プロスパス

プロスパスは多汗症や夜尿症、胃炎、過敏性腸症候群などの治療に用いられます。これは有効成分が抗コリン作用によって胃腸の運動や分泌を抑えるためです。さまざまな症状に対して用いられることから多くの人に使われています。

臨床成績によると多汗症では80%、胃潰瘍では84.1%、過敏性腸症候群では93.3%などいずれの症状に対しても非常に高い有効性が確認されています。幅広い症状に対して高い効果が期待できるのも特徴となっています。

胃酸分泌の抑制作用があるため、胃潰瘍や胃炎などの治療に用いられます。臨床試験でも消化性潰瘍患者において、胃液量やペプシンの分泌量を有意に低下させたとの報告もあります。

多汗症に対する効果には個人差があります。全くといっていいほど汗をかかなくなる方もいますし、あまり効果を感じられない方もいます。

通常、成人には1回15mgを1日3〜4回に分けて服用します。年齢や症状によっては用量を調整することがあります。一度に多く服用しても効果が高くなったりすることはない点には注意してください。

明確な食前・食後の指定はありません。ただし、作用によって胃酸の分泌などが抑えられるので、食後に服用すると消化に支障が出てしまう可能性があります。そのため、食前の服用が推奨されることが多いです。

過量投与により中枢神経症状や頻脈、呼吸抑制が生じるおそれがあります。1日の服用回数（3〜4回）を守り、飲み忘れても決して2回分をまとめて飲まないようにしてください。

はい、消化器への作用を安定させるためにも、できるだけ毎日同じ時間帯に服用することが推奨されます。効果の持続と副作用リスクの低減のため、時間を決めて飲みましょう。

副作用として排尿障害や口渇、便秘や頻脈などが出ることがあります。特に高温環境下で発汗が抑制されると、体温を下げることができずに熱中症になるリスクがあるため注意が必要です。

はい、抗コリン作用によって眠気やぼんやり感が出ることがあります。服用中は自動車の運転や機械操作など危険を伴う作業は事故につながってしまう可能性があるので、できる限り避けてください。

高齢者は副作用が出やすく、眼の調節障害や排尿障害などが強く出ることがあります。年齢に応じた用量調整と慎重な経過観察が必要となるため、用法用量などには特に注意が必要です。

授乳中の方の服用については、専門医に相談するなどして指示を仰ぐようにしてください。相談の結果、使用しても問題がないと判断された場合のみ使用するようにしてください。