バイアグラを病院で処方してもらうには?診察の流れや料金についてご紹介

バイアグラを病院で処方してもらうには?診察の流れや料金についてご紹介バイアグラは、病院で処方してもらえますが、受け取るには診察を受ける必要があります。
なかには、「医師や看護師に陰部を見せなければならないのか」と不安に感じる人もいるでしょう。
結論からいうと、EDの診察で陰部を見せることは基本的にありません。
 
今回は、病院でバイアグラが処方されるまでの流れや注意点、費用などについて解説します。
また、治療費は保険適用になるのかについても説明するので、病院でバイアグラを処方してもらいたい方はぜひ参考にしてください。

 

そもそもバイアグラの処方を受けたい場合は何科?

泌尿器科バイアグラを処方してもらいたい場合、まずは泌尿器科を受診しましょう。
ほかにもEDの専門外来があるクリニックを選ぶと、より適切な診断が受けられます。
 
しかし、EDの原因によっては、内科や精神科などを受診する必要もあるでしょう。
EDの原因が泌尿器科の専門外であることが初診でわかれば、適切な病院を紹介してくれます。
このようにEDの原因がはっきりしない場合や、複数の要因が絡んでいる可能性がある場合は、まず泌尿器科に相談してみてください。

 

バイアグラを病院で処方してもらうまでの流れ

先述した通り、病院でバイアグラを処方してもらうには、医師の診察を受けることが必要です。
ここでは、バイアグラを病院で処方してもらうまでの一般的な流れを解説します。

 

受付をして問診票を記入する

病院では、まず受付を行います。
初めて受診する病院の場合、受付に時間がかかるケースもあるので事前に予約しておくことがおすすめです。
 
また初めて受診する病院では、問診票の記入を求められます。
問診票は安全に治療を受けるためにも正確に記入しましょう。
なお、問診票の記入内容は病院やクリニックによって異なりますが、主に以下のような情報の記入を求められます。

  • 現在の症状
  • アレルギー歴
  • 過去に薬で副作用が出た経験
  • 持病や既往歴(過去の病気など)
  • 現在服用中の薬やサプリメント

バイアグラは、硝酸剤といった薬剤との併用が禁止されています。
併用すると急激な血圧低下によって、最悪のケースでは死亡事故となる危険性があります。
こうしたリスクを防ぐためにも、問診票には正確な情報を記入しましょう。

 

診察をする

診察では、医師が問診票をもとにEDの原因や症状について詳しく確認します。
なお、診察の際に服を脱いだり触診されたりすることはありません。
 
また、このタイミングで処方されるED治療薬の種類や、効果などの説明があります。
ED治療薬について疑問点や不安がある場合は、医師に直接質問して納得したうえで治療を進めましょう。
体質や健康状態に応じて、医師が最適な治療法を提案してくれるため、安心して相談してください。

 

バイアグラを受け取る

診察が終わり支払いを済ませてバイアグラを受け取れば、受診は完了です。
病院によっては、病院で処方箋を受け取って薬局でバイアグラをもらうケースもあります。
 
なお、ED治療では一定の条件を満たさないと保険は適用されません。
保険が適用されない場合、治療費は病院によって異なるため、事前におおよその費用感を確認しておくとよいでしょう。
保険が適用される条件については後述します。

 

病院でバイアグラの処方を希望する際の注意点

バイアグラ病院でバイアグラの処方を希望する際には、以下の点に注意する必要があります。
 
1.使用禁忌(医薬品を投与すべきではない患者やその状態)に該当すると処方してもらえない
2.併用禁忌薬を服用している場合はバイアグラを服用できない
 
ここからは、それぞれの注意点について詳しく見ていきましょう。

 

1.使用禁忌に該当すると処方してもらえない

バイアグラは安全に使用するための条件が定められており、特定の健康状態に該当する場合は使用が禁じられています。
例えば以下のようなケースでは、医師からバイアグラの処方を受けるのが難しいでしょう。

  • 心臓や肝臓に問題がある場合
  • 過去6ヶ月以内に脳梗塞・脳出血・心筋梗塞を経験した場合
  • 低血圧・高血圧の方
  • バイアグラに対してアレルギー反応がある場合
  • 網膜色素変性症の方

心臓や血管に負担をかける持病がある場合は、バイアグラを処方されない可能性があります。
狭心症や不整脈などの心臓の病気を持つ人は、そもそも性行為ができないケースもあるでしょう。
さらに重度の肝機能障害がある場合は、体内に入ったバイアグラを十分に分解できないため、効果が出過ぎてしまい副作用のリスクが高まります。
 
また、患者数が少ない疾患ですが、網膜色素変性症という病気の方もバイアグラを使用できません。
これらの条件に該当する場合や、過去に重篤な疾患を経験している場合は、バイアグラの処方を受ける際に必ず医師に相談してください。
正確な情報を伝えることで、安全かつ適切な治療を受けられます。

 

2.併用禁忌薬を服用している場合はバイアグラを服用できない

バイアグラは、特定の薬と併用することで重篤な副作用を引き起こす可能性があるため、いくつかの薬剤との併用が「禁忌」とされています。
以下の薬を服用している場合、バイアグラとの併用はできません。

  • 硝酸剤(ニトログリセリン、硝酸イソソルビドなど)
  • 一酸化窒素供与剤
  • アミオダロン(抗不整脈薬)
  • リオシグアト(肺高血圧症治療薬)

硝酸剤や一酸化窒素供与剤は、心臓の太い血管(冠状動脈)を広げる作用があり、心臓への血流を増加させて狭心症といった心臓疾患を治療するために用いられる薬剤です。
これらの薬とバイアグラを併用すると血圧が過剰に低下する可能性があるため、併用が禁止されています。
過去には、硝酸剤とバイアグラを併用したことによって、死亡事故が起きた事例もあるので、診察を受ける際には使用している薬剤を詳細に伝えるようにしましょう。
 
また、リオシグアトとの併用も、過剰な低血圧を引き起こす可能性があるため危険です。
このように治療薬によっては、バイアグラと併用することで命に関わる可能性もあるので、診察の際に自身が使用している薬剤を医師に必ず伝えるようにしましょう。

 

病院で処方されるバイアグラの種類と費用

バイアグラODフィルムバイアグラは、「バイアグラ錠」と「バイアグラODフィルム」の2種類が販売されています。
通常の錠剤であるバイアグラ錠は、25mgと50mgの2種類があり、水で流し込むように服用します。
一方のバイアグラODフィルムも、25mgと50mgがあり、舌の上に乗せて唾液で溶かして服用するのが一般的です。
 
先述した通り、ED治療は一定の条件を満たしてなければ保険が適用されないため、自由診療に該当し病院によって費用が異なります。
あくまで目安ですが、バイアグラ1錠あたり1,000~2,200円 です。費用についてはあらかじめ病院に確認することをおすすめします。
なお、バイアグラの薬価(保険診療でのお薬の1錠あたりの値段)は、以下のようになっているので参考にしてみてください。

バイアグラ錠25mg1錠914.6円
バイアグラ錠50mg1錠1214.8円
バイアグラODフィルム25mg1錠974.6円
バイアグラODフィルム50mg1錠1404.8円

 

バイアグラの処方では保険適用できる?

保険証バイアグラを処方する際、一定の条件を満たせば保険を適用できます。保険が適用となる条件は以下の通りです。
 
1.バイアグラを処方する医師が泌尿器科として5年以上経験を有する
2.ほかの医療機関でEDの治療を受けていた場合は、現状の医療機関に対して情報共有が十分に行われている
3.診療ガイドラインにもとづいてEDと診断されている
4.本人またはパートナーが6ヶ月以内に不妊治療を受けている
5.1回の処方量はタイミング法における1周期分に限り、かつ4錠以下である
6.原則として投与期間は6ヶ月以内である
7.処方箋に保険診療である旨を記載する
 
上記のいずれかの条件を満たしていない場合、保険が適用されません
保険が適用されなければ高額の医療費が必要となるでしょう。
そういった場合には、ジェネリック医薬品を選択することで、医療費の負担を軽減できます。
なお、ジェネリック医薬品は、先発医薬品の「特許保護期間」が終了したあとに製造・販売される薬です。
有効成分や効能は同じで、価格が安く、安全性も国の基準を満たしています。

 

まとめ

病院でバイアグラの処方を受けたい場合は、泌尿器科のある病院を選びましょう。
EDの原因によっては内科や精神科を紹介される可能性がありますが、初回の受診は泌尿器科で問題ありません。
 
また病院でバイアグラを処方してもらうためには、受付をして問診票を記入する必要があります。
その後、診察を行ってバイアグラが処方される流れです。
バイアグラには、併用できない薬やそもそも使用できない人もいるといった注意点があります。
そのため、問診票の記入時もしくは診察の際に、使用している薬や過去の病歴などを詳細に伝えるようにしましょう。
病院でバイアグラの処方をスムーズに受けたい場合は、この記事を参考に、受け取るまでの流れを把握しておくことが大切です。

 

監修者情報

廣瀬安國先生

  • 執筆者

    廣瀬 安國(ひろせ やすくに)

  • 所属・資格等

    薬剤師免許
    研修認定薬剤師
    広島県薬剤師会

  • 経歴

    2014年薬剤師国家試験合格後、福岡の調剤薬局へ就職。2015年から故郷の広島で4年間管理薬剤師として勤務。現在は広島市内で薬局薬剤師として従事。2018年から薬局薬剤師に従事しながらwebライターとして活動開始。