レボフロックス

ペニシリンやマクロライド系と呼ばれる抗生物質が効かない菌にも強い抗菌力を発揮します。とくに肺炎球菌などの耐性菌にも有効とされていて、他の薬では効きにくい感染症にも対応できます。

レボフロックスが治療に用いられる病気の種類は44にも及びます。これは非常に多くの細菌に対して効果を示すためです。肺や尿路、皮膚、耳鼻科系の感染症など、体のいろんな部分に使える点が特徴です。

ほかの抗結核薬が使えない場合などに、レボフロックスは結核の治療にも使われます。通常は他の薬と一緒に使われ、難治性の結核治療に役立てられています。

レボフロックスは1日1回の服用でしっかり効くのが大きな特徴です。薬の血中濃度を高く保ち、効果が持続しやすいため、飲み忘れが少なく使いやすい設計になっています。

飲み忘れに気づいたら、できるだけ早めに1回分を服用してください。ただし、次の予定時間が近い場合は、2回分を一度に飲むのは避け、1回分を飛ばして次に進んでください。

腎臓の働きが弱いと薬が体に長く残りすぎることがあるため、量や飲む間隔を調整する必要があります。腎機能に応じて投与量が変わるため、不安がある場合は事前に検査などを行うようにしてください。

レボフロックスは通常、1日1回500mgを飲むのが基本です。複数回に分けるより、1回でしっかり飲む方が効果を高め、耐性菌の出現も抑えやすいとされています。

食事の影響を受けにくいため、空腹時でも食後でも効果に大きな違いはありません。ただし、胃が弱い方は食後に飲むと刺激を和らげることができます。

下痢や吐き気、腹痛、めまいなどが比較的よく見られます。これらの症状は一時的なことが多いですが、症状が強くて辛い場合やいつまでも改善しないような場合は医療機関を受診するようにしてください。

QT延長や腱炎、肝機能障害など、まれに重い副作用が起こることがあります。胸のドキドキや腱の痛み、皮膚や目の黄ばみがあらわれたときは、すぐに医療機関を受診してください。

制酸剤やカルシウム、鉄などを含む薬と一緒に飲むと、レボフロックスの吸収が悪くなることがあります。併用する場合は、事前に併用しても問題がないか確認してから併用してください。

アキレス腱炎や腱断裂などの腱の障害が起こることがあります。腱に違和感や痛みが出たらすぐに使用を中止し、医師に相談してください。