血液が固まりやすくなり血栓症のリスクが高まるため注意が必要です。

特に35歳以上で喫煙本数が15本以上という女性は、低用量ピルを処方してもらえなくなります。

 

低用量ピルの服用と加熱式タバコや電子タバコの喫煙、受動喫煙も健康リスクの一因となり得るため、避けたほうが賢明でしょう。

また、中用量ピルも血栓症リスクが高いため、基本的に喫煙者の服用は認められていません。

 

そのため、喫煙される方が低用量ピルの服用を検討する場合はまず、禁煙などを試みて健康上のリスクを抑えることを最優先に考えるべきでしょう。

難しい場合は、ピルの種類に関して主治医と相談し、喫煙の有無と健康状態を見極めた上で選ぶことが重要です。