関節痛の原因にはなにがある?疾患や生活習慣が原因になるってホント?
様々な人を悩ませる悩みにはいろいろなものがありますが、その中でも日常生活に影響が出たりするもののひとつが関節痛です。
関節痛は幅広い原因で引き起こされてしまうため、原因を適切に把握した上で対策を行うことが重要になります。
そこで、こちらのページでは関節痛の原因となることについて紹介していきます。
関節の痛みが最近になって出てきて気になっているという場合は、是非一度こちらのページを参考に原因を絞って対策をしてみてはいかがでしょうか。
関節痛になるとどんな症状が出る?
関節痛になってしまった場合に、あらわれる症状はさまざまで最も基本となるのは関節部の痛みです。
この痛みは関節を動かしたときにあらわれるケースもあれば、関節を動かさずとも痛みが出るケースもあります。
また、関節の痛み以外にも、関節が熱をもったり、関節が腫れたりするといったこともあります。
頻度自体は低いですが、関節部の皮膚が赤くなってしまうという場合もあります。
参考元:関節痛:多数の関節
関節痛の原因にはなにがある?
関節痛はさまざまな原因によって引き起こされます。
そこで、まずはこの関節痛の原因となることについて紹介していきます。
自身の関節痛がどういった原因で引き起こされているのかを適切に把握して対策してくようにしましょう。
疾患やケガが原因となる関節痛
関節痛は疾患やケガが原因となって起きるケースは珍しくありません。
また、この関節痛を引き起こす疾患やケガは多数あるので、関節痛を引き起こす疾患やケガを適切に把握しておきましょう。
関節リウマチ
関節痛を引き起こす原因としてポピュラーなもののひとつとなっているのが関節リウマチです。
この関節リウマチというのは関節にある滑膜と呼ばれる組織が異常に増えることで自身の軟骨や骨を破壊し、慢性的な炎症を引き起こす疾患です。
そして、この関節リウマチが進行してしまうと関節は破壊されて関節が変形したり、機能障害を引き起こしたりすることもあります。
主な症状は関節の痛みなどですが、貧血や微熱などの全身症状があらわれる場合もあります。
この関節リウマチが発症しやすい場所としては、手や足、肘や膝といった関節になります。
参考元:「関節リウマチ」
化膿性関節炎
化膿性関節炎とは、黄色ブドウ球菌やレンサ球菌、肺炎球菌やMRSAなどの細菌が関節内に侵入してしまい関節内で化膿してしまう疾患です。
主な症状は疼痛や赤み、腫れや関節の熱感などがあります。また、こちらの化膿性関節炎でも発熱や全身倦怠感といった全身症状があらわれることがあります。
こちらの化膿性関節炎は膝や股関節、足の関節など下肢の関節にあらわれるケースが多くなっています。
参考元:化膿性関節炎
感染性関節炎
感染性関節炎は、前述の化膿性関節炎の前段階の状態です。
黄色ブドウ球菌やレンサ球菌などの細菌が血流や周辺の感染部位から関節内に入り込むことで関節が細菌に感染することで炎症を引き起こしている状態になります。
主な症状も化膿性関節炎と同様に、関節の痛みや腫れ、熱感などのほか、発熱や悪寒などの全身症状があらわれる場合もあります。
発症することが多い部位としては、膝や肩、手首や股関節、肘や指関節などがあります。
痛風発作
痛風発作も関節炎の原因のひとつとなります。
痛風発作を引き起こす痛風は血中の尿酸値が高いことが原因で起きる疾患のひとつで、過剰な尿酸が関節に沈着して蓄積して結晶化することによって関節やその周辺に炎症を引き起こします。
この炎症が痛みや赤み、腫れて皮膚が硬くなったりするといった症状があらわれ、進行すると関節の動きが制限されていったりします。
痛風は足の親指の付け根部分に起きることが最も多く、その他には足首やくるぶし、膝などさまざまな場所であらわれます。
痛風発作が起きるということは、関節痛の原因となる痛風であるということでもあるため適切に対策する必要があります。
参考元:痛風
インフルエンザ
関節炎はインフルエンザに感染した場合に起きることがあります。
インフルエンザとはインフルエンザウイルスに感染することで発症する感染症で、感染から1~3日の潜伏期間を経て38度以上の高熱がでたり、頭痛や全身倦怠感、筋肉痛や関節痛などさまざまな症状があらわれたりします。
このインフルエンザによって関節痛があらわれる原因となっているのが体の防御機能が働くことによって分泌されるサイトカインです。
サイトカインによってプロスタグランジンが分泌されることで、関節の痛みを引き起こします。
そのため、インフルエンザによる関節痛は一部の関節だけでなく全身の関節にあらわれます。
参考元:インフルエンザとは
靭帯・半月板の損傷
関節の周囲を取り巻く靭帯の損傷や膝関節にある軟骨組織の半月板が損傷することによって関節痛があらわれるというケースもあります。
靭帯や半月板は関節へ強い負荷が一気にかかったりすることで、損傷してしまうことがあります。
靭帯や半月板が損傷すると痛みを引き起こしたり、腫れたりします。
また、痛みなどの症状が引いた後も関節を曲げたりするときに音が鳴ったり、うまく動かせなくなってしまうこともあります。
靭帯、半月板共に関節の部位であるため、いずれが損傷した場合でも関節に炎症が起きて痛みがあらわれます。
靭帯や半月板の損傷は膝で起きることが多いため、膝に負荷がかけてしまいがちな人は注意が必要です。
骨折
関節痛は骨折が原因となって起きる場合もあります。
骨折とはその名の通り、骨が折れてしまった状態を指しますが、完全に折れてしまっているケース以外にも、骨にひびが入っているような状態や砕け散ってしまっているような状態も骨折に該当します。
こうした骨折が起きた場合、骨折の治療に長期間関節を動かさない期間ができたりします。
長期間にわたって関節を動かさない状態が続くと、関節は固まり動きが悪くなってしまいます。そして、その状態から動かそうとすると痛みが起きてしまう場合があります。
ですが、この骨折による関節痛は適切なリハビリで改善するケースも少なくありません。
生活習慣が原因となる関節痛
関節痛は病気やケガが原因となって起きることが多いですが、毎日の生活習慣が原因となって起きてしまう場合もあります。
そこで、ここからはどのような生活習慣が原因となって関節痛を引き起こしてしまうのかということについて紹介していきます。
運動不足
運動不足は関節痛の原因になってしまいます。
特に社会人になってから運動する機会が減少するため、慢性的な運動不足という方も少なくありません。
運動する機会が少ない方の場合、当然関節の柔軟性なども失われていきます。
そうして関節が固まってしまうことで、痛みがあらわれるようになったりします。
こうした関節の痛みについては、運動習慣をつけて関節を動かすようにしていくことで固まった関節をほぐして関節の柔軟性などを取り戻して改善することが可能です。
年齢(加齢)
関節痛は加齢によってもあらわれることがあります。
人は年齢を重ねるとともに、骨と骨の間にあるクッションとなる軟骨が摩耗し、関節を支える筋肉が衰えていきます。
また、関節内の水分量が減少したり、血液の循環が悪化したりすることで関節に痛みを引き起こしてしまいます。
衰えてしまった筋肉については、筋力トレーニングなどである程度補うことは可能ですが、摩耗してしまった軟骨を再生させるということは容易ではありません。
そのため、加齢による関節の痛みはその痛みが起きる前に対策を行うことが重要になります。
肥満症
関節痛を引き起こす要因として体重増加による肥満症もあげられます。
特に肥満体型となって体重が増えた状態は、膝などの関節への負担が増加します。
また肥満体型は関節への負担が大きくなるだけでなく、姿勢が悪くなることで関節への負担が増えたりもします。
そうしたことから、関節への負担が増えるということは当然、関節の軟骨の摩耗が早まるといったことにも繋がり、これが原因となって痛みに繋がることがあります。
関節痛を予防するためにできること
関節痛は病気やケガのほか、生活習慣などさまざまな事柄が原因となって起きてしまいます。
ですが、関節痛を予防するためにできることも色々とあります。
そのため、健康的な将来のためにも関節痛の予防法を適切に把握した上で、実施していくことは非常に重要です。
筋力増加・体重コントロール
筋力を増やしたり、体重をコントロールしたりすることは、日常生活へ簡単に取り入れることができる関節痛の予防となっています。
前述したように、運動不足や体重増加によって、関節を守る筋力が低下したり体重が増加したりすることによって、関節への負担が増え、関節痛に繋がります。
ですから、筋力を増やすことで関節を覆う筋肉を増やすことによって、関節への負担を軽減することは有効な関節痛対策といえます。
また、ダイエットなどで肥満症を改善するなどして、体重をコントロールすることで関節にかかっている負担を減らすことも関節痛対策には役立ちます。
また、筋力を増やしたり、体重をコントロールしたりすることは関節痛の対策だけでなく、生活習慣病などの予防にも役立つため幅広い効果に期待できます。
適度な運動・ストレッチ
関節痛対策として、筋力増加や体重のコントロールと共に取り入れやすいのが適度な運動やストレッチです。
関節痛は既にお伝えしているように、運動不足などによって関節が硬くなって柔軟性が低下することでも起きてしまいます。
そのため、適度な運動を毎日取り入れることで、関節周りの筋肉を強化したり、凝り固まった関節周りの筋肉をほぐすようにして関節の動きを柔らかくすることでも対策することが可能です。
また、自宅でできるストレッチも関節を柔らかくするという点においては非常に効果的です。
筋力を増やすことで関節を守ることに繋がり、その上で更にストレッチを取り入れることでしなやかで柔らかい筋肉をつけられるようになるため、より効果の高い関節痛対策となります。
関節を丈夫にする栄養を摂る
関節痛を予防するためには、毎日の食事に気を付けるというのも有効な手段となっています。
関節痛を健康な状態で保つためには、さまざまな栄養素が必要となります。
例えば、骨のもととなるカルシウムやカルシウムの吸収を促進するビタミンD、そしてカルシウムを骨に取り込むのをサポートするビタミンKや関節の周りにもある筋肉に必要不可欠なタンパク質などが代表的な栄養となります。
これらの栄養素を豊富に含む食材を意識体に毎日の食事の中に取り入れるといったことも大切です。
また、逆に体重増加の原因となるカロリーの高い食事を避けたり、カルシウム排出を促す塩分の高い食べ物を避けるようにするといったことも大切です。
まとめ
こちらのページでは関節痛を引き起こしてしまうさまざまな原因について紹介してきました。
関節痛は病気やケガ、生活習慣などさまざまな原因によってあらわれるため、正しく原因を把握した上で対処していくことが重要です。
関節の痛みは原因によっては根本からの改善が難しく、根本的に解決するには人工関節にするといったことが必要になることもあります。
だからこそ、関節痛があらわれる前に適切に予防しておくのがとても大切です。
関節痛の予防法には、食生活の改善やストレッチなどの適度な運動、筋力トレーニングや体重コントロールなど日常生活の中にも取り入れやすいものもありますので、是非それらの予防法を活用して関節痛対策を進めていきましょう。