市販の睡眠薬には一時的な効果しかない!?おすすめの市販薬の効果や副作用を紹介
睡眠薬と一口にいっても数多くの種類があります。基本的に睡眠薬は医薬品成分を配合しているものですが、睡眠改善薬などが市販されており、この睡眠改善薬が睡眠薬といわれることもあります。
では、医薬品成分を配合している睡眠薬と睡眠導入剤ではどんな違いがあるのか?市販薬では睡眠障害の改善ができるのか?副作用があるのかといったことについて紹介していきます。
睡眠薬の使用を考えているけど、医薬品と市販薬ではどちらがいいのか分からず迷っているといった方は是非、お役立てください。
市販の睡眠薬ってあるの?
そもそもの話として、市販されている睡眠薬は問題ないのでしょうか?
一般医薬品として販売されている睡眠薬は、処方箋が必要になる処方箋医薬品とは違って、睡眠障害の改善効果がそこまで強くありません。そのため、市販することが可能となっています。
効果はあるもののその効果はそこまで強くないため市販されている睡眠薬は睡眠改善薬などと呼ばれています。また、睡眠導入作用がある漢方薬などが市販されている場合もあります。
睡眠改善薬や漢方薬は、睡眠障害の改善効果という点で見ると医薬品よりも落ちてしまいますが、手に入れやすいというメリットがあります。
不眠症状の改善に期待ができる市販薬4選
睡眠障害を改善することができる睡眠改善薬として市販されているものは、その作用が睡眠薬と比べて弱くなっていますが、睡眠障害を改善することができないというわけではありません。
そこで、まずは市販されている睡眠改善薬や漢方薬のなかで睡眠障害の改善に期待ができるものをいくつか紹介していきます。
最近ちょっと不眠気味で睡眠薬を使おうか考えているけど、いきなり効果が強いものは不安。そうした時はこれから紹介するの市販薬をお役立てください。
ドリエル
睡眠改善薬であるドリエルは一時的な「寝つきが悪い」、「眠りが浅い」といった方に対して有効とされています。
有効成分であるジフェンドラミン塩酸塩がヒスタミン受容体と結び付くことで、覚醒作用を持っているヒスタミンとその受容体が結びつくのを阻害します。その結果、催眠鎮静作用があらわれ、自然な眠気を促して不眠症状を改善へと導きます。
花粉症の改善薬を服用して、眠気がでたことがあるという経験をお持ちの方もいるかと思います。実はこのヒスタミン受容体をブロックする作用は、花粉症などの改善薬と同じ作用でありその副作用としてあらわれる眠気を主たる効果として活用しているのが、こちらのドリエルなのです。
1日の使用量 (服用回数) | 1日1回2錠 |
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服用する タイミング | 就寝する30分ほど前 |
有効成分 | ジフェンヒドラミン塩酸塩 |
副作用 | 眠気、悪心、頭痛、多夢など |
1日1回、眠る前に2錠を服用することで効果に期待できるため、継続して使用したりといった難しいこともなくどなたでも気軽にお使いいただくことができます。
ネオディ
睡眠改善薬ネオディは、大正製薬が製造・販売しています。
こちらのネオディに配合されている有効成分は前述のドリエルと同じ「ジフェンドラミン塩酸塩」です。
そのため、ネオディも一時的な「眠りが浅い」、「寝つきが悪い」といった方に対して効果的な睡眠改善薬となっていますし、効果などについてもドリエルと違いはありません。
もちろん、服用に注意しなければならない方などもドリエルと同じとなっています。
また、花粉症改善薬などの抗ヒスタミン薬と併用すると抗ヒスタミン作用が二重に作用する形となるため、併用しないように注意する必要があります。
成分量に関しても50mgと同じであるため、ドリエルとネオディのどちらを選ぶかは好みで選んで問題ありません。
1日の使用量 (服用回数) | 1日1回2錠 |
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服用する タイミング | 就寝する30分ほど前 |
有効成分 | ジフェンヒドラミン塩酸塩 |
副作用 | 眠気、悪心、頭痛、多夢など |
柴胡加竜骨牡蠣湯
柴胡加竜骨牡蠣湯はさまざまな漢方成分を配合した漢方薬です。
高血圧に伴う不眠や不安、精神不安による不眠などの神経症を改善する効果を持っています。
体内に流れる気の流れを正常化することで、気持ちを穏やかにして自然な眠りに誘うとされています。
こちらの柴胡加竜骨牡蠣湯は不安などの心的な要素に対して効果を発揮する漢方薬となっています。
不眠以外にも不安を原因とした便秘や更年期障害、子供の夜泣きなどに対して効果を発揮するとされているため、幅広い方に効果を発揮するといえます。
漢方薬は天然由来の成分が有効成分となっているので、副作用などのリスクが医薬品と比べて低いといった特徴もあります。
1日の使用量 (服用回数) | 1日2回、1回あたり1包 |
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服用する タイミング | 食前 |
有効成分 | サイコ、ケイヒ、ハンゲ、オウゴン、ブクリョウなど |
副作用 | 肌の発疹、発赤、痒み |
加味帰脾湯
加味帰脾湯は前述の柴胡加竜骨牡蠣湯と同様に不眠に対して効果を発揮してくれる漢方薬です。
こちらの加味帰脾湯は熱感を伴う不眠の改善に用いられています。前述の柴胡加竜骨牡蠣湯はストレスによる不安を改善して不眠などを改善する作用を持っていましたが、こちらはストレスなどのイライラが原因となって起きる不眠などに対して効果を発揮します。また、体力が落ちている方に適したものとなっている点にも注意が必要になります。
また、不眠以外にも貧血や神経症、精神不安などに対しても効果を発揮するとされているため、柴胡加竜骨牡蠣湯と同様に幅広い方に役立てられています。
1日の使用量 (服用回数) | 1日2~3回、1回あたり1包 |
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服用する タイミング | 食前もしくは食間 |
有効成分 | オウギ、サイコ、オンジ、サンシシ、トウキなど |
副作用 | 発疹、蕁麻疹、食欲不振、悪心など |
市販の睡眠薬で起こりえる副作用
市販の睡眠薬にもさまざまな種類がありますが、それぞれで副作用があらわれてしまうリスクはゼロではありません。
そのため、睡眠改善薬を使用する場合は、まず副作用について把握しておくようにしましょう。
そうすることで、万が一副作用があらわれた時でも速やかに対処することが可能です。
ここからはそんな、市販の睡眠薬を服用している時に起こりえる副作用について紹介していきます。
眠気が残る(持ち越し効果)
病院などで処方される医薬品成分を含んだ睡眠薬と同様に、市販の睡眠改善薬でも起こりえる副作用の代表となっているのがこちらの眠気が残ってしまう「持ち越し効果」です。
こちらの副作用は、目が覚めた後も睡眠改善薬の効果である眠気を誘う作用を発揮して、日中なのに眠気が強くて仕事や勉強などに集中できなくなってしまうといったものです。
運転中や高所での作業、刃物を扱っている作業中に、万が一眠りに落ちてしまえば非常に危険です。
こちらの副作用は、前で紹介した睡眠改善薬の中でもドリエルやネオディなどの抗ヒスタミン作用を発揮するものにあらわれやすい傾向があります。
眩暈(めまい)
睡眠改善薬の副作用として眩暈があらわれるケースもあります。
こちらの眩暈の症状は、抗ヒスタミン作用が働き鎮静催眠作用があらわれてきたタイミングで作業や立っていたりするとあらわれやすくなります。
これは、眠気によって注意力が低下したり寝ぼけたような症状があらわれたりするためです。
適切なタイミングで服用して十分な睡眠時間をとるようにすれば、基本的に薬の作用は眠っている間に消失するため、こうした副作用に悩まされるケースは少なくなります。
ですが、睡眠時間が短時間だったりするような場合、眠気の持ち越しと共に眩暈などの副作用があらわれるおそれがあります。
こちらの副作用についても、ドリエルやネオディなどの睡眠改善薬であらわれる副作用になります。
口が乾く
睡眠改善薬の副作用として最後に紹介するのは「口の乾き」です。
これは、有効成分が鼻粘膜のヒスタミン受容体だけでなく脳内の受容体にも作用することで、アセチルコリンと呼ばれる神経伝達物質の働きまで阻害してしまうためです。
その結果、抗コリン作用と呼ばれるさまざまな症状があらわれてしまうのです。
そうした抗コリン作用の中のひとつの症状となっているのがこちらで紹介している「口の乾き」です。
最後に紹介したこちらの副作用についても、ドリエルやネオディなどの睡眠改善薬の有効成分である「ジフェンドラミン」などであらわれやすい副作用となっています。
何が違う?睡眠薬と睡眠改善薬
睡眠障害を改善する「睡眠薬」と「睡眠改善薬」ですが、この両者にはどういった違いがあるのでしょうか?
どちらも同じ睡眠障害を改善するという効果を持つものだからこそ、どちらを選べばいいのかわからず迷ってしまうなんてこともあります。
そこで、ここからは簡単に睡眠薬と睡眠改善薬の違いについて紹介していきますので、どちらを選ぶべきなのか迷っている方はお役立てください。
睡眠薬と睡眠改善薬の違い
そもそも睡眠薬と睡眠改善薬は何が違っているのでしょうか?
これらの違いというのは、処方箋医薬品か一般医薬品かの違いになります。
処方箋医薬品とは有効成分の作用が強く、副作用リスクも一般医薬品と比べると高くなります。
そのため、医師から処方を受けなければ手に入れることは基本的にはできません。
一方で、一般医薬品はドラッグストアなどで市販することが許されているものであり、処方箋が無くても購入することが可能となっています。
また、睡眠薬では睡眠障害の改善が可能ですが、睡眠改善薬は一時的な不眠の改善は可能ですが慢性的な不眠の改善には適していないという違いもあります。
市販の睡眠薬に不眠効果の改善はできるのか?
上記で紹介したように、睡眠薬を使用することで睡眠障害を改善へと導くことは可能です。
しかし、睡眠改善薬では一時的な不眠を改善することはできたとしても、慢性的な不眠の改善には使えません。
もちろん、睡眠改善薬の使用で慢性的な不眠を絶対に改善できないというわけではなく、改善する可能性はありますが、可能性としては非常に低くなってしまいます。
そのため、本格的に睡眠障害を改善しようと考えた場合には、市販されている睡眠改善薬を使用するよりも、病院で処方してもらえる睡眠薬の使用が効率的であるといっても過言ではありません。
通販でも睡眠薬は購入することができる
睡眠薬は医師から処方してもらう必要があると説明しましたが、実は処方してもらう以外にも手に入れる方法があります。
その方法というのは通販の利用です。ネットなどを見てみると医薬品を通販で購入できるサイトが多数見受けられます。ですが、実はこれ通販ではなく「個人輸入」と呼ばれるものを代行してくれるサービスになっています。
海外から処方箋が必要ない医薬品を個人的に輸入することは合法となっており、個人輸入の代行サービスでは海外との面倒な手続きなどを全て代行してくれるため、現在では多くの方がこの手法を利用されています。
通販で購入できる睡眠薬の人気ランキングBEST5
ここからは、実際に通販を利用して購入することができる睡眠薬として人気のものをランキング形式で紹介していきます。
睡眠薬と一口にいっても、その種類は多岐にわたりますし、タイプも様々。
自身の睡眠障害に対して効果的なものの中から人気なものを選んで使用することで、安心して睡眠障害の改善を目指すといったことが可能になります。
こちらでは人気の上位5位までの睡眠薬を紹介していきます。
では早速、見ていきましょう。
第1位:フルナイト
通販で購入でき、そのうえ幅広い方に活用されている睡眠薬となっているのが「フルナイト」です。
日本の病院でも処方されているルネスタのジェネリック医薬品であるこちらは、有効成分としてルネスタと同じ「エスゾピクロン」を配合し、「超短時間型」に分類される「非ベンゾジアゼピン系」の睡眠薬となっています。
フルナイトは就寝前に1回2mgを服用することで、速やかに眠気を促して入眠障害の改善へと導きます。
また、副作用があらわれにくいタイプの睡眠薬ですが傾眠や味覚障害、頭痛といった副作用が報告されています。
こちらのフルナイトは通販を利用すれば、1錠あたり82~91円で購入することが可能となっています。
第2位:ハイプロン
通販で購入できる睡眠薬の中で、人気が第2位となったのが「ハイプロン」です。
こちらのハイプロンは海外で処方されているソナタのジェネリック医薬品です。
ハイプロンに配合されている有効成分は「ザレプロン」で、こちらの睡眠薬は「超短時間型」の「非ベンゾジアゼピン系」睡眠薬に分類されています。
副作用としては頭痛が最も多く報告されており、続いて眩暈や眠気といったものが報告されていますが、報告数自体はそこまで多くなく、最も多い頭痛でも全体の5%程度となっています。
ハイプロンは就寝前に1回10mgを服用することで、眠気を促して睡眠障害を改善へと導きます。
また、こちらは通販だと1錠あたり49円程で購入することが可能となっています。
第3位:エスゾピック
通販で購入できる睡眠薬の中でも人気が3位になったのは「エスゾピック」です。
エスゾピックという名前をみてピン!ときた方もいるかと思います。こちらのエスゾピックは有効成分として「エスゾピクロン」を配合した「超短時間型」の「非ベンゾジアゼピン系」睡眠薬となっています。
こちらのエスゾピックも第1位に輝いたフルナイトと同じ有効成分を配合したルネスタのジェネリックの一種となっています。
そのため、使用方法も同じで就寝前に2mgを服用するだけであり、副作用も傾眠や味覚障害など基本的には変わりません。
1位のフルナイトとの違いは価格と成分量の種類にあります。
こちらの価格は通販だと1錠あたり86~132円となっています。また、成分量が2mgを配合したものと3mgを配合した2種類になっており、使用方法に合わせて適したものを選べるようになっています。
第4位:ハイプナイト
ハイプナイトは有効成分「エスゾピクロン」の「超短時間型」の「非ベンゾジアゼピン系」睡眠薬です。
1位のフルナイト、3位のエスゾピックに続いて、こちらもエスゾピクロンを配合したルネスタのジェネリックの一種です。
そのため、フルナイトと同様に1日1回2mgを就寝前に服用するだけで、入眠障害の改善に役立てることができます。有効成分がフルナイトと同じということは当然ながら、副作用も同じです。傾眠や味覚障害といったものが報告されています。
1位のフルナイトや3位のエスゾピックとの違いは、価格や成分量となっています。
こちらの価格は1錠あたり64~105円となっており、成分量は1mg、2mg、3mgという3タイプあります。
そのため、錠剤の分割などをせずに1mgを服用するといったことも可能というメリットがあります。
第5位:バスパー・ジェネリック
人気ランキングの最後に紹介するのは「バスパー・ジェネリック」です。
こちらのバスパー・ジェネリックはバスパーと同じ有効成分である「ブスピロン」を配合した「アザピロン系」の抗不安薬です。
有効成分がセロトニン受容体に働きかけることで、不安を抑えて不安が原因となって起きる不眠を改善へと導くことができます。
副作用としては、眠気や眩暈、吐き気といったものが報告されていますが、全体の1%となっているため適切に服用すれば副作用のリスクは低くなっています。
バスパー・ジェネリックは通販を利用すれば、1錠あたり52円程で購入することが可能です。
1日1回20~30mgを食前か食後のどちらかに決めたタイミングで毎日服用します。
自分の不眠タイプに合わせて購入する
ここまで、通販で購入できる睡眠薬の人気ランキングを紹介してきましたが、人気のある睡眠薬を選べば必ず睡眠障害が改善できるというわけではないということを覚えておく必要があります。
ランキングはあくまでも、購入されることが多い睡眠薬というだけです。人気の高い睡眠薬は安心して利用できるという点は優れていますが、そもそも自身の睡眠障害に適していないものであれば、あまり意味を成しません。
そのため、睡眠薬選びを上手に行うためには、自身の睡眠障害の悩み適した睡眠薬のタイプや型を把握した上で、人気のものを選ぶようにすることが重要です。
こちらのページでは、自身の睡眠障害に合った睡眠薬の選び方を紹介していますので、併せてご活用ください。
まとめ
こちらのページでは市販されている睡眠改善薬について紹介してきました。
市販の睡眠改善薬は
一時的な不眠に効果アリ
副作用もある
睡眠薬とは違う
といった特徴があります。市販なので、手軽に購入することができますが、本格的な睡眠障害の改善には効果がそこまで期待できませんが一時的な不眠には効果があるため、最近、不眠の症状で悩み始めたというような場合には、まず市販の睡眠改善薬を使ってみた上で、効果をみてから処方箋が必要になる睡眠薬の使用を考えてみてはいかがでしょうか。