トリコモナスは不妊症を引き起こす?治療すれば妊活できる?
さまざまな種類がある性感染症。
そんな性感染症のひとつであるトリコモナス症は感染すると不妊になるという、噂があったりします。
こうした噂は本当のことなのでしょうか?それとも全くのデタラメなのでしょうか?
こちらのページでは、トリコモナス症になってしまうことで本当に不妊になってしまうのかといった疑問について詳しく紹介していきたいと思います。
トリコモナスで不妊になるって本当?
トリコモナス症に感染してしまうと不妊になってしまうという噂は本当なのでしょうか?
その答えは、半分YESです。
正確には、膣トリコモナスに感染したら絶対に不妊になるというわけではなく、トリコモナス症が進行して悪化した場合に不妊を引き起こしてしまう可能性があるというものです。
これは、トリコモナス症が進行してしまうとトリコモナスが卵管などにまで進行して炎症を引き起こしてしまうためです。
ですがトリコモナス症になったとしても早期発見、早期治療を適切に行うことで不妊となることはないので、適切に対処することが重要です。
女性だけではなく男性も要注意
トリコモナスに感染して、悪化すると不妊になってしまうのは女性だけではありません。
男性の場合もトリコモナスに感染して進行してしまうと精嚢や前立腺へと炎症が広がっていってしまい、不妊を引き起こしてしまいます。
そのため、女性が感染した場合と同様に早期に発見して早期に治療を行うことで不妊を引き起こす前に改善させることができるため、
適切に対処することが何よりも重要です。
トリコモナスにかかっているか判別する方法
トリコモナス症は悪化してしまうと不妊の原因となってしまいます。
ですが、トリコモナス症は悪化する前に適切に治療することで不妊の原因となるのを防ぐことができます。
そうした治療のために必要不可欠なのが、トリコモナスに感染しているかどうかを判別する方法です。
ここからは、そんなトリコモナスに感染しているかどうか判別する方法について紹介します。
トリコモナス特有のおりもの
トリコモナスに感染したかどうかを判別するための方法として、もっとも手軽なのが自覚症状を確認するというものになります。
女性の場合、黄緑色で泡立つ生臭いおりものが出るという特徴的な症状があらわれることが多いです。
トリコモナスに感染した場合、性器周辺のかゆみや性交痛といった症状もあらわれることがありますが、上記のようなトリコモナス特有の症状もあるので、上記のような症状があらわれた場合にはトリコモナスに感染していると判断することが可能です。
性病検査を受ける
トリコモナスは感染しても自覚症状が出ないケースは珍しくありません。
また、症状があらわれていても確実にトリコモナスかどうかが判断できないという場合もあります。
そうした時に役立ってくれるのが性病検査です。
トリコモナスの検査は婦人科や泌尿器科、性病科などで受けることができます。
行われる検査は尿検査や膣分泌液検査などで、性病検査を受けることで、トリコモナスに感染しているかどうかを確実に判断することが可能となります。
そのため、不特定多数と性交渉を持つ機会があったりする場合は、定期的に性病検査を受けるようにして確認するといったことは大切です。
トリコモナスはどれくらいで治療できる?
性感染症のひとつであり、不妊症の原因にもなってしまうトリコモナス。
検査などを受けて実際にトリコモナスに感染していることが発覚した場合、どの程度の期間で治療することができるのでしょうか?
トリコモナスの治療期間については、診察を受ける病院などによっても違いますが多くの場合、10日程となっています。
10日間治療薬を服用した後、検査を受け異常がなければ完治となります。
そのため、比較的短い期間で治療が行えるので、トリコモナスが発覚した場合は速やかに治療を開始するようにしましょう。
また、トリコモナスを治療する場合はパートナーと一緒に治療してピンポン感染を防ぐことも重要です。
トリコモナスの治療方法
トリコモナスに感染した場合、治療期間は10日程とおつたえしました。
ここからは治療を受ける時にはどのような流れになるのかといったことについて、紹介したいと思います。
治療の流れを把握しておくことで、スムーズに治療にあたることができる用になるので、是非覚えておくようにしましょう。
トリコモナスの治療の流れ
トリコモナス症は基本的に治療薬を用いた投薬治療が行われます。
用いられる治療薬はメトロニダゾールを配合したフラジールで、内服薬の場合は1日2回の服用を10日間継続します。
また、内服薬以外に膣錠が用いられる場合もあります。
膣錠を使って治療する場合は、1日1回1錠を10~14日間継続する形になります。
これらの投薬治療の日程が全て完了した後は、再検査を行って異常がなければ完治という流れになります。
そのため、治療薬を服用している途中に症状などがなくなったから、勝手に薬の服用を中止してしまったりすると治療がやり直しになったりするため、適切に治療を行うようにしましょう。
トリコモナスの治療をする際の注意点
トリコモナス症を治療している時には気を付けなければならないことがあります。
それが、アルコールの摂取を避けるということ。
トリコモナスの治療薬であるフラジールを服用している時にアルコールを摂取してしまうと、腹部の疝痛や嘔吐、潮紅といった症状があらわれます。
これは、フラジールの有効成分が、アルコールを分解するために必要なアルデヒド脱水酵素と呼ばれる酵素の働きを阻害して、アセトアルデヒド濃度が高まることで、お酒を飲みすぎて悪酔いした時のような症状があらわれます。
そうした大変な思いをしないようにするためにも、アルコールは控えるようにしましょう。
参考元:医療用医薬品:フラジール
トリコモナスの薬を服用するとカンジダになりやすい?
トリコモナス症の治療に用いられる薬を服用することで膣カンジダ症になりやすくなるというような噂があります。
この噂は間違いです。
トリコモナスの治療薬を服用することで、カンジダ症になりやすくなることはありませんが、菌交代症と呼ばれる現象が起きることがあります。
菌交代症は抗菌薬などを服用することで、体内の常在菌のバランスが変化するもので、これによって常在菌であるカンジダが異常に増殖し、膣カンジダ症を発症してしまうことがあるのです。
そのため、トリコモナスを治療薬で治療している時に、膣カンジダ症が発症した場合は別途で治療を進める必要があります。
カンジダは不妊症に影響する?
トリコモナスを治療薬で治療している時に膣カンジダ症を発症してしまう可能性はあります。
そんなカンジダは不妊症に影響するのでしょうか?
その答えはNOです。
カンジダは不妊症に影響しないといわれています。
ですが、膣カンジダ症を発症した場合は、精子が子宮内へ上手く侵入することができなくなってしまうことがあります。
その場合、妊娠率が低下してしまうという可能性があるので、カンジダ症を発症した場合はカンジダも併せて治療することが大切です。
トリコモナスの不妊以外の症状
トリコモナス症は悪化してしまうと不妊の原因となってしまいます。
ですが、トリコモナスが進行してしまうと不妊以外にもさまざまな問題を引き起こしてしまいます。
なかでも特に注意しなければならないのが、早産や流産などです。
そのため、妊活の予定があるという方や現在妊活中という方は特に気を付ける必要がある性感染症のひとつといっても過言ではありません。
ですから妊活を予定していたりこれから妊活に入るという場合は、まずは検査などを受けてトリコモナスなどの性病に感染していないかといったことを確認するようにしましょう。
参考元:トリコモナス
まとめ
こちらのページではトリコモナスと不妊症の関係についてさまざまな情報を紹介してきました。
トリコモナスと不妊の関係で知っておくべきポイントはこちら!
- トリコモナスは不妊の原因となる
- トリコモナスによる不妊は女性だけでなく男性もなる可能性がある
- トリコモナス感染の判別は症状や検査で行う
- 薬を使えば10日程で完治できるので、早期発見早期治療が肝心
- 早産や流産のリスクもあるので妊活を予定している場合は、まず検査を
トリコモナスは感染して進行してしまうと不妊となるリスクがあります。
この不妊のリスクは女性だけでなく男性でも同様であるため、適切に対処することが何よりも大切です。
対処するためには感染しているかどうかを把握する必要があり、そのためには自覚症状や検査での判別が可能です。
トリコモナスは悪化すると不妊となってしまうだけでなく、不妊以外にも早産や流産といったリスクもあるため、妊活を予定していたり、これから妊活を始めるという場合は事前に検査などを受けて感染していないことをハッキリさせておくようにしましょう!