チロノーム

低下した甲状腺機能を高める効果があります。チロノームの有効成分は甲状腺ホルモンの一種であるためです。そのため、橋本病やクレチン病、粘液水腫といった病気の治療に用いられます。

服用から数週間で倦怠感や気分が改善され、その後に便秘や皮膚症状が改善するとされています。その後も継続して服用することで、体重などの改善につながるとされています。

予防する効果はありません。チロノームは甲状腺機能低下症を治療するための治療薬であるため、予防するといったことはできないためです。そのため、甲状腺機能低下症の予防目的で使用することはしないでください。

安定した血中濃度を維持しやすいのが特徴になっています。必要に応じて有効成分が変換されていくので、血中濃度が維持しやすくなっています。そのため、副作用などのリスクが抑えられます。

1回での服用が推奨されています。そのため、2回に分けたい場合は、事前に医師に相談した上で、2回に分けても良いとの判断が出た場合にのみ分けるようにしてください。

飲み忘れにすぐ気づいた場合はすぐに服用してください。ただし、次の服用予定時間が迫っている場合はその限りではありません。次の時間が近い場合は飲み忘れ分は飛ばして次のタイミングで1回分を服用してください。

毎朝決まった時間の空腹時に水で服用するようにしましょう。効果を高めるために大切なポイントとなるのが、毎日決まった時間に飲むということと、空腹時に飲むことです。

服用タイミングは朝の空腹時です。食事によって成分の吸収が妨げられる可能性があるため、そうした影響が最も少ないとされる朝の空腹時が最適な服用タイミングとなっています。

服用後に透析を受けることは可能です。これはタンパク結合率が非常に高く、透析で除去されることがほとんどないためです。ただし、服用直後の透析ではその限りではないため注意が必要です。

基本的に併用は可能ですが、いくつか注意すべき薬剤があります。鉄剤や血糖降下薬、抗凝固薬との併用でチロノームや併用薬の作用に影響を及ぼす可能性があるので、他の薬と併用する場合は併用前に問題ないか確認するようにしてください。

特に注意が必要な副作用として不整脈や心不全、高血圧などがあります。注意が必要な副作用は命に関わる可能性もあるので、特に注意しておくようにして症状があらわれた場合には、速やかに医療機関を受診してください。

心筋梗塞や副腎不全の方などの使用は禁忌となっています。また、心疾患がある方や重度の高血圧の方などは使用に注意が必要になっています。誰もが使える薬ではないため、事前に服用しても問題がないか確認しておくようにしましょう。