ゾビラックス

ゾビラックスは、単純ヘルペスウイルス1型・2型、そして水痘・帯状疱疹ウイルスに対して強い効果があります。ウイルスが活発に増える段階で使うと特に有効で、感染の広がりを抑えることができます。

ヘルペスの再発を防ぐ目的でも使用されます。特に、骨髄移植後や免疫が下がっているときにヘルペスの発症を抑える効果が認められており、予防的に使われることもあります。

帯状疱疹の治療にもゾビラックスは使われており、ウイルスの増殖を抑えて痛みや皮膚症状の悪化を防ぎます。発疹が出てから5日以内に飲み始めると、より高い効果が期待できます。

ゾビラックスはウイルスのDNAを複製する酵素の働きをブロックして増殖を止めます。ウイルスがいる細胞だけに効くため、体への影響は比較的少ないとされています。

通常、単純ヘルペスの場合は1回200mgを1日5回、帯状疱疹では1回800mgを1日5回飲みます。毎日決まった時間に飲むことで、ウイルスの増殖をしっかり抑えやすくなります。

アシクロビルは1日5回、できるだけ等間隔（就寝時を除く）で飲むのが基本です。朝食後、昼食後、午後のおやつ、夕食後、就寝前などのリズムで飲むと続けやすくなります。

食事の影響は大きくないため、食前でも食後でも問題はありません。ただし、胃の不快感を避けたい場合には、食後の服用が勧められることがあります。

ウイルスは見た目の症状がなくても体内に残っていることがあるため、処方された日数分を飲み切ることが大切です。途中でやめると再発のリスクが高まります。

一部の薬と一緒に使うとゾビラックスが体に長く残ってしまい、副作用が出やすくなることがあります。とくに胃薬や免疫抑制剤などを使っている方は服用の間隔などを事前に医師と確認してください。

吐き気や下痢、腹痛や頭痛などの軽い副作用が見られることがあります。これらは一時的で自然に治まることが多いですが、長引いたりする場合は医師に相談するようにしましょう。

まれに腎臓や脳への影響が出ることがあります。高い熱や意識の混乱、手足のしびれ、尿が出にくいなどの症状が出た場合はすぐに受診が必要です。特に体調を崩しやすい方や高齢の方は慎重に使う必要があります。

ゾビラックスは腎臓から排出されますが、体の水分が少ないと腎臓に負担がかかり、障害を起こすおそれがあります。脱水を防ぐことで副作用のリスクを下げるため、こまめな水分摂取が勧められています。