レボフロックスは何に効く? 適応する感染症と適応しない疾患を徹底解説!

レボフロックスは何に効く? 適応する感染症と適応しない疾患を徹底解説!レボフロックスは、幅広い細菌感染症に対して効果を発揮します。
こちらのページでは、レボフロックスが適応する感染症と適応しない疾患を詳しく解説します。

 

レボフロックスはどんな病気に効くのか?適応症を詳しく解説!

レボフロックスが効果を発揮するのは、細菌感染症です。
広範囲の細菌に対して効果があるため、適応症はさまざまですが、具体的にはどんな病気が挙げられるでしょうか?

 

レボフロックスが効果を発揮する細菌感染症とは?

レボフロックスの適応菌種は、多岐に渡ります。

  • ブドウ球菌属
  • レンサ球菌属
  • 肺炎球菌
  • 結核菌
  • 大腸菌
  • 赤痢菌
  • 淋菌
  • 各種のクラミジア菌

上記以外にも、さまざまな細菌に対して有効です。

参考元:医療用医薬品:レボフロキサシン

 

皮膚感染症や傷の化膿には効果がある?

レボフロックスは、レンサ球菌やブドウ球菌などが原因となる皮膚感染症の治療に用いられます。
傷の化膿もレンサ球菌やブドウ球菌によることが多いため、レボフロックスによる治療が可能です。

参考元:皮膚細菌感染症の概要

 

肺炎や気道感染症には有効?呼吸器系の感染症に対する効果

レボフロックスは、肺炎の原因となる肺炎球菌のほか、気道感染症の原因となるレンサ球菌やモラクセラ菌などに有効です。
そのため、肺炎や気道感染症の治療にも用いられます。

参考元:広島市医師会だより

参考元:肺炎球菌が原因の肺炎

 

膀胱炎や尿路感染症の治療にも使える?

膀胱炎、尿道炎などの尿路感染症にもレボフロックスが使用されます。
尿路感染症は大腸菌やブドウ球菌などが原因となっている割合が多いのですが、これらの原因菌に対してレボフロックスは有効であるためです。

参考元:尿路感染症

 

性病にも効く?適応する性感染症は?

レボフロックスが尿路感染症に対して有効であることから、尿道が炎症を起こす性病にも効果があるのでは?と考える方もいるでしょう。

もちろん、性病に対してもレボフロックスは有効です!
淋菌、クラミジア菌が原因となる淋病クラミジアの治療薬として使用できます。

ただし、全ての性病に対して有効というわけではありません。
たとえば、梅毒の原因となる梅毒トレポネーマに対しては効果を発揮しないため、梅毒の治療には別の抗菌薬を使用する必要があります(ペニシリン系の医薬品が有効です)。
 

 

レボフロックスが適応しない疾患とは?

指摘する医者ここまで紹介してきたように、レボフロックスは幅広い感染症に有効です。
ただし万能ではなく、梅毒のようにレボフロックスでは治せない病気もあります……。
ここからは、レボフロックスが適応しない疾患について見てみましょう。

 

ウイルス性の病気には効かない?インフルエンザや新型コロナとの関係

そもそもレボフロックスが効果を発揮するのは細菌による感染症であり、ウイルスが原因となるインフルエンザや新型コロナウイルス感染症に対しては効果がありません。
その他、食中毒で有名なノロウイルスに対しても効果はありません。
ウイルス感染症の治療には、抗菌薬のレボフロックスではなく、適切な抗ウイルス薬を用いる必要があります。
 

 

ヘルペスには効果なし?抗ウイルス薬との違いを解説

レボフロックスはクラミジア、淋病といった細菌性の性病に対して有効ですが、性病の一種である性器ヘルペスや口唇ヘルペスに対しては、効果を発揮しません。
ヘルペスもまた、インフルエンザや新型コロナなどと同様に、ウイルス性の疾患だからです(ヘルペスウイルスによって感染・発症します)。

 

花粉症にも使えない?アレルギーと抗菌薬の関係

レボフロックスは、花粉症などのアレルギー疾患に対しては使えません。
そもそもアレルギー疾患とは、本来は無害な花粉や埃といった異物に対し、人体の免疫システムが過剰に反応して起こる疾患です。
レボフロックスをはじめとする抗菌薬は、あくまでも細菌を撃退する医薬品であり、免疫システムに対しては作用しないため、花粉症などのアレルギーには対処できません。
ただし、長引く花粉症によって鼻の中で細菌が繁殖し、副鼻腔炎を発症した場合、抗菌薬を処方されるケースはあります。

参考元:花粉症に伴う副鼻腔炎(蓄膿)が増えています

 

まとめ|レボフロックスの適応と適応外を正しく理解しよう

レボフロックスの適応症について、ここまで紹介した内容をまとめると以下の通りです。

  • レボフロックスは幅広い細菌感染症に効果がある抗菌薬
  • レボフロックスは気道感染症、尿路感染症、皮膚感染症などに適応する
  • レボフロックスはウイルス感染症やアレルギー疾患には効果がない

レボフロックスは幅広い感染症に効果がありますが、全く効果を発揮しない病気もあるため、効果の有無を適切に把握した上で活用しましょう。