高血圧にお茶が効くってホント?血圧を下げる飲み物は他にもある?
現代病のひとつとなっている高血圧。
そんな高血圧の治療には治療薬が用いられますが、高血圧に対して有効なお茶があるという噂があります。
この高血圧に対して有効なお茶があるというのは本当のことなのでしょうか?
そして、もし本当だった場合には、お茶以外にも高血圧に対して有効な飲み物はあるのでしょうか?
こちらのページではそんな疑問にお答えしていきますので、是非ご覧ください!
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お茶で血圧を下げることはできる?
高血圧に効くお茶があるという噂は、本当なのでしょうか?
実際に、いろいろな場所で下記の様な文言が入ったお茶の商品を見かけます。
- 血圧が高めの方に
- 高めの血圧を下げる
- 血圧を改善し正常な血圧を維持する
こうした文言が入っているようなお茶を飲むことで実際に血圧を下げることはできるのでしょうか?
その答えはYESです。
実際にこうした文言が入った商品は国の審査を受けパスした特定保健用食品や企業の責任において科学的根拠に基づいて効果に期待できる機能性表示食品に分類されます。
そのため、国からの審査に合格しているといったことや根拠に基づいているという点から、血圧を下げる効果に期待できるというわけです。
ただし、こうした食品類の効果を得るためには継続して使用するといった必要があるという点には注意しておく必要があります。
飲み物から取れる!血圧を下げる効果がある成分
血圧を下げる効果を持つお茶を飲むことで、血圧を下げることは可能です。
ですが、お茶以外にもさまざまな飲み物が血圧を下げる効果を持っていたりします。
そこで、ここからは実際に血圧を下げる効果を持つ成分やそうした成分を多く含む飲み物について紹介していきます。
GABA
GABAはさまざまな作用を持っている成分で、精神を安定させたりする抑制系の神経伝達物質のひとつで、摂取することでリラックスしたりストレスを緩和させることで、睡眠の質を高めたりといった作用があります。
また、GABAには血圧を下げる作用もあります。
これはGABAによって交感神経が活発になるのを抑えることによって、血管を収縮させる作用を持ったノルアドレナリンの分泌を抑えます。
そうしてノルアドレナリンの分泌が抑えられることで、血管が拡張して血圧を下げると考えられています。
GABAが多く含まれる飲み物
血圧を下げる作用もあるGABAを多く含むのはお茶になります。
GABAは茶葉にも多く含まれ、含有量は100gあたり24〜39gとなっています。
ただし、この含有量は茶葉の含有量であり、お茶にした場合、摂取できる量はそこまで多くありません。
ですが、ゼロではないため普段飲む飲料をお茶にすることでGABAを補うことは可能です。
またGABAはトマト缶やメロン、奈良漬やキムチなどにも豊富に含まれているため、そうした食材を毎日の食事に取り入れるといった方法も有効です。
ポリフェノール
ポリフェノールも血圧に対して良い効果があるとされている成分のひとつです。
このポリフェノールは強い抗酸化作用を持っており、血管が酸化して老化するのを防ぎます。
血管の老化を防ぐことで、血管が若くしなやかな状態となって血液の流れがよくなり血圧を下げるという作用に繋がります。
また、ポリフェノールの種類によっては炎症を抑えるといった作用を持っています。
この炎症を抑える作用によって血管の炎症を抑制することで血液の流れを改善し、血圧を下げるといった作用に期待できます。
ポリフェノールが多く含まれる飲み物
ポリフェノールを豊富に含む飲み物としては赤ワインやコーヒー、緑茶や紅茶などがあげられます。
特に赤ワインや緑茶は100gあたり200mg以上のポリフェノールを配合しているため、非常に効率的にポリフェノールを摂取することができるようになっています。
上記で挙げたものと比べると配合量は減りますがウーロン茶や豆乳などにもポリフェノールは配合されています。
また、チョコレートなどの食材にもポリフェノールは多く含まれています。
ただし、チョコレートなどで摂取する場合、食べ過ぎてしまうと糖質の摂取過多などになるケースもあるため注意が必要です。
カリウム
血圧を下げる成分としてカリウムもあります。
このカリウムは体内のナトリウム排出を促す作用を持った成分となっています。
体内の塩分量が多くなると、その分だけ体内に水を保持しようとしてしまい血圧が高くなってしまいます。
ですが、このカリウムの作用によってナトリウムの排出が促されることで、余分な水分が排出されて血圧が低下します。
特に、日本人は塩分の摂取量が多い傾向にあるため、カリウムが持つナトリウムの排出を促す作用は非常に有効で、血圧を下げる代表的な栄養素のひとつともいわれています。
参考元:カリウムで高血圧対策
カリウムが多く含まれる飲み物
血圧を下げる代表的な栄養素ともいわれるカリウムを多く含む飲み物としては玉露やトマトジュース、パイナップルジュースやオレンジジュースなどがあります。
日本茶の玉露の場合だと100mlあたり340mgものカリウムを配合しています。それに続く形でトマトジュースが100mlで268mg、パイナップルジュースが220mg、オレンジジュースが199mgとなっています。
お茶からジュースまで幅広いものに豊富に配合されているため、自身の好みに合わせて選べるという特徴があります。
ただし、ジュースで摂取する場合は、糖質の摂りすぎには注意が必要になります。
また、カリウムはバナナなどの果物や里芋などの根菜類など食べ物にも豊富に配合されているため、いろいろな食材から満遍なく摂取できるようにしておくことで、毎日の摂取の負担を減らせます。
参考元:カリウム含有表(飲み物)
マグネシウム
マグネシウムは血圧を調整する作用を持ったミネラルのひとつです。
このマグネシウムが不足してしまうと血圧の調整が上手く働かなくなり、高血圧になってしまいます。
そのため、マグネシウムを補って血圧を調整する作用を発揮させることで高血圧を抑えて正常な血圧の維持をサポートしてくれます。
また、このマグネシウムは血圧の調整だけでなく、筋肉の収縮や体温の調整などの作用もあるため、マグネシウム不足になると高血圧だけでなく不整脈や筋肉の痙攣、抑うつ感といった症状があらわれてしまうこともあります。
参考元:マグネシウム
マグネシウムが多く含まれる飲み物
血圧を調整する作用などをもったマグネシウムを多く含む飲み物としてはココアやコーヒーがあげられます。
そのため、毎日ココアやコーヒーを積極的に飲むようにするということでマグネシウムを補うことは可能です。
しかし、あおさやあおのりなどの食材の方がマグネシウムは豊富に含まれているため、飲料で補うというよりは食材で補いながら不足分を飲料で取り入れるといったようにする方がより効率的にマグネシウムの摂取ができます。
カルシウム
カルシウムにも血圧を下げる効果があるため、高血圧の予防に活用されることがあります。
カルシウムが体内で不足すると、生命維持のために骨からカルシウムを取り出して血中のカルシウム濃度を高めて全身へとカルシウムを供給します。
この時、血管内のカルシウムは血管にも取り込まれ、血管を収縮させるという作用を発揮するため、この作用によって血圧が上昇してしまいます。
そのため、カルシウムを摂取することで血液中のカルシウム濃度が上昇するのを抑制することで、血管の収縮を防ぎ血圧を下げることができます。
また、血液中のカルシウムが増えると血管壁が硬くなってしまい動脈硬化などのリスクも高くなってしまいます。
カルシウムが多く含まれる飲み物
動脈硬化や高血圧の原因にもなってしまうカルシウム不足を補うために役立つカルシウムを多く含む飲み物は色々あります。
ですが、その中でも特に知名度が高いのは牛乳です。
牛乳200ml(コップ1杯)にカルシウムは200mgと非常に多くなっています。
また、牛乳はカルシウムの吸収率も高いという特徴があるため、カルシウムを飲料で摂取する場合は牛乳が最適といえます。
牛乳が苦手な場合はヨーグルトドリンクも牛乳とほぼ変わらないカルシウム量となっています。
食物繊維
血圧を下げる作用がある栄養素には食物繊維も含まれます。
ただし、食物繊維は直接的に血圧を下げる効果を持っているわけではなく、腸のナトリウムを吸着して体外へと排出を促す作用を持っています。
ナトリウムは血圧を上げる要因のひとつであるため、食物繊維によってナトリウム排出を促すことで間接的に血圧を下げることが可能です。
また、食物繊維には水溶性と不溶性があり、ナトリウムの排出を促す効果が高いのは水溶性のものになります。
そのため、血圧が上がるのを抑えたいと思って食物繊維を摂取する場合は、水溶性食物繊維を多く含むものを選択するようにしましょう。
食物繊維が多く含まれる飲み物
高血圧の要因であるナトリウムの対外排出促す作用をもっている食物繊維を多く含んだ飲み物としてはオーツ麦から作られたオーツミルクや青汁があげられます。
また、スムージーやココアなどにも食物繊維は多く含まれています。
食物繊維は飲み物でも摂取することは可能ですが、特に大麦や納豆、オートミールなどの食べ物で摂取した方が効率的なケースが多いです。
また、食べ物の場合は毎日の白米を麦飯にする、納豆を朝食で食べるといった形で毎日の生活に取り入れやすいのも特徴となっています。
イソフラボン
イソフラボンも血圧を下げる効果がある成分として注目を集めています。
このイソフラボンは血管が拡張するのをサポートすることで、収縮を抑制して血圧を下げると考えられています。
実際に、イソフラボンを用いた試験では、イソフラボンを摂取することで血圧が下がったという結果も出ています。
またイソフラボンは血圧だけでなく血中コレステロール値についても下げたという試験の結果がでているため、イソフラボンは高血圧や動脈硬化などの対策として役立つと考えられます。
参考元:イソフラボンのチカラ
イソフラボンが多く含まれる飲み物
イソフラボンを飲み物で摂取する場合に役立ってくれるのが豆乳です。
豆乳200mlあたり50~80mgほどのイソフラボンを配合しており、非常に効率的に摂取できるようになっています。
飲み物でイソフラボンを摂取する場合、豆乳か豆乳を使った飲料というのが基本となってしまいます。
そのため豆乳が苦手という方だと飲料でイソフラボンを摂取するのが難しい場合が多いです。
ですが、そうした時には納豆や豆腐、油揚げといった食材で摂取するのが適しているため、食べ物から摂取するようにしましょう。
ゴマペプチド
血圧を下げる働きを持つ成分にはゴマペプチドと呼ばれるものもあります。
これは、名前にもあるようにゴマを由来としたペプチドで、このゴマペプチドには血管を収縮させて血圧を高める作用を持つアンジオテンシンⅡを作る「アンジオテンシン変換酵素」の働きを阻害する作用を持っています。
その結果、アンジオテンシンⅡが作られるにくくなることで、血圧を下げる効果を発揮します。
運動不足やストレス、肥満などさまざまな要因によって体内のアンジオテンシン変換酵素の働きが強くなることで血圧が高まってしまいますが、このゴマペプチドを摂取することでアンジオテンシンⅡの量を抑えることが可能です。
ゴマペプチドが多く含まれる飲み物
アンジオテンシンⅡの量を抑えることで血圧を下げる作用を持っているゴマペプチドは胡麻麦茶に豊富に含まれています。
また、ゴマをそのまま食材として摂取することでもゴマペプチドを摂取することが可能となっています。
ただし、ゴマは脂質を多く含む食材であるためゴマペプチドの摂取を目的として多く摂取したりすると、脂質の過剰摂取に繋がる場合があります。
そのため、胡麻麦茶やゴマペプチドサプリメントなど脂質の過剰摂取になりにくいものを選択して摂取することが重要です。
酢酸
酢酸も血圧を下げる効果を持つ成分として、幅広く知られています。
この酢酸には血管を広げるといった作用や血管を収縮させるアンジオテンシンⅡを作るアンジオテンシン変換酵素の働きを阻害する作用などがあります。
これらの作用が相乗的に働くことによって、血圧を効率的に下げることができるようになっています。
また、酢酸を豊富に含む飲み物の中には酢酸以外にもビタミンやミネラルなどを豊富に含んでいるため、血圧を下げながら健康的な生活に欠かせない成分も同時に補うことができたりします。
酢酸が多く含まれる飲み物
酢酸を多く含む飲み物の筆頭に上がるのがお酢ドリンクです。
調味料のお酢をそのまま飲むことでも酢酸の摂取は可能ですが、お酢をそのまま飲むことは容易なことではではありません。
ですが、お酢ドリンクは飲みやすく作られているため、毎日摂取するのに負担になりにくくなっています。
酢酸は過剰に摂取すると胃などへ大きな負担をかけてしまうことになってしまうため、血圧を下げるために摂取しているのに他の部分に問題が出てしまうなんていうこともあります。
そのため、酢酸を摂取する場合は適切な量を摂取することを心がけることが大切です。
まとめ
こちらのページでは高血圧に効くお茶があるのか?といった噂の真相から、実際に高血圧に対して効果があるとされている飲み物などについて詳しく紹介してきました。
血圧を下げる成分を配合した特定保健用食品や機能性表示食品に該当するお茶であれば、高血圧に対して効果を期待することができます。
また、血圧を下げる作用を持った成分は沢山あり、それらの成分を配合した飲み物も多数あります。
そのため、自身の好みや生活のスタイルに合わせて取り入れやすい飲み物を選ぶようにすることで無理なく、日常生活の中で高血圧の対策を行うといったことも可能となっています。
最近血圧が高くなってきているというような場合や血圧を下げる必要があるという方は、こうした飲み物を活用して血圧を下げるようにしてみてはいかがでしょうか。

血圧は飲み物で下げることも可能ですが、摂取しすぎなど注意しなければならないことも多くあります。血圧を下げたいのなら通販で購入できる高血圧の治療薬やサプリメントを使うことがオススメです!