痛風に初期症状がないってホント!?痛風の予兆や前兆と対策方法について解説!
よく目や耳にする病気のひとつである痛風。
痛風になると耐えられないほどの痛みに襲われるといったことは知っているという方も多いかと思います。
ですが、なぜこの痛風になってしまうのかといったことや、どうして耐えられないほどの痛みが出るのかといったことまでは知らないという方は少なくありません。
そこで、こちらのページではそんな痛風について詳しく紹介していきたいと思います。
痛風ってどんな病気?
そもそも痛風とは、いったいどのような病気なのでしょうか?
痛風という病名は「風が吹くだけで耐えられないほどの激痛に襲われる」ことからつけられたもので、何かしらの初期症状があるわけでもなく、ある日突然、関節などに耐えられないほどの激痛があらわれます。
そして、この痛風の痛みを我慢できたとしても治療せずに放置すると繰り返し、突然の激痛に襲われるようになってしまいます。
そんな痛風は特に30~50代の男性に多い病気となっています。
もちろん、女性も痛風になる可能性はあるものの、男女比は実に20:1と圧倒的に男性が多いという特徴もあります。
参考元:痛風(高尿酸血症)
痛風の原因
急に激痛に襲われてしまう痛風ですが、この痛風は一体何が原因となって起きる病気なのでしょうか?
痛風の原因を把握することによって、痛風の予防ができたり痛風になったとしても効率的な治療を行えるようになったりするので、把握しておくようにしましょう。
尿酸と高尿酸血症
痛風の一番の原因と考えられているのが「尿酸」です。
尿酸とは運動したりするときのエネルギー源となるプリン体が体内で分解された後にできる老廃物です。
通常、この尿酸は体内で蓄積された後に尿として体外へと排出されます。
そんな尿酸が体外へと排出する機能が弱くなってしまったり、体内で尿酸が作られすぎてしまうと体内に蓄積してしまい、血液中の尿酸値が上昇して高尿酸血症となります。
高尿酸血症は痛風予備軍ともいわれる病気のひとつであり、高尿酸血症となってしまった場合は痛風のリスクがすぐそばにまで来ていると考えて問題ありません。
では、この尿酸値が高まってしまうとなぜ痛風となるのでしょうか?
参考元:痛風の原因は?
痛風が起こるまでのメカニズム
エネルギー源であるプリン体が分解された老廃物である尿酸が体内に過剰に蓄積してしまうと、どうして痛風となるのでしょうか?
高尿酸血症となると、過剰な尿酸は関節などで蓄積していって結晶化します。
そのまま尿酸値が高い状態が続いてしまう戸、次第に尿酸血症が関節の内側に沈着していきます。
そうして関節に付着した尿酸結晶を体内の防衛機能である白血球が異物として認識し、攻撃することで激烈な痛みに襲われるのです。
また、尿酸結晶が関節に沈着するまでは白血球が攻撃するといったようなことが一切ないので、症状が何もなかった状態からある日突然、激烈な痛みに襲われるのです。
参考元:尿酸ってなに?
痛風の初期症状や前兆・予兆はある?
ある日突然激烈な痛みに襲われる痛風。
痛風の痛みを体験したことがある方であれば、その痛みは容易に想像がつくでしょう。
そんな痛風ですが、初期症状や痛みの前兆や予兆といったものはあるのでしょうか?
ここからは痛風の初期症状や前兆などについて紹介してきたいと思います。
前兆や予兆はある?
ある日突然、激痛に襲われる痛風ですが、この痛風になる前兆や予兆といったような症状はありません。
また、痛風の原因となるとされる高尿酸血症も基本的に無症状であるため、日常生活の中で全く痛風になりかけているといったことに気づかないままということは珍しくないのです。
故に、痛風の発作である激痛があらわれて初めて発覚するというケースが多いわけです。
痛風の初期症状
痛風になってしまったからといって、即座に関節に激痛が走るというわけではありません。
痛風になってから関節に尿酸結晶が沈着し、白血球が攻撃をはじめることで発作が起きるため、尿酸結晶が沈着しているタイミングで間接にムズムズ感や違和感を覚える人はいらっしゃいます。
そうした場合、発作を抑えることができる可能性があります。
ですが、そうした違和感などが全くでない人もいるため、初期症状で痛風かどうかを判断するといったことは容易ではありません。
痛風の症状はどこにでる?
突然あらわれる痛風の激痛ですが、この激痛はどの部位にあらわれることが多いのでしょうか?
痛風発作があらわれる部位として最も多いのが足の親指の付け根の部分になります。
また、親指以外の足の関節に激痛があらわれる場合もあります。
ですが、痛風発作の症状があらわれるのは、上記で挙げた足の指の関節だけではありません。
人によっては足の甲やアキレス腱の付け根、膝関節や手の関節などさまざまな場所で発作が起きることがあります。
また、尿酸結晶の蓄積が関節周囲の皮膚の下に沈着することで痛みのない痛風結節と呼ばれるコブがあらわれることもあります。
参考元:「痛風」
痛風の症状があらわれた時の対処法と治療薬
風が吹くだけで激痛が走る痛風発作ですが、この痛風発作の対処や治療のためにさまざまな治療薬が用いられます。
そこで、ここからは痛風の対処や治療に用いられる治療薬を紹介していきます。
NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)
痛風発作の症状を和らげて改善するために用いられる治療薬の中でも多いのがこちらのNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)です。
NSAIDsは炎症の元となる物質が作られるのを抑制することで、痛みの原因となっている炎症を抑えて痛みを和らげる作用があります。
痛風に用いられるのはNSAIDsの中でも、インドメタシンやナプロキセン、プラノプロフェンなどになります。
これらの治療薬を服用することで、関節に起きている激痛の元である炎症を抑えることで痛みを改善します。
副腎皮質ステロイド薬
副腎皮質ステロイド薬は炎症を抑える作用と免疫を抑制する作用などがあり、これらが相乗的に働く事によって炎症を鎮めたり、免疫による攻撃を抑えたりすることで炎症やアレルギー症状などを改善へと導きます。
痛風の発作に対してもこの作用は有効となっているため、NSAIDsの服用で痛風発作の症状が改善しないような場合やNSAIDsが体質的に使えないという場合に副腎皮質ステロイド薬が用いられます。
現在、痛風発作の改善に主に用いられている副腎皮質ホルモン薬となっているのがプレドニゾロンです。
また、プレドニゾロン以外にも、ベタメタゾンやトリアムシノロンアセトニドといった副腎皮質ホルモン薬が用いられる場合もあります。
痛風の発作を抑える薬:コルヒチン
ここまで紹介してきた治療薬は全て痛風発作があらわれた後に服用することで、発作の痛みを和らげるといった作用を持つものでしたが、現在では痛風の発作そのものを抑える作用を持ったコルヒチンと呼ばれる治療薬が登場しています。
コルチヒンは白血球の働きを抑制することによって、尿酸結晶を攻撃して激痛の症状が出るのを抑制する治療薬になります。
こちらの薬を服用することによって痛風の発作を抑えることが可能なため、現在では幅広い方に活用されています。
そんなコルチヒンはココロ薬局でも取り扱っています。
ただし、コルチヒンには尿酸値を下げるといった作用はないので、あくまでも対症療法である点には注意が必要です。
痛風の根本を改善する方法
激烈な痛みがあらわれる痛風は治療薬を使うことで発作の痛みを和らげたり、発作そのものを抑制したりすることは可能です。
いずれの方法も痛風を根本から治療するといったことはできません。
ですが、痛風を根本から改善できないわけではありません。ここからはそんな痛風の根本からの改善法について紹介します。
生活習慣の改善
痛風を根本から改善するにはまず生活習慣を改善する必要があります。
痛風の原因となる高尿酸血症は生活習慣の乱れによってあらわれるためです。
痛風改善を行う上で意識すべき生活習慣は以下の通り。
- 肥満の改善
- プリン体が多い食事を控える
- 尿酸排出を促すために十分に水分を摂取する
- アルコールの摂取を控える
- ストレスの解消
- 適度な運動
上記にあげたポイントを意識することで、痛風を根本から改善・予防するといったことが可能です。
ただし、注意すべきこともあります。
それが運動量です。既に高尿酸血症となってしまっているような場合、激しい運動を行うと血中の尿酸値が上昇してしまい、痛風発作を起こす可能性が高くなってしまいます。
そのため、運動は適度な量で抑えることが重要です。
参考元:痛風って、どんな病気?
尿酸降下薬
痛風の根本治療には尿酸降下薬と呼ばれる薬を使った薬物療法が併用される場合もあります。
尿酸降下薬はその名の通り尿酸値を下げる働きを持った治療薬で、尿酸値を下げて正常な値へと導きます。
尿酸降下薬を用いた治療法は長期にわたって行う必要があり、途中で痛風発作がなくなったからと言って自己判断でやめてしまったりすると再発するケースも多いので、適切に治療する必要があります。
また、尿酸降下薬を用いた痛風治療は、原則として生活習慣を改善と並行して行う必要がある点に注意が必要です。
まとめ
こちらのページではある日突然、激烈な痛みに悩まされるようになる痛風について紹介してきました。
痛風について知っておくべきポイントはこちら!
- 男女比20:1で圧倒的に男性に多い病気
- 痛風の原因は尿酸が集まった尿酸結晶
- 前兆などはないから気づきにくい
- 発作は痛み止めで和らげられる
- 治療法は投薬療法と生活習慣の改善
誰しもがなる可能性がある痛風。
生活習慣が乱れているけど、健康的には何も問題がないと思えていても、ある日突然、強烈な痛みに襲われる可能性はゼロではありません。
痛風は改善できない病気ではありませんが、日常生活に支障が出るほどの激しい痛みが急にあらわれるようになる上、治療には長期間を要するため、不安がるという方は一度検査を受けたりチェックしてみるなどしてみても良いでしょう。
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