クロミッド

女性の場合は排卵障害にもとづく不妊症の排卵誘発や生殖補助医療における卵巣調節刺激、男性の場合は乏精子症における精子形成の誘導などの効果があります。

排卵が必ずおきるわけではありません。クロミッドの国内臨床試験結果において有効率は44.9%でした。

はい、クロミッドは乏精子症（精子数が少ない状態）に対しても使用されます。視床下部や下垂体に作用して性腺刺激ホルモン（FSH、LH）の分泌を促進し、精巣を刺激することで精子形成を助ける効果が期待されています。

クロミフェンクエン酸塩は、視床下部のエストロゲン受容体と呼ばれる部位と結合することで排卵や精子生成を促すホルモンの分泌を促進します。このホルモン分泌の促進によって排卵や精子形成が促進されて妊娠をサポートします。

5日間を1クールとして、1日50mg（1錠）を1クール服用してください。それでも効果がない場合は1日100mg（2錠）を1クール服用してください。

いつも服用している時間から4~5時間後までに気付いた場合は1回分を服用してください。1日服用を忘れたために2回分服用するなどはしてはいけません。

通常、クロミフェンクエン酸塩は1周期ごとに5日間だけ飲み、排卵の有無に応じて次の周期の処方を判断します。連続して何か月も飲み続ける薬ではないため、最大でも数周期の間に結果を見ながら使用を続けることが多いです。

一般的に月経が始まった日を基準にして服用を開始します。多くの場合、月経5日目から1日1回を5日間飲み続ける方法がとられますが、医師によって開始日が調整されることもあります。服用を開始するタイミングなどは医師と相談しながら決めるようにしてください。

流産率は自然妊娠に比べ6%ほど高くなると言われています。これはクロミッド（排卵誘発剤）を使用することで染色体異常やホルモン環境が変化していることが関係しているといわれています。

子宮筋腫や子宮内膜症がある場合、乳がんの既往歴や乳腺症などがある場合は服用を避けてください。その他にも服用できないケースがあるため、服用前に必ず医師と相談してください。

排卵を正確に管理する必要があり、医師の指示に従って周期的な超音波検査などを受けることが重要です。また、排卵過剰刺激により卵巣が腫れる卵巣過剰刺激症候群（OHSS）が起こるリスクがあるため、腹痛や異常な体重増加を感じた場合はすぐに医師へ相談してください。

顔のほてりや吐き気、頭痛、乳房の張り感などが比較的よく見られます。これらの副作用は多くの場合軽度ですが、症状が強い場合や続く場合には、無理をせず早めに医師へ相談することがすすめられています。