更年期になって生理が長く続くのは病気?更年期と生理の関係性を解説します!
女性が更年期に入ると生理が長く続くようになったりします。
この長く続く生理は、何かしらの病気が原因となってあらわれるものなのでしょうか?
こちらのページではそんな更年期と生理の関係について詳しく紹介してきたいと思います。
更年期に入り生理に関する悩みが出てきているという方は、是非一度、こちらのページを参考にしてみてください。
更年期に生理が長引くことはあるのか?
実際問題として、更年期に入ると生理が長引くようになることはあるのでしょうか?
その答えはYESです。
もちろん人によって症状に違いはあるものの、更年期に入ることで生理が長引いたり、逆に生理が短くなることがあります。
生理の長さだけでなく、経血量が多くなったり少なくなったりすることもあります。
また、周期が乱れたりといった症状があらわれることも珍しくありません。
更年期になると生理に異常が起きる仕組み
更年期に入ると生理が長引いたり、短くなったり、経血量が変化することはあるとお伝えしました。
では、こうした生理の変化がなぜ更年期に入ることで起きるのでしょうか?
これは、更年期に入ることでホルモンの分泌量が低下することが原因です。
更年期に入ると閉経に向けて卵巣機能が低下していきます。女性ホルモンは卵巣で作られるため、卵巣機能が低下することで女性ホルモンの分泌が低下するというわけです。
そして、女性ホルモンのバランスの変化によって起きる生理にさまざまな影響があらわれます。
更年期に生じやすい月経の異常
月経の異常にはいくつかの種類がありますが、ホルモンバランスの乱れが原因としておきるのが機能性出血です。
こうした機能性出血はホルモンバランスが乱れやすくなる更年期に多くなります。
ここからは、そんな月経の異常についてそれぞれの種類ごとに詳しく紹介していきたいと思います。
過長月経
更年期にあらわれやすい月経異常のひとつが過長月経です。
この過長月経は長く月経が続くという異常です。
具体的には8日以上出血が続くものが該当し、更年期だけでなく閉経前にもよく見られる典型的な症状のひとつとなっています。
こちらは卵巣機能が低下することでホルモンバランスが崩れ、子宮内膜が厚くなりすぎてしまうことによっておきます。
通常よりも長く月経が続くことによって、貧血気味になってしまったりすることがあるため、注意が必要になります。
過短月経
更年期にあらわれる月経異常として、月経が8日以上続く過長月経を紹介しましたが、逆に月経が短くなる過短月経と呼ばれる症状があらわれることがあります。
これは、前述の過長月経とは逆に短期間で月経が終了してしまう状態を指します。
具体的には2日以内に生理が終わってしまうものを指します。
この過短月経は女性ホルモンの分泌量が低下したことによって子宮内膜が薄くなることで起きる症状になります。
過少月経
過少月経は過短月経と似たようなもので、更年期によってホルモンの分泌が低下することで子宮内膜が薄くなることで経血量が異常に少なくなってしまった状態を指します。
具体的にはナプキンにうっすら付く程度の経血量の場合に該当します。
この過少月経は、卵巣機能が低下することでホルモンの分泌量が低下することによって、子宮内膜が薄くなって起きる異常です。
全く同じ原因で起きることがある異常として前述の過短月経があります。
そのため、この過少月経と過短月経は同時に併発するという場合も珍しくありません。
過多月経
更年期を迎えると起きることがある月経の異常には過多月経と呼ばれるものもあります。
既にお伝えした経血量が極端に減少する過少月経とは逆に1回の月経の経血量が150ml以上ある状態を指す状態です。
レバー状の大きな塊になっているような固まった経血がみられた場合も、この過多月経に該当します。
こちらも、他の月経異常と同様に卵巣機能が低下することによって女性ホルモンの分泌が少なくなることが原因となってあらわれます。
参考元:過多月経
病気の可能性もあるので要注意
更年期に入ると月経が長引いたり短くなったり、経血量が多くなったり少なくなったりとさまざまな異常があらわれるとお伝えしてきました。
こうした月経の異常は、更年期によるホルモンバランスの変化によって起きている機能性出血である場合もあれば、病気などが原因となって起きている器質性出血である場合があります。
そこで、ここからはどういった病気が原因となって異常が起きるのかについて紹介していきたいと思います。
子宮頸がん・子宮体がん
器質性出血の要因として子宮頸がんや子宮体がんがあげられます。
子宮頸がんは子宮の入り口にあたる子宮頚部にできるがんのことで、子宮体がんとは子宮の上部にある子宮体部にできるがんを指します。
最も多い症状としては月経期間ではないタイミングや閉経後の出血で、がんが進行していくことで下腹部の痛みや性交痛、腰痛や下肢のむくみといったものがあらわれるようになります。
また、上記のような症状以外にリンパ節や卵巣、卵管などへとがんが転移して広がっていきます。
参考元:子宮頸がん
参考元:子宮体がん(子宮内膜がん)
子宮筋腫・子宮腺筋症
器質性出血の原因は、がん以外にも子宮筋腫や子宮腺筋症といった病気であることもあります。
子宮筋腫とは子宮を構成している平滑筋に良性の腫瘍ができる病気で、大きさや成長速度などには個人差があります。
この子宮筋腫は症状がない場合も多いですが、症状があらわれる場合に多いのが月経の変化です。
月経量の増加や血の塊が出るといったこともあり、貧血の原因になったりします。
子宮腺筋症とは、子宮内膜に似た組織が子宮内で増殖して子宮の筋層が厚くなったりする病気です。
こちらは、かなりの痛みを伴う月経痛や過多月経、貧血などの症状があらわれます。
子宮内膜ポリープ・子宮頸管ポリープ
子宮内膜ポリープや子宮頚管ポリープが原因となって器質性出血が起きる場合もあります。
この子宮内膜ポリープや子宮頚管ポリープはその名の通り、子宮内膜や子宮頚管にポリープ(腫瘤)ができる病気です。
子宮頸管ポリープは多くが無症状となっていますが、接触などで簡単に出血してしまいます。
また、子宮内膜ポリープは異常子宮出を伴うことがあり過多月経や過長月経を引き起こして貧血になることもあります。
いずれのポリープも治療には切除などが必要になります。
子宮内膜増殖症
器質性出血を引き起こす原因として最後に紹介するのが子宮内膜増殖症です。
これは、子宮の内側にある子宮内膜が異常に増殖することで分厚くなってしまう病気です。
この子宮内膜増殖症の症状としては不正性器出血のほか、経血量が増える過多月経、月経期間が長くなる過長月経といった症状があらわれます。
また、この子宮内膜増殖症は不妊の原因にもなるため、妊娠を希望される方の場合には注意が必要になります。
こちらの子宮内膜増殖症は検査で細胞を採取して細胞診を行い判断したり、超音波検査で子宮内膜が閉経前で20mm以上、閉経後で5mm以上となった場合に診断されます。
参考元:子宮内膜増殖症とは
不自然に思ったら婦人科・産婦人科へ
更年期に入ることで生理にさまざまな変化が起きることは珍しくありません。
変化が起こるものだというのを認識しておくということは非常に大切なポイントではあります。
生理の変化が更年期に入ったことが原因であれば、大きな問題につながることは少ないですが、こちらのページでお伝えしたように何かしらの病気が原因となっている場合もあります。
病気の場合、速やかに治療を行うことが重要になるため、何かしら不自然に感じることなどがあった場合には、速やかに婦人科や産婦人科を受診するようにしましょう。
まとめ
こちらのページでは更年期に入ることで起きる可能性がある生理の変化について紹介してきました。
ここまでに紹介してきた情報のまとめはこちら
- 更年期による生理の変化は4種類
- 生理の変化は病気が原因の場合もある
- 不自然に感じた場合は速やかに医療機関を受診
更年期に入ることで起きる生理の変化は生理期間が短くなる過短月経と長くなる過長月経。
そして、経血量が増える過多月経、経血量が減少する過少月経という4種類です。
ですが、これらの生理の変化は更年期に入ったことで起きている場合もあれば、何かしらの病気が原因となって起きていることもあります。
病気が原因となって生理に異常が起きている場合は、速やかに治療することが何よりも重要になります。
さまざまな原因で生理に異常が起きてしまう可能性があるため、自身に何かしらの異常が起きた場合には速やかに対処するようにしましょう。

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