更年期障害は男性にも起こり得る病!原因から治療までの流れを紹介!
更年期障害の悩みと聞くと、女性特有の問題と考える方は多いかと思います。
ですが、実際のところこの更年期障害は女性に多い悩みではありますが、男性の中にもこの更年期障害に悩む方がいらっしゃいます。
こちらのページでは、男性にあらわれる更年期障害の悩みやその解決法などについて詳しく紹介していきますので、是非お役立てください。
更年期障害は男性にも起こり得る病
更年期障害=女性の病気というイメージは根強く、男性は更年期障害とは無関係と考える方は今も少なくありません。
ですが、実際問題として、男性にも更年期障害があらわれることはありますし、実際に更年期障害で悩まれている方も少なくありません。
男性に更年期障害のイメージが少ない理由
更年期障害=女性の病気というイメージを持たれている一番の要因は、更年期障害に悩む方の数の違いがあるといえます。
男性の場合、加齢とともにホルモンの分泌量は徐々に減少していきます。
一方で女性の場合は、加齢とともにホルモン分泌量は減少しますが、妊娠する能力がなくなる閉経を境に急激に分泌量が減少します。
閉経によって体内のホルモンバランスが一気に崩れてしまうことで更年期障害の症状があらわれやすくなっているのです。
その結果、更年期障害の症状に悩まされる女性の数は多く、更年期障害=女性の病気という印象が強くなっています。
男性ホルモンの働き
加齢とともに減少していく男性ホルモンにはさまざまな働きがあります。
例えば、骨を太く丈夫にしたり、筋肉の量を増やしたり、精子を作ったり内臓脂肪を抑えるといった作用があります。
男性の更年期障害があらわれると、男性ホルモンの分泌が減少するため、上記のようなさまざまな男性ホルモンの作用が弱まってしまいます。
その結果として、さまざまな症状があらわれるのが男性更年期障害です。
男性更年期障害(LOH症候群)の症状
加齢男性・性腺機能低下症候群の英名であるLate Onset Hypogonadism syndromeから頭文字をとったLOH症候群とも呼ばれる男性更年期障害。
では、男性更年期障害となってしまった場合には、実際にどのような症状があらわれるのでしょうか?
ここからは男性更年期の症状を身体的、精神的といった種類別に紹介していきます。
身体的症状
男性の更年期障害ではさまざまな身体的症状があらわれます。
あらわれる症状としては、眩暈やのぼせ、多汗や疲労感、動悸や息切れなど女性の更年期障害であらわれる症状と大きな違いはありません。
また、上記以外にも肥満やメタボリックシンドローム、関節症や筋肉痛などの症状もあらわれることがあります。
男性の更年期症状による身体的症状は多岐に渡りますが、あらわれている症状が少ない場合、自身が更年期障害であるといったことに気づくことが難しい場合もあります。
精神的症状
更年期障害では身体的な症状のほかに精神的症状があらわれることもあります。
男性更年期障害の精神的症状としては、イライラや不安、パニックや不眠、うつ症状など、身体的症状と同様に多岐に渡っています。
また、精神的症状の多くはうつ病などの精神疾患と同様の症状があらわれるため、症状の原因が精神疾患なのか更年期障害なのかといった判断が難しい場合があります。
ただし、希死念慮があるといったような場合は精神疾患である可能性が高いため、速やかに精神科の受診を行う必要があります。
男性特有の症状
男性の更年期障害の症状の中には、女性の更年期障害の症状とは違って男性特有の症状があらわれることもあります。
男性特有の症状としては性欲の減退やセックスの頻度の減少、勃起不全症候群といったものがあります。
これらの症状も他の症状と同様に男性ホルモンの分泌が低下したことによって起きる症状となっています。
男性更年期障害はどこで治療できる?
男性もなってしまう可能性がある更年期障害。
女性が更年期障害となってしまった場合、婦人科で治療を受けるというのは何となく想像できるかと思います。
では、男性が更年期障害となってしまった場合、治療はどこで受けられるのでしょうか?
泌尿器科
男性が更年期障害を発症した場合、治療を受けられる診療科のひとつに泌尿器科があります。
現在では、多くの泌尿器科で男性の更年期障害の治療を行っているため、まず泌尿器科を調べてみるのはひとつの手です。
ただし、すべて泌尿器科で男性更年期の治療を行っているわけではない点には注意が必要です。
メンズヘルス外来、男性更年期外来
男性の更年期障害は泌尿器科で治療を受けることができますが、泌尿器科以外でも治療を行っている場合があります。
メンズヘルス外来や男性更年期外来を別途で設けているクリニックもあるため、そうした外来を受け入れているクリニックなどでも治療を受けられます。
男性更年期障害の診断方法
男性更年期障害にはいくつかの診断基準や判断基準を考慮した上で、初めて診断されます。
そこで、ここからは男性更年期障害の診断方法について紹介していきたいと思います。
病院で問診を受ける(AMS調査)
男性更年期障害を診断するために世界的に利用されているのが「AMSスコア」です。
肉体的にも精神的にも調子が悪い、神経質になったといったような17項目に及ぶ質問に対して、それぞれ症状の程度に合わせて1~5点で点数をつけます。
そうしてつけた点数の合計で男性更年期障害なのかどうかといったことから、男性更年期の場合はどの程度の重度なのかを判断するのに用いられています。
AMSスコアの質問表はこちら
血液検査
男性の更年期障害は前述のAMSスコアの調査と共に、血液検査が用いられます。
血液検査では血液中のテストステロンの値をチェックし、テストステロンの値が基準値より低い場合は男性更年期障害と診断されます。
国際的な男性更年期の診断基準となっているのは総テストステロン量が300ng/dl以下です。
ちなみに21歳男性の総テストステロンの参考基準値が236~1,037ng/dlであることを考えると、かなり減少しているのが見て取れます。
男性更年期障害の治療方法
ここまで男性の更年期障害について診断基準や症状について紹介してきましたが、実際に男性が更年期障害になってしまった場合はどのような治療法が行われるのでしょうか?
ここからは、男性の更年期障害に対する治療方法について紹介していきます。
症状が軽い場合の治療方法
男性更年期障害の症状が軽度な場合は生活習慣の改善が第一の治療法となっています。
これは生活習慣の乱れが男性ホルモンの分泌を低下させる原因となっているためです。
生活習慣を改善して、低下していた男性ホルモンの分泌が正常になれば、それだけで男性更年期障害の改善にもつながります。
その上で、性機能低下の症状がある場合はED治療薬を用いたり、精神的症状が強く出ている場合は抗うつ薬を使ったり症状に合わせて治療薬や漢方薬を適宜併用します。
症状が重い場合の治療方法
男性更年期障害の症状が軽い場合は生活習慣の改善と並行して治療薬を併用することで改善することができました。
ですが、男性更年期障害の症状が重い場合は低下してしまっている男性ホルモンを注射薬で補充するホルモン補充療法が選択されます。
こちらのホルモン補充療法はその英名である「Testosterone Replacement Therapy」の頭文字を取ってTRTと略して呼ばれることもあります。
低下した男性ホルモンを直接補充することができるため、高い改善効果に期待できます。
参考元:男性更年期障害(LOH症候群)
まとめ
こちらのページでは更年期障害の中でも男性の更年期障害についてさまざまな情報を紹介してきました!
男性更年期障害において知っておくべきポイントはこちら
- 症状は身体的、精神的、男性特有の3つ
- 男性更年期はAMSスコアと血液検査で診断される
- 泌尿器科や男性更年期外来で治療を受けられる
- 治療法は生活習慣の改善とホルモン補充療法
更年期障害は女性の悩みという印象は今も根強く、男性はならないと考える方も少なくありません。
ですが、男性もなってしまうものだと認識しておくことで、自身が更年期障害になってしまった場合に速やかに対処することができるようになりますので、是非覚えておくようにしましょう。
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