腟カンジダ症の市販薬はある?市販薬の効果や選び方を解説
腟カンジダ症は、女性の5人に1人が発症するといわれている身近な病気です。
さらに、再発しやすい病気でもあることから、市販薬で治療したいと考える人も少なくありません。
しかし、症状によって使用すべき市販薬が異なるため、成分や選び方などを把握しておくことが大切です。
この記事では、腟カンジダ症の市販薬の販売店や、腟カンジダ症の治療に有効な成分の効果について解説します。
また、市販薬の選び方についても解説するため、市販薬でカンジダ症を直したいという人は参考にしてください。
腟カンジダ症の治療薬は市販されている?
腟カンジダ症の治療に使用できる市販薬は、ドラッグストアや薬局、インターネット通販サイトで購入可能です。
ただし、これらの医薬品の多くは第一類医薬品に指定されているため、購入時には薬剤師による適切な説明を受ける必要があります。
ドラッグストアや薬局では薬剤師に直接質問しながら対面で購入できます。
インターネット通販では、購入サイトで症状などの質問に回答し、薬剤師によるアドバイスを受けてから発送されるでしょう。
このように適正使用を確認する手順を経ることで、病院に行かずとも安全に腟カンジダ症の市販薬を入手できます。
なお、症状が重く医師による処置が必要な場合は、市販薬だけでなく専門的な治療を受けることが大切です。
参考元:腟カンジダ再発治療薬フレディ
【成分別】腟カンジダ症の市販薬の効果
腟カンジダ症の市販薬に配合されている有効成分にはさまざまな種類があります。
ここでは、代表的な成分ごとにその効果を詳しく解説します。
自分に合った薬を選ぶ参考にしてください。
イソコナゾール硝酸塩
イソコナゾール硝酸塩は、腟カンジダ症が起因する腟炎や外陰腟炎などを抑える有効な成分です。
100mgタイプの場合、6日間連続して使用します。
また、600mgタイプもあり、1週間に1回使用するのが一般的です。
この成分は腟カンジダ症の原因である「カンジダ・アルビカンス」に対して優れた抗菌効果を発揮します。
カンジダ菌を効果的に除去し、症状の改善が期待でます。
どれだけ有効な成分を配合した治療薬であっても適切な使用方法を守ることが何より大切です。
パッケージの記載事項や、薬剤師から受けたアドバイスに従って正しく服用しましょう。
腟カンジダ症は再発しがちな病気でもあるため、経過を見守りながら丁寧に対処する必要があります。
ミコナゾール硝酸塩
こちらも、市販治療薬として活用される有効成分の1つです。
医師から処方される製品のフロリード腟坐剤100mgにもミコナゾール硝酸塩が有効成分として配合されています。
この成分を含む製品の使用方法は、6日間連続で服用することが一般的です。
イソコナゾール硝酸塩と同様に、カンジダ症の原因であるカンジダ・アルビカンスに対する高い治療効果があります。
腟カンジダ症は一度治っても再発する可能性が高い病気です。
そのため、しっかりと服用期間を守り、症状の経過を見守ることが大切です。
再発の兆候がある場合は、早めに対処を検討する必要があるでしょう。
クロトリマゾール
クロトリマゾールも、腟カンジダ症の市販治療薬によく使用される有効成分の1つです。
医療現場で処方されるエンペシド腟錠100mgやクロトリマゾール腟錠100mg「F」にも含まれています。
一般的な使用方法は、6日間連続して服用することです。
この成分はカンジダ菌の一種であるカンジダ・アルビカンスの細胞膜の透過性を変化させることで、優れた抗菌効果を発揮します。
市販薬の使用に際しては、製品パッケージの記載事項や薬剤師からのアドバイスを守ることが重要です。
症状の改善が見られない場合は、速やかに医師に相談するなど適切な対応をとりましょう。
オキシコナゾール硝酸塩
オキシコナゾール硝酸塩も腟カンジダ症の市販治療薬として使用される有効成分です。
医師から処方されるオキナゾール腟錠100mg・600mgやオキシコナゾール硝酸塩腟錠100mg・600mgと同じ成分が含まれています。
市販薬としては現在のところ100mgタイプのみが販売されており、これは6日間連続して服用することが推奨されています。
一方の600mgタイプは1回限りの服用となります。
オキシコナゾール硝酸塩の大きな特徴は、カンジダ・アルビカンスに加え、カンジダ・グラブラタにも高い治療効果を発揮する点にあります。
難治性の腟カンジダ症に悩まされている場合、この成分を含む製品を選ぶことで症状改善が期待できるでしょう。
腟カンジダ症の市販薬の使用が向いている人
腟カンジダ症の市販薬は、基本的に再発時にのみ使用が推奨されています。
これは、初めて症状があらわれた場合に自分だけでは腟カンジダ症なのかほかの疾患なのかを判断するのが難しいためです。
腟カンジダ症の症状は一度経験していれば、再発時に比較的わかりやすくなるため、同様の症状がある場合は市販の治療薬を活用できる可能性が高まります。
ただし、市販薬を用いても症状が改善しない際は早めに医師に相談することが大切です。
また、市販薬を使う場合、腟内のみに症状がある場合は腟錠を、外陰部のみならば外用薬を使うといったように、症状があらわれている部位に合わせて適切なものを選ぶ必要があります。
膣内外どちらにも症状がある時は腟錠と外用薬の併用をおすすめします。
再発時に使う市販薬の種類は、以前に医師から処方された治療薬と同じ有効成分のものを選ぶとよいでしょう。
自分に合う成分かどうかがある程度わかるためです。
症状の出方や悩みに合わせて、適した種類を選ぶこともできます。
腟カンジダ症の市販薬の選び方
市販薬には、さまざまな種類や成分があり、症状や使用目的に応じて選ぶことが大切です。
次に、具体的な選び方について詳しく見ていきましょう。
症状に合わせて種類を選ぶ
治療薬にはクリームタイプや腟錠タイプなどがあり、それぞれの症状に応じた選び方があります。
クリームタイプ
クリームタイプの市販薬は、主に外陰部のみに症状がある腟カンジダ症に適しています。
外陰部に発疹やかゆみなどの症状が見られる場合、クリームを直接塗布することでカンジダ菌を殺菌し、症状を緩和できます。
ただし、腟内にもカンジダ菌が増殖している可能性があるため、クリームタイプと腟錠タイプを併用することが推奨されています。
1日2~3回きれいな手で患部にクリームを塗り込む必要があるため、使用時の手順にも気を付けましょう。
腟錠タイプ
腟錠タイプは、腟内と外陰部の両方に症状がある場合に使用できる万能タイプの市販薬です。
寝る前に腟内に入れれば、夜間トイレに行っても薬剤が排出されにくいため、安心して使用できます。
症状が腟内のみの場合のみならず、外陰部にも症状が及んでいる場合でも有効です。
腟錠タイプは、腟カンジダ症に幅広く対応できる薬剤といえるでしょう。
ただし外陰部の症状にも対処するためには、クリームタイプとの併用をおすすめします。
悩みに合わせて選ぶ
腟カンジダ症の市販薬には、さまざまな種類があり、悩みに合わせて使い分けることが大切です。
たとえば、腟錠タイプでは、腟内の水分が少なく挿入が難しい場合、体温で溶ける固形剤のハードファットタイプをおすすめします。
一方で、腟内の水分が多く早く溶けることを望むなら、少量の水分で発泡、拡散する発泡タイプが適しているでしょう。
また、一般的な薬剤で改善が見られない難治性の症状に悩まされている場合は、カンジダ・グラブラタにも有効なオキシコナゾール硝酸塩を含む製品を選ぶことで改善されるかもしれません。
主な原因菌であるカンジダ・アルビカンスに対する効果は同等ですが、グラブラタ菌にも作用します。
このように、自分の悩みや状況に合わせて市販薬の種類を使い分けることで、より確実な効果が期待できるでしょう。
症状に合わない製品を使うと、かえって違和感や効果の低下を招く可能性もあるため、注意が必要です。
まとめ
腟カンジダ症の治療には、ドラッグストアや薬局、ネット通販で購入できる市販薬を使用できます。
代表的な有効成分として、イソコナゾール硝酸塩、ミコナゾール硝酸塩、クロトリマゾール、オキシコナゾール硝酸塩などがあり、それぞれカンジダ菌に対して高い殺菌効果があります。
市販薬の使用が適しているのは、過去に医師から診断を受けた後の再発時です。
購入した市販薬は症状があらわれている部位に沿って、適したものを選ぶようにすることで、より効果的な改善が可能です。
ですが、市販薬を使用しても改善が見られない場合は、医師の診察を受けるようにしましょう。
カンジダ症には市販薬では対応できない重症例もあることに注意しつつ、上手に活用していきましょう。
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