フィナエイトの副作用、必要以上に怖がっていませんか?
フィナエイトは、AGA治療薬として効果が実証されているプロペシアのジェネリック医薬品です。
先発薬プロペシアは、AGAクリニックにおいて第一選択薬として出される薬なので、フィナエイトもかなり高い効果が期待できるわけですが……。
「でも、副作用もあるのでは?」と心配な方もいるでしょう。
そこで、この記事ではフィナエイトの服用で考えられる副作用について解説します。
実証データも挙げつつ、「実はそんなに不安になる必要はない」ということを明らかにして行きます!
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フィナエイトの服用で実際に起こりうる副作用とその発生頻度
まずは、フィナエイトで起こりうる副作用のうち、発生頻度が高い「よくある副作用」について解説します。
フィナエイトの先発薬(同じ有効成分フィナステリドを配合)であるプロペシアの実証データをもとに、まとめました。
フィナエイトは男性機能に関する副作用が最も多い
プロペシアを用いて行われた臨床検査では、276例のうち、副作用の総発現件数は12件で、発現率は4.2%となっています。
このうち、特に多いのは7件(発現率:約2%)の「男性機能に関する副作用」でした。
具体的には「性欲の低下」「勃起機能不全(ED)」「射精量減少」「射精障害」で、それぞれの件数・発現率は以下の通りです。
副作用症例 | 発現件数 | 発現率 |
---|---|---|
性欲の低下 | 3 | 1.1% |
勃起機能不全 | 2 | 0.7% |
射精の量が減る | 1 | 0.4% |
射精障害 | 1 | 0.4% |
こうして見ると、発現率が最も高い「性欲の低下」でも1%程度……。
というわけで、ほとんどの人に副作用があらわれることはないといえます。
ちなみに、「男性機能に関する副作用」以外に下痢や胃の不快感などの報告もありますが、いずれも件数は1件で発現率は0.4%にとどまっており、症状も軽度なものです。
特に気を付けるべき副作用は肝機能障害
プロペシアについて、危険な副作用として肝機能障害の可能性が報告されています。
有効成分のフィナステリドは肝臓で分解されるため、人によっては肝臓に大きな負担をかけ、肝機能障害を発症してしまうことがあるのです……。
ただし、発現頻度は「頻度不明」で、めったに起こるものではありません。
少なくとも、健康診断で「肝臓が悪い」と言われたことがない方なら、特に心配しすぎる必要はないでしょう。
(※逆に、肝臓に問題がある場合や、すでに肝機能障害を患っている場合、服用を控えるのが無難です。有効成分フィナステリドについては、肝機能障害患者を対象とした臨床試験が行われていません)
また、肝機能障害は症状があらわれにくいため油断大敵ですが、定期的な血液検査で肝臓数値を確かめるようにしておくことで、すみやかに副作用を察知し、早いうちに対処できるでしょう。
フィナエイトを服用して「副作用が出た」をどう定義すればいい?
フィナエイトの副作用として「よくある」と考えられるのは、性欲の低下やEDなど男性機能に関するものであり、実際に「あそこの勃ちが悪くなった」とか、「性欲を感じなくなった」ということがあるかもしれません。
しかし、性欲の低下やEDといった男性機能の低下は他の要因でも起こりうることであり、必ずしもフィナエイトの副作用とは限りません。
- 単純に気分が乗らなかっただけでは?
- 体調による影響は?
- 仕事や家庭環境のストレスなどによる影響は?
これらの理由で男性機能に影響が出るケースもあるので、副作用と断定するのが難しいことも……。
そんな時は、たとえば「3日以上症状が続いた場合は副作用とする」と定義して、実際に3日間続けて症状が出たら病院で診てもらうなど、自分の中で基準を作っておくと対処しやすいでしょう。
ちなみにEDに関しては、バイアグラやシアリスなどのED治療薬を併用することで解消できます。
また、性欲をアップさせる医薬品はありませんが、催淫作用が期待できるサプリメントはあるため、使用を検討してみてもいいかもしれません。
フィナエイトの副作用を把握しておけば、必要以上に怖がらずに済む
ここまで紹介してきた、フィナエイトの副作用のポイントがこちらです。
- フィナエイトの副作用の発現率は高くても約4%
- 最も多い症状は男性機能に関するもの
- 重篤な副作用(肝機能障害)も検査ですぐに察知できる
フィナエイトの副作用リスクはゼロではありませんが、発現率は非常に低いうえに、ただちに生命にかかわるようなものはありません。
また、よくある男性機能の低下は、ED治療薬の併用などでカバーできます。
使ったことがない薬の副作用に不安を持つことは当然ですが、フィナエイトについては「定期的な肝臓数値の確認」を心がけておけば、過剰に不安になる必要はありません!