アクネトール

確かに、ニキビ治療薬といえば外用薬（クリームなど）をイメージする方も多いでしょうが、アクネトールの有効成分であるイソトレチノインは、アメリカでは難治性ニキビの治療薬として承認されています。 アクネ菌への抗菌作用、皮脂腺の縮小、皮膚のターンオーバー促進といった作用により、ニキビを改善させる効果が認められています。

早ければ1ヶ月くらいで効果を実感でき、そうでない場合でも、2～3ヶ月で効果が出るケースが多いとされています。

残念ながら、ニキビ跡を消す効果はありません。ただし、肌のターンオーバーを促進することで、現在あるニキビがニキビ跡にならないようにする効果は期待できます。

正しく服用した場合、効果は持続します。実際、3～5年間に渡って効果が持続し、新しいニキビができにくくなったという報告があります。

1日20～40mgが基本です。水かぬるま湯で飲んでください。

イソトレチノインを難治性ニキビの治療薬として承認しているアメリカでは、1クールの合計服用量が120mg／1kgになるように服用することが推奨されています。 体重60kgとしたら、望ましい合計服用量（mg）は60kg×120mg＝7200mgです。 1日40mg服用するとしたら、7200mg÷40mg＝180日間の継続服用が必要で、月にすると6ヶ月間となります。20mgを服用する場合は、1年ほどかける計算になります。

アクネトールを1クール服用して効果が思うように得られなかった場合、2クール目に進むことはできます。ただし、1クール目が終了してから8週間（2ヶ月）ほど空けてから始めてください。

アクネトールは食後の服用が推奨されます。空腹時に服用すると、吸収率が悪くなってしまうためです。

一時的な好転反応なので、心配ありません。皮膚のターンオーバーが促進された結果、中に詰まっていた皮脂や角栓が一気に表に出て、ニキビが悪化したように見えます。 多くの場合、服用開始から1ヶ月ほどで好転反応が起こりますが、その後は落ち着いていきます。

1回分の用量を超えるのはNGなので、翌日に飲み忘れに気づいた時は、1回分を飛ばして今日の分だけ服用してください。

確かに妊娠中はニキビができやすくなりがちですが、妊娠中の女性、もしくは妊娠の可能性がある女性は、アクネトールを服用できません。胎児に悪影響を及ぼし、奇形や流産、早産、死産などを招く可能性があるためです。

アクネトールの有効成分であるイソトレチノインには、強力な催奇性（胎児の奇形を発生させる可能性）があるとされているためです。コンドームや低用量ピル（アクネトールとの併用が可能）を用い、適切に避妊してください。