「アジーはマイコプラズマに効く?」知っておきたい効果と使い方

「アジーはマイコプラズマに効く?」知っておきたい効果と使い方「マイコプラズマ」といえば、肺炎の原因菌として知っている方もいるのではないかと思いますが、実は性感染症にも「マイコプラズマ」というものがあります。
クラミジアに似た排尿痛などを引き起こす性病であり、成人の100人に1人が感染している可能性があるといわれています……。

では、そんなマイコプラズマは、どのようにして治療すればいいのでしょうか?
クラミジアに対する高い治療効果があるアジーは、治療に使えたりするのでしょうか?

アジーは性病のマイコプラズマに対して効果あるの?

アジーそもそも性病のマイコプラズマは、1980年代に発見された比較的新しいものです。
「性行為後にクラミジアっぽい尿道炎が起こるがクラミジア菌が原因ではない」というところから発見され、性感染症のひとつとなっています。
具体的には、マイコプラズマ・ジェニタリウムという細菌によって引き起こされることがわかっています。

そんなマイコプラズマは、アジーで治療できる場合があります!
「場合がある」という歯切れの悪い書き方をしているのは、アジーでは治療できない場合もあるからです。
かつてはアジーでほぼ100%治療できたとされていますが、現在は耐性菌が増えつつあるため、別の抗菌薬を使用しなければならない場合もあります。

アジーでマイコプラズマ(性病)を治療する!正しい飲み方とは?

マイコプラズマの治療薬として「第一選択薬」となるのは、ニューキノロン系の抗生物質モキシフロキサシンで、「第二選択薬」としてアジーを含むアジスロマイシン製剤が選ばれるのが基本です。
ただし、テトラサイクリン系のドキシサイクリンを第一選択薬とするところもあるようです。

アジーで治すには、「高用量を飲む」という服用方法が基本です。

アジーを使った治療方法

  1. アジスロマイシン1000~2000mgとして1回飲む
  2. 2~4週間後に再検査を受け、陰性なら治療完了

何日で治るかと疑問の方も多いでしょうが、これを見るとわかるように、最長でも1ヶ月ほどで治療は完了します。また、マイコプラズマの症状自体はアジー服用後1週間ほどでおさまります。

「マイコプラズマ肺炎」って何?性病とは違う?

説明する医者子どもがよくかかる(※)「マイコプラズマ肺炎」について、名前を聞いたことがある方もいるでしょう。
(患者数の80%は14歳以下というデータがあります)
名前だけを見ると性病のマイコプラズマと区別がつきにくいですし、原因となる病原体は同じ「マイコプラズマ属」にカテゴライズされる細菌なのですが、厳密な菌種は異なっています。
マイコプラズマ肺炎を引き起こすのは、マイコプラズマ・ニューモニエという細菌です。

肺炎マイコプラズマにもアジーは効く?

アジーは、肺炎マイコプラズマにも効きます!
飲み方は、以下の通りです。

アジーの飲み方(成人の場合)

アジスロマイシン2000mgとして1回だけ飲む

or

アジスロマイシン500mgとして3日間飲む

なお、薬剤耐性菌で効かない場合は、ミノサイクリンレボフロキサシンなどが使用されます。

「ウレアプラズマにも効く?」名前は似ているけど違う菌

アジーはマイコプラズマだけでなく、ウレアプラズマに対しても効果的です。
「ウレアプラズマ・パルバム」もしくは「ウレアプラズマ・ウレアリチカム」という細菌が原因で起こる性感染症であり、尿道炎などが症状として挙げられます。

そんなウレアプラズマの第一選択薬はドキシサイクリンですが、アジーを含むアジスロマイシン製剤も第二選択薬となっており、治療効果が見込めます。
飲み方は、アジスロマイシン1000mgとして1回だけ飲み、2~4週間後の再検査で陰性となれば治療完了となります。

アジーを正しく使ってマイコプラズマを確実に治療しよう

アジーのマイコプラズマに対する治療効果についてまとめました。

  • アジーは性病のマイコプラズマに有効!
  • アジーは肺炎マイコプラズマにも効く
  • マイコプラズマと似た名前のウレアプラズマにも有効
  • アジーの耐性菌も多いので病院での診察が必須

アジーは性感染症のマイコプラズマや、名前が似ているウレアプラズマにも有効です。
肺炎マイコプラズマにも効果があり、高用量を1回のみ服用することで治療できます。
ただし、最近ではアジーの有効成分アジスロマイシンに耐性を持つマイコプラズマが増えているため、確実に治療するには病院で診察を受け、医師の指導のもとで治療を行うことをおすすめします。