女性がトリコモナスに感染したらどんな症状があらわれる?おりものや妊娠の影響も解説!
性感染症はさまざまなものがありますが、女性に多い感染症のひとつがカンジダ症です。
そんなカンジダ症と共に多いとされているのが、トリコモナスになります。
こちらのページではそんなトリコモナスに女性が感染した場合に、どのような症状があらわれるのか?といったことから、おりものや妊娠への影響などについて紹介していきます。
トリコモナスはどこに感染する?
トリコモナスについて把握する時に、まず知っておきたいのがトリコモナスの感染部位です。
どこに感染するのかをお把握しておくことで、対策や改善も容易になります。
トリコモナスが女性に感染する場合の感染部位はいくつかあります。
膣や子宮頚管、下部尿路が主な感染部位となっています。
こうした部位に、トリコモナス症の原因となるトリコモナスという原虫が住み着くことで、トリコモナス症を発症します。
参考元:トリコモナス症
トリコモナスの症状
トリコモナスの原虫が膣や子宮頚管などに住み着いてしまうことで発症する膣トリコモナス症。
そんな膣トリコモナス症が発症してしまうとどのような症状があらわれるのでしょうか?
ここからはトリコモナスの症状について紹介していきます。
おりものにあらわれる症状
トリコモナス症が発症した時にあらわれる症状の中でも、特に特徴的なもののひとつがおりものの変化です。
トリコモナス症を発症した時のおりものは、強い悪臭を放つだけでなく、緑色や黄色で泡状になっているという特徴があります。
また、おりものの量も大量になります。
こうしたおりものの変化は、トリコモナス症の原因であるトリコモナス原虫が、膣内の環境を正常に保つ乳酸菌のひとつであるデーデルライン桿菌の栄養分を奪うことで乳酸を作れなくします。
その結果、膣内環境が崩れ、雑菌などが繁殖しやすい状態となります。
こうして、雑菌などのさまざまな菌が膣内で増えることで、おりものの変化をはじめとしたさまざまな症状があらわれるようになります。
参考元:トリコモナス腟炎
カンジダ症のおりものとの違い
女性の多い性感染症としてカンジダ症があります。
このカンジダ症を発症した場合も、おりものに変化があらわれます。
そこで、トリコモナス症とカンジダ症それぞれでおりものにどのような違いがあるのかについて紹介していきます。
トリコモナス症とカンジダ症のおりものの違いは下記のとおり
トリコモナス症 | カンジダ症 | |
色味 | 緑色や黄色 | 白濁 |
量 | 大量 | 多い |
状態 | 泡状 | カッテージチーズ、酒かす |
におい | 非常に強い | なし、弱い |
おりものの量については大きな違いはないものの、色味やおりものの状態、においなどの部分で全くと言っていいほど違うものになっています。
そのため、おりものを見てトリコモナス症とカンジダ症を間違えるといったことは基本的にはないといえます。
陰部(膣)にあらわれる症状
トリコモナス症の症状はおりものの変化だけではありません。
陰部のかゆみ、膣の発赤や圧痛などがあります。
また、上記のような症状のために性交痛が生じるといったケースもあります。
さらに、トリコモナス原虫が膀胱へと感染したりすることで排尿時に痛みを伴うようになったりします。
おりものの変化以外に、上記のようなさまざまな症状があらわれるようになるため、トリコモナスに感染し発症した場合には、比較的気づきやすいといえます。
症状がないこともある?
トリコモナス原虫に感染してトリコモナス症を発症した場合、これまでに説明してきたような症状があらわれます。
ですが、感染した女性の約半数は、症状が全くでない無症状となっています。
そのため、感染しているのに症状が全くないため、感染に気づけないことはめずらしくありません。
また、トリコモナスに男性が感染した場合は女性よりも更に無症状の場合が多いため、男女共に無症状の場合はトリコモナスの感染に気づけないまま進行してしまうなんていうこともあります。
そのため、不特定多数の異性と性交渉を持つといった方の場合は、こまめに検査を受けたりして感染の有無を確認することは非常に重要です。
参考元:トリコモナス症
トリコモナスは性交渉の経験がなくても感染するので要注意!
トリコモナス症は性行為で感染する性感染症のひとつであるため、性行為をしなければ感染しないと考える人は少なくありません。
もちろん、性行為をしなければその分だけ感染のリスクを下げることは可能です。
しかし、トリコモナスは性行為をせずとも感染してしまう可能性があります。
性行為以外での感染経路として下着やタオル、便器や浴槽などがあります。
特に便座や浴槽などは日常生活の中で知らず知らずのうちに感染してしまうリスクがあるため特に注意する必要があります。
トリコモナスを治療せずに放置するとどうなる?
トリコモナス症は発症すると分かりやすいさまざまな症状があらわれますが、中には無症状であるという方も少なくありません。
そんなトリコモナスに感染しているのに治療せず放置した場合にはどうなるのでしょうか?
基本的に、トリコモナスは治療をせずに自然治癒することはありません。
ですから、治療をせずに放置すればその分だけ症状は進行していってしまいます。
トリコモナス症が進行すると卵管炎や骨盤内感染などを引き起こすだけでなく、そこからさらに放置することで不妊症や早産、流産などを引き起こすこともあります。
そのため、トリコモナスへの感染が発覚した場合には速やかに治療を行うことが何よりも大切です。
トリコモナスの治療はどうやって行うの?
放置してしまうと不妊症や流産などを引き起こすことがあるトリコモナス症は一体どのように治療するのでしょうか?
トリコモナス症治療の基本は、内服薬や膣錠を用いた投薬治療です。
用いる治療薬はトリコモナス原虫に対して効果を発揮するメトロニダゾールやチニダゾールを配合した抗菌薬となります。
これらの成分を配合した治療薬がトリコモナス原虫を減少させていくことでトリコモナス症を改善へと導きます。
こうした治療薬を用いた投薬治療を行った場合の治療期間は、早ければ10日ほど、長くても30日ほどとなっています。
ここからは実際にトリコモナスの治療に用いられる代表的な治療薬をいくつか紹介するので、トリコモナスの治療をお考えの方は是非参考にしてください。
フラジール
フラジールはフランスの製薬会社であるSanofi Aventisが製造・販売する抗菌薬のひとつです。
有効成分として配合されているのはメトロニダゾールで、日本国内でも同一成分を配合したフラジール内服錠が承認・処方されています。
そのため、こちらのフラジールも安心してお使いいただけます。
気になる価格は1箱20錠入りが3,760円(1錠あたり188円)となっています。
また、まとめ買いにも対応しておりまとめ買いすることで1錠あたりの価格を100円ほどに抑えることができます。
チニバ
チニバは有効成分にチニダゾールを配合した抗トリコモナス剤のひとつです。
こちらはインドの多国籍製薬会社であるZydus Healthcareが製造・販売しています。
有効成分としてチニダゾールを配合した抗トリコモナス剤としてチニダゾール錠などが日本でも承認・処方されているため、こちらのチニダについても安心してお使いいただけるようにいなっています。
チニダの価格は1箱100錠入りが4,760円(1錠あたり48円)となっており、内容量は多いものの1錠あたりの価格は非常に安価という特徴があります。
まとめ
こちらのページでは性感染症の中でも女性に多いとされるトリコモナス症についてさまざまな情報をお伝えしてきました。
トリコモナス症に関する情報のポイントは下記のとおり
- トリコモナス症の原因はトリコモナス原虫
- 男性は無症状が多く、女性でも半数は無症状
- 代表的な症状は、泡状で悪臭を放つ黄緑色のおりもの
- 性行為以外でも感染する
- 放置すると不妊や流産の原因にもなる
- 治療薬を使えば10~30日で完治可能
トリコモナスは性感染症として知名度が高いですが、性行為をせずとも感染することがあり、感染しても無症状だと気づけないこともあります。
そうしてトリコモナスを放置してしまう形になると不妊症や流産といったことに繋がってしまうこともあるため、定期的に検査などを受けたりして対策を行うことが重要です。
検査で発見できたり症状があらわれて発覚した場合は、速やかに治療を行えば比較的短期間で治療が可能となるため、適切に治療を行うようにしましょう。
トリコモナスは放置しておくと危険な感染症です。検査の結果トリコモナス症だと分かったらすぐに治療が必要!トリコモナスの治療薬は通販でも購入することができるので、素早くそしてコストをかけずに治療可能です!