レボフロックスの使用は妊娠中や授乳中でも安全?

レボフロックスの使用は妊娠中や授乳中でも安全?さまざまな菌種に対して効果を発揮するレボフロックスですが、妊娠中や授乳中の使用はできるのでしょうか?
こちらのページでは妊娠や授乳とレボフロックスの関係について詳しく紹介していきたいと思います。

 

妊娠中にレボフロックスを飲んでも大丈夫?

女医まず、妊娠している方がレボフロックスを使えるのか?といったことにお答えします。
ズバリ、妊娠中やその可能性がある場合、レボフロックスは使うことができません!
これは、レボフロックスの添付文書にも「妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。」と記載があります。
ですが、一部例外となるケースがあります。

参考元:医療用医薬品:レボフロキサシン

 

妊娠中でもレボフロックスが使えるケースとは?

レボフロックスは妊娠中やその可能性がある場合は使えませんが、炭疽等の重篤な疾患の場合は使用が可能となることがあります。
これは、レボフロックスが与える影響よりも炭疽の治療の方が有益であると判断された場合にのみ使用されます。
こうしたケースでレボフロックスの使用は可能ですが、基本的には使えないものと考えておいて問題ありません。

 

妊娠中にレボフロックスを服用できない理由は?

では、なぜ妊娠中にレボフロックスは使えないのでしょうか?
レボフロックスを用いた動物実験の結果、胚・胎児死亡率の増加、化骨遅延等の発育抑制作用及び骨格変異出現率の増加が認められています。
そのため、妊娠中の人がレボフロックスを使った場合も、上記と同様のケースに陥る可能性があるため使えません。

 

妊娠が判明する前に飲んでしまったら? どうすればいい?

妊娠が分かる前にレボフロックスを服用した場合、妊娠時期がポイントになります。
妊娠4週未満の妊娠初期の中でも早い段階であれば、レボフロックスによる影響もほとんどありません。
これは胎児の器官などが形成されていないためです。
ですが、妊娠中のレボフロックスの投与は基本的には禁忌に該当するため、使用はしないようにすることが大切です。

参考元:こうのとりくらぶvol.45

 

妊娠後期なら安全? レボフロックスの影響を詳しく解説

妊娠後期も妊娠最初期と同様に、薬の影響を受けにくい期間とされています。
ですが、レボフロックスの使用は妊娠後期であっても禁忌に該当するため、使用してはいけません。
炭疽などの重篤な疾患の場合は、例外として服用できる点も変わりません。

 

授乳中のレボフロックス使用、赤ちゃんに影響は?

赤ちゃん妊娠中にレボフロックスが使えないことはおわかりいただけたと思います。
では、授乳中にレボフロックスは使うことはできるのでしょうか?

 

レボフロックスは母乳に影響する? 授乳中のリスク

レボフロックスの成分は乳汁中へ移行するという報告があります。
乳汁を介して赤ちゃんへレボフロックスの成分が送られてしまうため、授乳中の使用は避けるのが望ましいとされています。
小児を対象とした臨床などは行われていませんが、動物実験では関節異常が認められているため、授乳中の使用は避けるようにしましょう。

 

レボフロックスと妊娠・授乳の関係まとめ!

レボフロックスと妊娠や授乳との関係についてのまとめはこちら

  • レボフロックスは妊娠中に使えない
  • 炭疽などの重篤な疾患の場合は例外
  • 授乳中の使用も避けることが望ましい

妊娠している時にレボフロックスは基本的に使うことはできません。
これは動物実験にて動物実験の結果、胚・胎児死亡率の増加、化骨遅延等の発育抑制作用及び骨格変異出現率の増加が認められているためです。
ですが、その上でも炭疽などの重篤な疾患の場合に治療の有益性が上回ると判断された場合は、使用が可能です。
また、レボフロックスは妊娠中だけでなく授乳中も乳汁を介して赤ちゃんへ影響を及ぼす恐れがあるため、避けるのが望ましいとされています。
これらのことから、妊娠中や授乳中はレボフロックスではなく、赤ちゃんへの影響がない安全な治療薬を用いるようにしましょう。