フェブリクの全てがわかる!効果時間や即効性、正しい使い方を解説
フェブリクは高尿酸血症や痛風の治療薬ですが、中には効果時間や効果の内容について勘違いされている方も少なくありません……。
そこで、こちらのページではフェブリクの効果時間などの正しい情報を解説します!
目次 [表示]
フェブリクの効果時間を知ろう
そもそもフェブリクは、継続して飲み続けることで尿酸値を下げ、血清尿酸値(血液中の尿酸濃度)を基準値(7.0mg/dL以下)に維持する医薬品です。
この効果により、高尿酸血症を改善し、痛風発作の頻度を下げることができます。
イギリスの医学雑誌『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』に掲載されたデータ(2019年)を見ると、服用を続ければその分だけ発作の頻度が下がっていることが示されています。
6ヶ月未満の服用 | 年2~3回 |
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1~2年の服用 | 年1~2回 |
2年以上の服用 | 年1回以下 |
なお、フェブリクは服用後1~4時間で血中最高濃度に到達し、半減期は5~8時間となっています。
参考元:医療用医薬品:フェブリク
フェブリクの効果はどれくらいであらわれる?効果時間の目安
ある臨床試験では、8週間の服用で血清尿酸値の治療目標値「6.0mg/dL以下」の達成率が82%となっています。
そのため、8週ほど継続すると十分な効果があらわれると考えられます。
フェブリクは即効性があるの?誤解されやすいポイント
フェブリクはあくまでも継続的な服用で尿酸値を下げる薬であり、痛風発作に対する即効性はありません。
臨床試験において、服用開始から8週で尿酸値が治療目標値に到達するという結果が出た点から考えても、長期間の継続服用が欠かせないと考えられます。
フェブリクは痛風発作に効く薬ではない!
「痛風発作が起きたとき、フェブリクを飲めばすぐ収まる」と思われることがありますが、フェブリクには痛風発作の症状を収める効果はありません!
フェブリクは、あくまでも尿酸値を下げて痛風発作が起きにくい状態にする医薬品です。
痛風発作の症状を抑えるには、痛風発作の治療薬コルヒチンや、ロキソニンなどの消炎鎮痛剤を使用する(※)のが一般的です。
- 痛風発作が起きそうなときにコルヒチンを飲む
- 痛風発作で痛みがあるときにロキソニンを飲む
(※用法用量については医師に相談しましょう)
参考元:痛風発作について
痛風発作が起きているときにフェブリクを使ってもいい?
実は、痛風発作中に尿酸値が急激に下がると症状が悪化する可能性があります。
そのため、痛風発作が起きている間にフェブリクの服用はできません。
症状が収まるまで待ってから服用しましょう。
フェブリクが効かない?その理由と対処法
フェブリクが効かない場合の原因のひとつとして、服用する量が少ないケースが考えられます。
尿酸値が十分に下がりきらず、痛風の発作を何度も引き起こしてしまうわけです。
このような場合は服用する量を増加し、治療目標値「6.0mg/dL以下」を目指します(※)。
(※フェブリクは1日1回10mgから開始して徐々に増やし、維持量を1日1回40mgとし、最大で1日1回60mgまで増量できます)
なお、もし服用できる限界まで増やしても6.0mg/dL以下を達成できない場合、深刻な尿酸の排泄障害の可能性があります。
まとめ:フェブリクの効果時間と即効性を正しく理解しよう
高尿酸血症や痛風を改善するフェブリクについて紹介してきました。
ポイントは以下の通りです。
- フェブリクは尿酸値を下げて痛風を改善する医薬品
- フェブリクに即効性はなく、継続して服用する必要がある
- フェブリクには痛風発作の症状を収める効果はない
- 痛風発作中の服用は発作を悪化させる可能性があるので、服用しない
- 尿酸値が下がらない原因として、服用量の不足が考えられる
フェブリクは、尿酸値を下げることで高尿酸血症を改善し、痛風発作の頻度を抑えます。
痛風発作による強い痛みを改善する作用はなく、むしろ発作時に服用すると余計に発作をひどくする可能性があります。
また、フェブリクを服用しても尿酸値が下がらない場合、服用量が足りていないことが考えられるため、最適な用法用量を守る必要があります。