アジーと他の薬の併用は大丈夫?知っておきたい安全な使い方
こちらのページでは、アジーを使うときに気をつけたい併用薬について紹介します。
医薬品には、絶対に併用してはいけない「併用禁忌薬」や、併用に注意が必要な「併用注意薬」が指定されていることがありますが、アジーの場合、他の薬との相性はどうなのでしょうか?
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アジーと一緒に飲んじゃダメな薬はある?ない?
実はアジーには、明確な「併用禁忌薬(絶対に一緒に飲んではいけない薬)」はありません。
ただし、「併用に注意が必要な薬」はいくつかあります。
・併用することで体に過剰な負担がかかる
・どちらかの薬が効きすぎるor効きにくくなる
あくまでも「可能性がある」という話ですが、人によっては健康被害につながるおそれもあるため、十分に注意しましょう。
飲み合わせ次第でトラブルも…併用に注意すべき薬は複数ある
【アジーの併用注意薬】
薬剤名 | 用途・分類 | 併用時の注意点 |
---|---|---|
ワルファリン | 抗凝固薬 (血液をサラサラにする薬) | 出血傾向(※1)が強まる可能性あり。 |
ジゴキシン | 抗不整脈薬 | 血中濃度上昇によるジゴキシン中毒(※2)の発現リスク上昇。 |
シクロスポリン | 免疫抑制剤 | シクロスポリンの副作用(※3)が出やすくなる可能性がある。 |
ネルフィナビル | 抗HIV薬 | アジーの濃度が高くなりすぎる可能性がある。 |
ベネトクラクス | 抗悪性腫瘍剤 | ベネトクラクスの効果が弱まる可能性がある。 |
制酸剤 (Mg/Al含有) | 胃薬 (市販薬含む) | アジーの最高血中濃度が低下することで効果が弱まる可能性がある。 |
(※1)「出血傾向」とは、血が出やすくなったり止まりにくくなったりすることを指します。鼻血、歯茎からの出血、あおあざなどが挙げられます。
(※2)不整脈、動悸、頭痛などが起こる可能性があります。
(※3)発疹、血圧の上昇、貧血、吐き気、多毛などが挙げられます。
身近な市販薬や医薬品とアジーの併用は問題ない?
普段から飲む機会が多い市販の風邪薬や胃薬、また冬場を中心にお世話になる人が増える抗インフルエンザ薬のタミフルなどは、アジーと併用して問題ないのでしょうか?
以下に一覧をまとめました。
よくある市販薬や医薬品との併用可否一覧
薬剤名 | 分類 | 併用の可否 | 備考 |
---|---|---|---|
ロキソニン (ロキソプロフェン) | 解熱鎮痛薬 | ◯ | 併用問題なし |
カロナール (アセトアミノフェン) | 解熱鎮痛薬 | ◯ | 併用問題なし |
メジコン | 鎮咳薬 | ◯ | 併用問題なし |
トラネキサム酸 | 止血・消炎薬 | ◯ | 併用問題なし |
水酸化マグネシウム 水酸化アルミニウム | 胃薬など | △ | 併用注意に該当。アジーの効果が弱まる可能性がある。 |
タミフル | 抗インフルエンザ薬 | ◯ | 併用問題なし |
アジーは、多くの市販薬と問題なく併用できます。
たとえば風邪による頭痛や発熱に効くロキソニンやカロナール、咳止めのメジコンなどと問題なく併用することが可能ですし、口内炎の治療薬などに含まれるトラネキサム酸もアジーとの相性は良いです。
また、抗インフルエンザ薬のタミフルとアジーの併用は問題ないため、「アジーでクラミジアの治療中にインフルエンザになった」という場合も問題なく使えます。
ただし、主に胃薬に含まれる水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウムは、アジーの効果を弱める可能性がある「併用注意」として指定されています。
まとめ:自己判断せず、気になる薬は医師・薬剤師に確認を
アジーは扱いやすく、飲みやすい抗生物質ですが、他の薬との相性に気をつけることが大切です。
飲み合わせに不安があるときは、以下のポイントを押さえておけば安心です。
- 絶対に併用してはいけない併用禁忌薬はない
- 併用に注意が必要な薬は複数あるため、他の薬を飲んでいる時は要確認
- 市販の解熱鎮痛薬や咳止めとの併用は基本的にOK
すでに何らかの薬を飲んでいる場合、アジーの相性について確認した上で使いましょう。
基本的に市販されている風邪薬などとの併用は可能となっていますが、水酸化マグネシウム・水酸化アルミニウムを配合した胃薬は併用注意薬なので、気をつけましょう。
アジーを飲むと下痢などの副作用が起こることがありますが、その対策に胃腸薬を選ぶ際は、成分表に注意することが大切です!