キサラタン点眼液

キサラタン点眼液は、アメリカのPfizer社が製造・販売している点眼医薬品です。緑内障、高眼圧症に効果のある点眼薬となっています。

緑内障は、眼圧が上昇することによって視神経を圧迫してしまい障害をうけ、視野が狭くなったり（視野狭窄）、部分的に見えない箇所ができてしまう（視野欠損）症状です。
緑内障は初期の段階では、視野の欠損部分がごく一部に小さくできるだけなので殆ど気付かず、気付いた時には症状が進行しているという場合が多く、最悪失明してしまう恐れがあります。

眼圧は眼球に一定の張りを与え、形状を保つ圧力のことです。眼圧が上昇してしまう主な原因としては、眼球内の房水の増加、排出不良です。
房水とは、毛様体と呼ばれる器官で生成され、眼内に栄養を運びながら循環し、最終的にシュレム管、ぶどう膜強膜と呼ばれる2つの器官から眼球外へと排出されていきます。本来であれば房水の生成、循環、排出のバランスがとれ眼圧は一定に保たれています。
しかし、房水が過剰に生成され、排出器官の目詰まりなど排出に問題が生じた時に眼内に房水が溜まり眼球が必要以上に張ってしまいます。これにより眼球内の圧力、眼圧が上昇してしまいます。

キサラタン点眼液の含有成分ラタノプロストは、プロスタグランジン誘導体で、作用としては、ぶどう膜強膜流出経路からの房水の排出を促進する作用があり、この作用により眼圧を下げる効果を得ます。
緑内障は主に、閉塞隅角緑内障、開放隅角緑内障の2つに分けられるが、キサラタン点眼液は開放隅角緑内障に大きく効果を発揮します。