タミフル

タミフルは、A型またはB型インフルエンザウイルスによる感染症の治療や予防に使われます。ウイルスの増殖を抑え、症状を軽くする働きがある薬です。

タミフルは、インフルエンザウイルスが体内で増えるのを抑えることで、発症初期から症状の悪化を防ぐ効果があります。症状が出てからできるだけ早く使うことが推奨されています。

タミフルは、インフルエンザ患者の同居家族や共同生活者への感染を防ぐ目的でも使用されます。特に高齢者や慢性疾患のある人がいる場合に予防効果が期待されます。

タミフルは、インフルエンザウイルスには効果がありますが、細菌による風邪や他の感染症には効果がありません。細菌が原因となっている風邪などに対しては、細菌に効果がある治療薬を用いてください。

インフルエンザ予防目的の場合、タミフルは通常1回75mgを1日1回、7〜10日間続けて飲む方法がとられます。同居家族など感染リスクが高い場合に使用されます。

飲み忘れに気づいたら、すぐに1回分を飲みます。ただし、次に飲む時間が近い場合は1回分だけを飲み、2回分をまとめて飲むことは避けてください。

タミフルは、食事の有無に関係なく飲むことができます。胃への負担が気になる場合は、食後に飲むと続けやすい場合があります。

タミフルによる治療は、通常5日間続けることが基本です。予防目的の場合は7〜10日間続ける必要があり、医師の指示に従って飲み続けることが重要です。

タミフルを使用すると、ごくまれに肝機能に異常が現れることが報告されています。体調に変化を感じたら、早めに相談することがすすめられています。

タミフルでは、発疹やかゆみなどの皮膚トラブルがまれに起こることがあります。ひどい症状が現れた場合には、使用を中止することが推奨されています。

タミフル使用中、特にインフルエンザにかかった子どもなどでは、突然走り出す、徘徊するなどの異常行動が報告されています。十分な注意が必要とされています。

タミフルは、ワルファリンなどの血液をサラサラにする薬と一緒に使うと、血が止まりにくくなることがあるため、慎重な管理が必要です。