トリキュラーとPMS(生理前症候群)の関係:メンタルへの影響と効果について

トリキュラーとPMS(生理前症候群)の関係:メンタルへの影響と効果について避妊薬のトリキュラーはPMS(生理前症候群)を和らげる目的でも使用されますが、「あんまり効いてる気がしない」「それどころか、飲んでるとやたらイライラする」といった声も……。
そこで、こちらのページではトリキュラーとPMSの関係について解説します。
トリキュラーはPMSに対して効くのか、イライラやうつのようなメンタルへの影響はあるのか、まとめてみました。

 

トリキュラーはPMSに効く?効かない?

トリキュラーは女性ホルモンの量を安定させ、次のようなPMS(Premenstrual Syndrome:生理前症候群)の症状を軽減する効果があります。

身体的症状精神的症状
乳房の張りや痛み
頭痛、めまい
むくみ
腹痛、腰痛
疲労感
イライラ、怒りっぽくなる
気分の落ち込み(うつ症状)
集中力の低下
不安感
睡眠障害

そもそもPMSは、生理周期に合わせて起こる女性ホルモン量の急激な変動が主な原因とされています。
女性ホルモンにはエストロゲン、プロゲステロンという2種類がありますが、特に排卵後にプロゲステロンが増えることで、PMSの症状があらわれます。
そんな状況に対して、トリキュラーが効果を発揮します。
トリキュラーには排卵を抑制する効果があるため、プロゲステロンの分泌を抑えてPMSの症状を軽減することができるのです。

参考元:PMS改善にはピルが効く|月経前のつらい症状を軽くするピルについて徹底解説

 

トリキュラーがPMSに効かない場合はどうする?

トリキュラーは高い避妊効果がある一方で、PMSの改善効果には個人差があります。
特に、PMSの症状が重い人ほど、うまく効果を感じられないことが考えられます。
 
そんなときは、トリキュラー以外のピルを検討してみるのがおすすめです。
たとえば超低用量ピルのヤーズは、2006年にアメリカでPMDD(※)の治療薬として承認されていて、より高い効果が期待できます。
(※PMSの中でも特に精神的症状がキツい月経前不快気分障害)
また、トリキュラーのような3相性の低用量ピルよりは、マーベロンなどの1相性の低用量ピルのほうがPMSに効くという人もいるようです。

参考元:低用量ピル

参考元:低用量ピルを「月経にまつわる不調」などの悩みの選択肢に

 

トリキュラーのメンタルへの影響

イライラトリキュラーを飲むことにより、PMSとは別に副作用としてメンタルへの影響が見られるケースもあります。
具体的には、抑うつ状態になったり、神経過敏になってイライラしたり……といったことが報告されています。

参考元:ピルの副効用・副作用

 

副作用があらわれるのはどのぐらいの割合?

トリキュラーを飲む前に「イライラや抑うつなどの副作用がある」と聞くと、飲んでも大丈夫か不安になるかと思いますが、実際はそれほど神経質になる必要はありません。
というのも、確かに服用開始後は副作用が生じる可能性があるものの、継続服用によっておさまっていきますし、そもそもメンタル系の副作用があらわれる可能性は高くないのです。
実際にトリキュラーの添付文書を見ると、「抑うつ」の発現頻度は1%未満、「神経過敏(イライラ)」の発現頻度は1~5%未満とされており、それほど高くありません。

参考元:医療用医薬品:トリキュラー

 

トリキュラーは避妊だけでなくPMSにも効果がある

ここまで、主にトリキュラーとPMSの関係について紹介してきました。

  • トリキュラーでPMSの改善は可能だが個人差がある
  • トリキュラーでPMSの改善効果が得られない場合はヤーズやマーベロンなどを検討できる
  • トリキュラーではイライラやうつなどのメンタル系の副作用が出る場合もある

ちなみに、トリキュラーによるPMS改善効果が認められないので薬を変更する場合、必ず医師に相談しましょう。
また、シートは必ず最後まで飲みきったうえで変更しましょう。