フラジール

幅広い部位に作用することから、さまざまな感染症の治療に役立ちます。メトロニダゾールはお腹の中や腸、膣などに起こる細菌や原虫による感染症に使われます。特に、嫌気性菌と呼ばれる空気を嫌う菌やアメーバ赤痢、トリコモナス感染症などに効果を発揮します。

服用後2時間ほどで血液中の濃度がピークに達します。効き目の実感には個人差がありますが、早ければ1日～数日で改善を感じることもあります。継続的に使用することで安定した効果が期待できます。

メトロニダゾールは、嫌気性菌や原虫に特化した効果を持つことが特徴で他の抗菌薬ではカバーしきれない感染症にも対応できます。たとえば、アメーバ赤痢や細菌性腟症などにも効果を示す点がユニークです。似た症状でも作用対象が異なるため、使い分けられます。

メトロニダゾールは体内で活性化され、有害な化合物に変化することで菌や原虫のDNAを傷つけて働きを止めます。これにより、感染の広がりを抑えて症状の改善を助けます。

メトロニダゾールは、感染の種類によって飲み方が異なりますが、1日に2回または3～4回に分けて飲むことが多いです。たとえば、腸炎では1回250mgを1日4回、トリコモナス症では1日2回を10日間続けるなど、病気に応じて使い分けられます。

多くの感染症では7～14日間の服用が基本で、症状が治まっても最後まで飲みきることが重要です。アメーバ赤痢では10日間、細菌性腟症では7日間など、それぞれに目安があります。

特に食前・食後の制限はありませんが、胃に不安がある場合は食後に飲むことで負担が少なくなることがあります。決められた回数とタイミングを守って飲むことが大切です。

見た目の症状がなくなっても、体内にはまだ菌や原虫が残っていることがあります。処方された日数分を飲み切ることで、感染を完全に治し、再発を防ぐことができます。

肝臓や神経への影響が報告されており、特に長期間飲んだ場合や高い量を飲んだ場合に出ることがあります。だるさや黄疸、手足のしびれなどの症状があればすぐに対応が必要です。

飲酒中や飲酒直後にフラジールを使うと吐き気や腹痛、顔のほてりなどが強く出ることがあります。体の中でアルコールの分解がうまくいかなくなるため、服用中はお酒を控えるのが基本です。

10日以上続けて飲んだり、1日1500mg以上の量を使ったりすると、神経障害や肝臓の異常などが出ることがあります。使い方には決められた上限があるため自己判断で続けないよう注意が必要です。

吐き気や食欲不振、軽い下痢などがよく見られます。これらは一時的で自然におさまることが多いですが、長引いたり強く出る場合は医師に相談しましょう。