低用量ピルに若返り効果があるってホント？気になる真相について徹底解説
「低用量ピルには若返り効果がある」と聞いたことがある人もいるでしょう。
低用量ピルを服用することで若返るといわれるのにはいくつかの理由があります。
また、若返りたいからといって、低用量ピルをいつまでも服用できるわけではありません。
今回は、低用量ピルを服用することで若返るといわれる理由や服用できる期間について解説します。
低用量ピルを服用することで若返るのか気になる人は、ぜひ参考にしてください。
低用量ピルを服用すると若返るといわれる理由とは？
低用量ピルを服用すると若返りの効果に期待できます。
ここでは、低用量ピルを服用すると若返るといわれる理由について解説します。
肌荒れやニキビを改善できるため
低用量ピルにはエストロゲンとプロゲスチンが含まれており、これらのホルモンを補うことで肌の状態を改善する効果があります。
特にエストロゲンは皮脂分泌を抑制し、ニキビや肌荒れの原因となる過剰な皮脂を抑制してくれます。
これにより肌が清潔で健やかな状態を保てるようになり、ニキビが減少して肌のトラブルを軽減できます。
これが低用量ピルに若返り効果があるといわれる理由です。
また、ホルモンバランスが整うことで肌のターンオーバーも正常化することで、シミやくすみの予防にもつながります。
そのため、低用量ピルは若々しい肌を維持する手助けとなります。
更年期症状を改善できるため
低用量ピルには更年期に伴う症状を改善する効果があります。
更年期は女性ホルモンの分泌が減少するため、ホルモンバランスが崩れてホットフラッシュ（顔の火照り）や発汗、気分の緊張、イライラなどの症状があらわれます。
低用量ピルに含まれる女性ホルモンがホルモンバランスを整えることで、これらの不快な症状を改善することが可能です。
このように更年期の症状を改善できることで、生活の質が向上して精神的にも若返るというわけです。
疾患のリスクを軽減できるため
低用量ピルにはホルモンによる影響を調整することで、いくつかの疾患のリスクを軽減する効果が期待できます。
たとえば、低用量ピルは子宮内膜症や卵巣嚢腫の予防に効果的です。
また月経の際の過剰な出血や痛みなども防ぐため、貧血や生理痛を軽減する効果もあります。
さらに低用量ピルの摂取により卵巣がんや子宮体がんのリスクを軽減させるという研究結果もあります。
これらの疾患は女性にとって非常に重要な健康問題です。
低用量ピルを活用することでこれらのリスクを抑制できる可能性があるため、ピルの服用は若返りだけでなく健康維持にもよいといえるでしょう。
低用量ピルを飲むと「卵巣が若い状態のまま」は嘘
低用量ピルを飲んでも、卵巣が若い状態のままでいるというのは嘘です。
低用量ピルの主な働きは人工的にホルモンバランスを調整して排卵を抑制することにあります。
これにより卵巣への負担が一時的に軽減され、休ませることができるため、「卵巣が若返る」という印象を持つことがあるでしょう。
しかし、実際には卵巣の老化を止めることはできません。
卵巣の機能は年齢とともに自然に低下して卵子の数や質も減少します。
低用量ピルの摂取で月経や排卵を抑えても、卵巣内に存在する卵子が増えることはなく、老化を遅らせることもできません。
低用量ピルは何歳になっても服用できる？
低用量ピルは便利な薬ですが、年齢や健康状態により使用が制限される場合があります。
特に40歳以上や閉経後には注意が必要です。
ここでは、低用量ピルが服用できないケースについて解説します。
40歳以上は服用できない可能性がある
低用量ピルは40歳以上でも服用できるケースもありますが、健康状態や生活習慣によっては制限されることがあります。
40歳以上では、心筋梗塞や血栓症など低用量ピルの副作用リスクが高まる可能性があるため慎重な判断が必要です。
特に喫煙者や高血圧、肥満、糖尿病などの既往症がある場合、低用量ピルの服用によって血栓症のリスクがさらに上昇します。
このため、多くの医師はリスクを考慮して40歳以上の患者にはほかの治療法や避妊方法を提案することが一般的です。
しかし、月経痛や更年期症状の改善が目的の場合、医師の監督下であれば低用量ピルを服用できるケースもあります。
このような場合は医師の指導を受けることが重要です。
閉経したら服用できない
閉経とは卵巣の機能がほぼ停止して月経が完全になくなった状態を指します。
この状態になると月経がこなくなります。
また閉経後の女性はピルの副作用である血栓症や心疾患のリスクがさらに向上します。
そのため、低用量ピルよりもホルモン補充療法（HRT）などホルモンバランスを整える別の治療法が推奨されることが多いです。
まとめ
低用量ピルに若返り効果があるといわれる理由には、低用量ピルに肌荒れやニキビを改善できたり更年期症状を改善できたりする効果があるためです。
疾患のリスクを低減させる効果もあるため、低用量ピルは健康維持にも効果的です。
ただし、ピルを服用することで卵巣が若返るというのは嘘です。
また、低用量ピルは何歳になっても服用できるというわけではありません。
特に40歳を過ぎると低用量ピルを服用することによって心筋梗塞や血栓症などのリスクが大幅に上昇するため、医師により服用を控えるようにいわれるケースがあります。
そうした時には、代替となる治療法などを活用するようにしましょう。
