淋病の潜伏期間はどのくらい?放置するリスクや感染する原因などについて解説
淋病は、性行為によって感染する性感染症のひとつです。
淋病に感染するとさまざまな症状がでますが、でるまでの潜伏期間はどのくらいなのか気になる人もいるでしょう。
今回は、淋病の潜伏期間や放置するリスクについて解説します。
淋病に感染する原因や検査・治療法についても紹介しているため、参考にしてください。
淋病とは?
淋病は、淋菌(Neisseria gonorrhoeae)という細菌が原因となって発症する性感染症のです。
淋病は、弱い菌であり粘膜通しの接触によって感染するケースが多いため、主にセックスやオーラルセックス、アナルセックスなどの性行為によって感染します。
特にコンドームを着用せずに性行為を行う場合には30%~50%と高い感染力を持つのが特徴です。
淋病に感染した場合、男女で異なる症状があらわれます。
男性の場合、主の症状として尿道からの膿、排尿時の痛み、尿の濁りなどが挙げられます。
一方、女性の場合は、膣からの分泌物が増加し、排尿時の不快感や痛みを伴うのが一般的です。
ただし、男性には強い症状があらわれるケースが多いですが、女性は無症状のケースが多々あります。
そのため、女性の場合は気づかいないうちに感染しているケースも多かったりします。
淋病の潜伏期間と検査可能時期
ここからは、淋病の潜伏期間と検査可能時期について見ていきましょう。
淋病の潜伏期間
淋病に感染してから症状がでるまでの潜伏期間は2~10日です。
ただし、症状がでるまでの期間には個人差があるため、より長い期間潜伏することもあります。
潜伏期間が終わると淋病が発症し、尿道からの排膿や排尿時の痛みといった自覚症状があらわれるようになります。
もちろん、自覚症状の有無についても個人差があるため、症状があらわれず感染に気づけないままという場合もあります。
淋病の検査可能時期
検査可能時期とは、検査によって淋病感染の有無を正確に判断できる時期のことを指します。
淋病を含めた性病検査は早期に行くことが重要ですが、早ければ早いほど良いというわけではありません。
たとえ淋病に感染していたとしても、淋病であるという検査値を検出できる時期よりも早く検査を行うと正確な検査が行えません。
淋病の検査可能時期は感染から2~7日後となっています。
上記の時期を過ぎている場合、淋病の症状がなくても正確な検査を受けることが可能です。
淋病を放置したらどうなる?
淋病を放置するとさまざまな病気に発展する可能性があります。
ここからは、男性と女性別の淋病を放置した場合のリスクについて見ていきましょう。
男性の場合
男性の場合、淋病を放置すると尿道炎や前立腺炎、精巣上体炎などを発症する可能性があります。
感染した淋菌は尿道に炎症を引き起こして尿道の違和感や激しい痛み、かゆみ、膿などの症状があらわれます。
これを放置していると尿道の淋菌は感染を広げて、前立腺や精巣上体などに炎症を引き起こします。
特に精巣上体炎は、歩行が困難になるほどの痛みや発熱、体の震えなど全身に症状がでる可能性があり危険です。
まずは片方の精巣だけ症状がでますが、そのまま放置すると両方の精巣に症状があらわれ、無精子症を引き起こす危険性もあります。
無精子症を引き起こすと不妊となるリスクが高まるため、淋病は放置しないようにしましょう。
女性の場合
女性が淋病に感染して放置していると子宮頸管炎や子宮内膜炎、骨盤内感染症など引き起こし、不妊症などのリスクにも繋がります。
淋病によって子宮頸管炎となるとおりものの量が増えたり、膿が分泌されたりするなどの症状がでるでしょう。
しかし、女性の場合は無症状であるケースも多く、このタイミングでは気づかないケースも珍しくありません。
女性は無症状で気づかないことも多いからこそ、定期的な検診や検査を受けて淋病などへの感染がないか、チェックするといったことが重要です。
淋病に感染してしまう原因とは?
ここからは、淋病に感染してしまう原因について解説します。
性行為
淋病に感染する原因は、淋病感染者との性行為によって粘膜同士が触れ合うことです。
コンドームを着用せずに性行為をした場合は、感染する確率が格段に上昇します。
淋病の主な感染経路は性器、口、肛門です。
たとえば、パートナーの性器が淋病に感染している場合は、挿入によって性器の粘膜同士が触れ合い自身の性器にも感染します。
口腔性交で喉から性器、性器から喉へと感染しますし、肛門性交で性器から肛門、肛門から性器へと感染します。
産道感染
淋病が感染する原因は性行為だけでなく、性感染症に感染した母親が出産する時に産道を介して母から子へと感染する場合があります。
これを産道感染といいます。
このように淋病は自身の赤ちゃんに対しても感染するため、少しでも淋病の疑いがある場合は迅速に検査と治療を行うようにしましょう。
淋病の検査方法・治療方法
ここでは、淋病の検査方法と治療方法について解説します。
淋病の検査方法
淋病の検査は、主に尿検査やうがい検査によって行われます。
尿検査では、尿に淋菌がいないかを検査する方法で性器に淋病が感染していなかを検査します。
うがい検査では検査する医療機関でうがいをし、その液をPCR法で検査して淋病の感染の有無を調べます。
尿検査、うがい検査共に結果がでるまでに3日~4日かかります。
淋病の治療方法
淋病の治療は、主に抗生物質の投与によって行われます。
一般的にはセフェム系やマクロライド系抗生物質が使用され、1回の注射や数日の内服で治癒することがほとんどです。
しかし、最近では抗生物質に対する耐久性を持つ淋菌が増えており、1回での治療で完治しないケースもあります。
そのため、治療後に再検査を行うのが一般的です。
淋病を治療したあとに気をつけること
淋病を治療したあとも、再感染を防ぐためにいくつかの点に注意することが重要です。
まずは、再検査で陰性がでるまで性行為は避けるべきです。
また、パートナーも一緒に検査を受けて必要な場合は治療を行うことで、感染の再発を防ぐことができます。
さらに、治療後はコンドームの使用を徹底して性感染症の再発防止に努めましょう。
まとめ
淋病とは、淋菌と呼ばれる菌が原因で発症する性感染症です。
主にセックスやオーラルセックス、アナルセックスなどの性行為によって感染します。
淋病の潜伏期間は、個人差はありますが2~10日が一般的です。
淋病は放置すると重症化して不妊となる可能性があります。
そのため、早期発見と治療が何よりも重要となります。
淋病の疑いある人は、この記事を参考に淋病に感染していないか検査してみてはいかがでしょうか。