水虫は爪にも感染するってホント?症状や治療方法を解説
「水虫」と聞いて、足の裏や指の間に発生するものを気にしている人は多いでしょう。
しかし、実は水虫は爪にも感染する可能性があります。
この記事では爪水虫の原因や症状、治療方法そして予防法について詳しく解説します。
足の爪に異常を感じている方や、現在治療中の方に役立つ情報をお届けしますので、ぜひ参考にしてください。
水虫は足裏だけじゃない?爪も水虫になるってホント?
水虫は、足裏や指の間に発症するという考える人も多いでしょう。
しかし、水虫を放っておくと爪に感染する可能性があります。
これを「爪水虫」といいます。
爪水虫とは医学的には「爪白癬」と呼ばれる症状です。
水虫の原因である白癬菌は足の裏や指の間だけでなく爪にも感染するため、水虫に感染した場合はすみやかに治療することが肝心です。
日本では、10人に1人が爪水虫を発症しているといわれています。
爪水虫の原因とは?
爪水虫の原因は、白癬菌(はくせんきん)というカビの一種が爪に感染することで発症します。
特に足の指先や爪の周辺は靴の中など湿気がこもりやすいため、白癬菌が繁殖しやすく感染のリスクが高まりやすくなっています。
またスポーツジムやプール、温泉などの公共の場施設で白癬菌が広がることも多く、裸足で歩くことで感染する可能性があります。
さらに、免疫力が低下している人や糖尿病、循環不全などの基礎疾患がある場合、爪水虫に進みやすくなる感染を防ぐためには、足元の清潔を保ち、湿気の多い環境を避けることが重要です。
ただし、爪に直接白癬菌が感染して発症するケースは非常に稀であり、多くの場合は足の水虫を放置することで爪に原因菌が移ることで発症します。
爪水虫の症状
爪水虫の症状は初期段階ではあまり目立たず、気づかないうちに進行してしまうことがよくあります。
次に、爪水虫の症状について詳しく説明します。
爪水虫の初期症状
爪水虫の初期症状は爪の一部が白く濁り、徐々に広がります。
この変色は爪の先端や側面から始まり、やがて爪全体に広がることが多いです。
また、爪の色が黄色や茶色っぽくなることもあります。
痛みやかゆみなどの自覚症状はほとんどなく、見た目の変化が主な特徴です。
爪水虫はゆっくりと進行して爪の硬さや爪表面に凹凸ができるといった変化が見られるようになります。
初期のうちは爪の先端がわずかに厚くなる程度ですが、放置すると次第に爪がボロボロと崩れやすくなっていきます。
そのため、爪の見た目の異常に気づいたら早めに皮膚科で診断を受けて、適切な治療を開始することが大切です。
爪水虫が進むとどうなる?
爪水虫が進行すると、爪全体にさまざまな変化が見られます。
まず、爪の色が白や黄色から茶色、黒に近い色に変化して硬くなります。
爪の表面が凸凹になり、爪全体が変形していくのも特徴といえるでしょう。
症状が進行すると爪の端が割れて皮膚に食い込んだり、砕けたり、崩れるといったこともあります。
また、爪が皮膚に食い込んだりすることで強い痛みを感じ、歩行が困難になったり、転倒しやすくなったりすることもあります。
足のどの爪に症状があらわれる?
爪水虫は、足のどの爪にも発症する可能性がありますが、特に親指や小指の爪にあらわれやすい傾向があります。
爪水虫は自覚症状も少なく、放置すると複数の爪に広がる可能性があったり、気づかぬうちに他者へと感染を広げてしまうリスクもあるため、感染が確認された場合はすみやかに治療を行うことが重要です。
爪水虫の治療方法
爪水虫の治療には、主に抗真菌薬が使用されます。
通常の水虫の場合は外用薬が一般的ですが、爪水虫の治療では内服薬が用いられるのが一般的です。
これは、爪水虫は爪の内部にまで菌が入り込むため、外用薬では薬が浸透しづらく、治療が長期になることが多いためです。
そのため、体内から菌に直接アプローチできる内服薬が爪水虫の治療では用いられることが多いです。
爪水虫の治療中に注意すべき点
爪水虫の治療中には、いくつかの重要な点に注意することが欠かせません。
まずは治療を根気強く続けることが求められます。
爪水虫は完治までに時間がかかり、爪が完全に生え変わるようになるまで1年近くかかります。
途中で治療をやめてしまえば、残ってしまった菌が再び増殖することで再発するリスクがあります。
また、治療薬の使い方にも注意が必要です。
外用薬を使用する際は、爪の周りや下部にしっかり塗布するようにしましょう。
内服薬を処方された場合は、飲み忘れないように毎日決まった時間に飲むことが大切です。
さらに、爪水虫は他の爪や周囲の皮膚、家族にも感染するおそれがあるため、治療期間中は衛生管理を徹底することが欠かせません。
また、治療中は爪切りやタオルなどの共用を避けて専用のものを使うことが感染拡大を防ぐポイントとなります。
爪水虫の予防方法
爪水虫は一度感染すると治療が難しいため、予防することが大切です。
以下に、爪水虫を予防するための方法を解説します。
1. 足の衛生管理
爪水虫の予防には足を常に清潔に保つことが基本です。
毎日、足をしっかり洗って乾燥させる習慣を身につけましょう。
特に指の間は湿気がたまりやすいので、丁寧に拭くことが重要です。
洗った後は十分に乾かして湿気を避けるようにしましょう。
2. 靴と靴の下の選び方
通気性のよい靴や靴下を選ぶことで、足に湿気が溜まりづらくなります。
合成素材ではなく綿やウールなどの素材の靴下を選び、こまめに取り替えましょう。
定期的に換気を行って蒸れるのを防ぐことが効果的です。
汗をかいたらすぐに靴を脱いで、乾かすようにしましょう。
3. 足を保湿する
乾燥した足は皮膚がひび割れやすく、細菌や真菌が侵入しやすくなります。
そのため、保湿クリームを使って足をしっかり保湿することが、爪水虫の予防に役立ちます。
ただし、保湿クリームの塗りすぎは逆効果になってしまうこともあるため、注意が必要です。
4. プールや温泉での注意
公共のプールや温泉は水虫の感染リスクが高い場所です。
施設を利用した後は足をしっかり洗い、しっかりと乾燥させるようにしましょう。
5. 家庭内の感染対策
家族内で爪水虫が発生した場合、感染を防ぐための対策が欠かせません。
タオルやスリッパなどの共用を避け、個別に使用することが重要です。
また、感染者が使用した浴室の床やバスマットなどは定期的に消毒しましょう。
6. 定期的な爪のチェック
足の爪を定期的にチェックし、異常がないか確認することが大切です。
初期段階で異常を早期に発見することで早期治療につながり、感染を拡大するリスクを軽減することができます。
7. 足に優しい生活習慣
栄養バランスを意識した食事や十分な睡眠、ストレス管理など日常生活における習慣を改善することで免疫力を高めて爪水虫のリスクを低下させます。
バランスのよい食事を摂取することで、皮膚や爪の健康を守ることができるでしょう。
まとめ
爪水虫は気づきにくい病気ですが放置していると悪化して治療が長期化することがあります。
早期発見と早期治療が重要であり、適切な治療を続けることで完治が可能です。
日常的に対策を心がけて清潔な環境を保つことで水虫の予防につながるので、心がけるようにしましょう。
爪に異常を感じたら早めに医師の診断を受け、適切な治療を行うことが大切です。