再発率の高い性感染症「尖圭コンジローマ」!再発を予防することはできる?
性感染症にはさまざまな種類のものがありますが、再発率の高い性感染症のひとつとして尖圭コンジローマがあります。
尖圭コンジローマといえば、一目見ただけで性感染症に感染しているとハッキリと分かってしまうような特徴的なイボがあらわれるため、適切に感染予防をしたり、感染した場合には治療や再発の予防を行うことが重要です。
こちらのページではそんな尖圭コンジローマの再発を予防するために役立つさまざまな情報を紹介していきたいとも思います。
実は再発率が高い性病「尖圭コンジローマ」
尖圭コンジローマは再発率の高い性感染症のひとつであり、その再発率は20~30%となっています。
症状であるイボに対して治療薬を使って消したり、切除したりすることで目立たたなくしたりすることは可能です。
しかし、尖圭コンジローマのイボを切除したとしても、根本的に治療するということはできません。
そのため、治療でイボを取り去っても数ヶ月後に再発してしまうという可能性があります。
この尖圭コンジローマが再発する場所については、治療を行ったのと同じ場所であったり、まったく別の場所にイボがあらわれたりすることもあります。
そのため、尖圭コンジローマに感染してしまったという場合には、早期に治療を行った上で、再発しないように予防することが重要です。
尖圭コンジローマが再発してしまう原因はなに?
尖圭コンジローマが再発しやすい原因の一つとなっているのが、コンジローマを引き起こすHPV(ヒトパピローマウイルス)を完全に体内から排除することができないためです。
治療後も体内に潜伏し、生活習慣の乱れや睡眠不足、強いストレスなどによって免疫力が低下してしまうと潜伏していたHPVが再び増えて尖圭コンジローマのイボが再発するため、免疫力が低下しないように注意することが重要になります。
ただし、どれだけ注意をしていても再発するリスクをゼロにすることはできません。
尖圭コンジローマを予防する方法はある?
性感染症の中でも再発率が高い尖圭コンジローマですが、この尖圭コンジローマを予防するためにはどのような方法があるのでしょうか?
ここからは、尖圭コンジローマを予防するための方法について紹介していきます。
HPVワクチンで予防できる可能性
尖圭コンジローマは性感染症の中でも唯一ワクチンの接種で発症を予防することができます。
コンジローマの原因となるHPVには数多くの種類があり、同じHPVの中でも型が違うものが子宮頸がんを引き起こしたりします。
そのため、子宮頸がん用のHPVワクチンの中には、尖圭コンジローマの原因となるHPVの6型や11型に対しても効果を発揮するワクチンがあるため、ワクチンを接種しておくことで尖圭コンジローマの予防が可能となっています。
そのため、子宮頸がんワクチンを接種している女性の場合、気づかぬうちに尖圭コンジローマの予防もできている場合があります。
HPVワクチンはコンジローマの再発予防にも効果がある?
一度HPVに感染しコンジローマを発症した場合にはどうなのでしょうか?
そうした時にワクチンを接種することで再発を予防出来れば、ワクチン接種をする意味はゼロではなくなります。
実際のところとしては、HPVワクチンがコンジローマの感染を予防するものであるため、既に感染してしまっている場合、再発を予防することは難しいという考えもあります。
そのため、再発予防のためのワクチン接種は推奨されていませんが、絶対に再発を予防しないとも言い切れないため摂取する価値はあると考えられます。
男性でもHPVワクチンを受けることはできる?
尖圭コンジローマを予防するHPVワクチンは元々、子宮頸がんを予防するためのワクチンです。
そのため、女性のみが摂取できるワクチンと考えられがちですが、実はそういうわけではありません。
男性でもこのHPVワクチンの接種を受けることができるようになっているため、尖圭コンジローマの感染を防ぎたいという男性はHPVワクチンの接種は非常に有効な方法といえます。
尖圭コンジローマの治療方法
再発率の高い尖圭コンジローマですが、外用薬や外科治療によって治療することは可能です。
また、上記のような治療法を用いて治療した後に再発しても、改めて対症療法で対策することができます。
ここからは、そんな尖圭コンジローマの治療方法について紹介していきます。
外用薬を使用して治療する
尖圭コンジローマを発症して症状がまだ軽い状態である場合は、外用薬を用いた投薬治療が行われます。
この時に用いられるのは、イミキモドを有効成分として配合したものになります。
外用薬を1日1回、就寝前に患部に塗布して朝に洗い流すというのを3週間ほど継続して治療します。
そのため、治療が完了するまでに期間はかかりますが、体への負担は小さく誰でも手軽に自宅で治療を進めることができるという特徴があります。
イミキモドクリーム
イミキモドクリームはインドの製薬会社であるGlenmark Pharmaceuticalsが製造・販売するコンジローマの治療薬です。
イミキモドを有効成分として配合したジェネリック医薬品であり、有効成分がウイルスの活動を抑えることでコンジローマを改善へと導きます。
価格は1箱あたり3袋入りで2,660円(1袋あたり886円)となっています。
まとめ買いすることで1袋あたりの価格を800円以下に抑えることができるようになっています。
アルダラクリーム
アルダラクリームはアメリカに本拠を置く製薬会社のmeda pharmaceuticalsが製造・販売している治療薬です。
有効成分として配合されているイミキモドの量は国内で処方されているベセルナクリームと同じであるため、ベセルナクリームを使用されている方はこちらのアルダラクリームも遜色なくお使いいただくことが可能となっています。
価格は1箱12袋入りで11,800円(1袋あたり983円)となっています。
外科的手術
コンジローマの治療法として外用薬を用いる治療は費用負担も小さく、自宅でも手軽に進めることができますが、治療には1ヶ月近い期間が必要になってしまいます。
尖圭コンジローマは見た目も非常に悪いため、一刻も早く目立つイボを取り除きたいと考える人は少なくありません。
そうした時に役立つのが外科的手術です。
現在では電気メスでの切除や液体窒素を用いた切除といった方法があり、投薬治療よりもスピーディに改善が可能です。
電気メスによる切除
尖圭コンジローマの治療法として、最も効果が高くイボが広範囲に及ぶような場合に適した治療法となっているのが電気メスを用いた切除です。
この方法は、直接イボを切除することで治療する方法で広範囲のイボに対しても効果があり、治療にかかる期間も短いという特徴があります。
治療にかかるのは数時間となっており、治療にかかる費用は病院によっても上下しますが数千円で治療ができる場合もあります。
液体窒素による切除
コンジローマには液体窒素を含んだ綿棒などをイボに押し当てることによって冷凍させて取り除いていく治療法もあります。
こちらの治療法は週に1~2回のペースで継続して行う治療法となりますが、症状によっては1回で治療が完了することもあります。
治療費用は高くても1万円ほどとなっており、電気メスと比べると多少高くなります。
ただし、治療費用については治療を受けるクリニックによっても上下するため、クリニック選びも重要なポイントとなります。
参考元:尖圭コンジローマ
まとめ
こちらのページでは性感染症の中でも再発率が比較的高いとされている尖圭コンジローマの情報を紹介してきました。
尖圭コンジローマの原因となるHPVは性行為での感染以外に、トイレや浴室などから感染する可能性があります。
そのため、性行為をしていないからといって絶対に感染しないというわけではありません。
また、治療をした後もHPVを完全に体内から排除することができないため、完治させることはできないので何よりも重要になるのは感染しないようにすること。
その上で、感染してしまった場合には速やかに治療を行い、再発しないように予防することが重要です。
治療法も薬を使った投薬治療から外科的手術まで幅広い選択肢があるため、自身に合った方法を選んで適切に治療を進めるようにしましょう。