トリキュラーで生理を遅らせる方法は?生理を遅らせるリスクはあるの?
避妊目的だけでなく、生理(消退出血)のコントロール(生理を早める・遅らせる)にも使用できる低用量ピルのひとつがトリキュラーです。
ここでは、特にトリキュラーで生理を遅らせる方法について解説します。
何日まで遅らせられるか、初めて生理を遅らせる場合の注意点などもまとめました。
目次 [表示]
生理を遅らせるメカニズム
トリキュラーには、レボノルゲストレルとエチニルエストラジオールという人工のホルモンが有効成分として含まれており、排卵を抑制しつつ子宮内膜を薄い状態で保っています。
1日1回の服用を続けることでその状態を維持し、用法に従って服用を休止する(もしくは偽薬期間に入る)とホルモンレベルが低下し、子宮内膜が剥がれて生理のような消退出血が起こる仕組みです。
この仕組みを逆手にとることで、生理(消退出血)を遅らせることが可能です。
通常は休薬or偽薬期間に入って2~4日目に出血が起きますが、休薬or偽薬期間に入るのを遅らせるとホルモンレベルを低下させずに維持できるため、その分、出血の日を遅らせることができるのです。
トリキュラーで生理を遅らせる具体的な方法とは?
トリキュラーを用いて生理を遅らせる方法は28錠タイプ(トリキュラー28)と21錠タイプ(トリキュラー21)で少し違います。
トリキュラー28を服用している場合
通常の服用方法では21日間の服用後、偽薬(プラセボ錠)を7日間服用しますが、生理を遅らせたい場合は次のような飲み方をしましょう。
- いつも通り21錠を飲みきる
- 偽薬期間に入らず、次のシートに移行して「12~21日目の黄色の錠剤」を飲む
- 遅らせたい日数分、黄色の錠剤を飲み続ける
- 遅らせたい日数を過ごしたら、偽薬期間に入る(数日中に出血が起きる)
たとえば3日間生理を遅らせたい場合、2シート目の黄色の錠剤を3日間服用したあと、偽薬期間に入ります。
トリキュラー21を服用している場合
基本的な考え方は、トリキュラー28と同じです。
通常なら「21日間服用→7日間の休薬期間を過ごす」というサイクルを繰り返しますが、生理(消退出血)を遅らせたい場合、休薬期間を飛ばして次のシートの黄色い錠剤を飲みます。
その後、7日間の休薬期間をとりましょう。
生理は何日まで遅らせることができる?
トリキュラー21もトリキュラー28も、遅らせたいときに飲める黄色の錠剤は10錠です。
さらに、もっと長く遅らせたい場合は1~6日目の赤い錠剤を飲み続けることもできるとされています。
こうして見ると10日以上遅らせられるような感じがあるかも知れませんが、実際には10日程度が限度だとされています。
参考元:低用量ピル/月経移動
参考元:生理の移動
生理を遅らせるリスクはある?
トリキュラーを用いて生理(消退出血)を遅らせることに、リスクはあります。
遅らせるときに休薬or偽薬期間を飛ばして服用を続けるため、副作用のリスク(下腹部痛、バストの張りや痛み、吐き気、頭痛など)が高くなります。
初めて生理を遅らせる場合の注意点
通常とは違う飲み方をするため忘れてしまいがちですが、生理(消退出血)を遅らせた後は必ず休薬or偽薬期間をとりましょう。
休薬or偽薬期間は、卵巣の状態を健康に保つために必要不可欠です。
参考元:低用量ピルを使用した生理移動方法
途中での不正出血の可能性がある
生理を遅らせるためにトリキュラーを服用すると、途中で不正出血が起きる可能性があります。
これは、ホルモンバランスの変化によって子宮内膜が不安定になるためです。
ただし、不正出血の可能性はそれほど高くありません。
特に初めて生理(消退出血)を遅らせる場合、事前に短期間延長を試してみるのがおすすめです。
体の反応を確認できたり、不正出血が起こりやすいかをチェックすることが可能です。
飲み間違えに注意
遅らせるためにはトリキュラーの服用を延長する必要があるわけですが、1シートに3色の錠剤があるため、「何色を飲めばいいの?何色でも良いの?」と迷ってしまう方もいるでしょう……。
何色でも良いわけではありません。
必ず「黄色の錠剤」を飲みましょう!
トリキュラーは赤・白・黄の3色に分かれていますが(※)、遅らせたいときに黄色以外を飲むと失敗してしまう可能性があります。
特に28錠タイプの場合、黄色と間違えて白の偽薬を飲んでしまわないように注意してください。
(※)
21錠タイプ | 28錠タイプ |
---|---|
赤1~6日目の6錠 白7~11日目の5錠 黄12~21日目の10錠 | 赤1~6日目の6錠 白7~11日目の5錠 黄12~21日目の10錠 白偽薬期間の7錠 |
トリキュラーなら生理を遅らせることも可能!
トリキュラーで生理(消退出血)を遅らせる方法や注意点のまとめです。
- トリキュラーを使えば、10日ほど遅らせることが可能
- 休薬or偽薬期間を飛ばし、遅らせたい日数に合わせて黄色の錠剤を飲む
- 飲み終わったら必ずあらためて休薬or偽薬期間をとる
- 可能性は低いものの、不正出血が起こることもある
トリキュラーを用いることで、生理(消退出血)を簡単に遅らせることが可能です。
ただし、「必ず黄色の錠剤を飲む」「目的を達したら必ず休薬or偽薬期間を設ける」といった点には注意しましょう。
また、遅らせている途中で不正出血などが起きる場合もあるため、初めて遅らせる場合は、事前に一度試しておくと安心です。