レボケア錠、副作用は怖い?知って安心・正しく対処
こちらページでは、レボケア錠のよくある副作用と見逃してはいけない重篤な副作用のサインといった、副作用についての情報を紹介します。
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よくある副作用:知っておけば焦らない
レボケア錠と同じ有効成分を配合しているレボフロキサシン錠のデータをもとに、よくある副作用として考えられるものを紹介します。
吐き気、嘔吐
・嘔吐:発現頻度1.39%(22/1582例)
こうして見ると、約5%の方が不快感を覚えていることが分かります。
レボフロキサシンによる胃粘膜への刺激などが原因で起こると考えられていますが、胃の不快感を軽減する胃薬や吐き気止めを服用することで対応できます。
ただし、マグネシウムやアルミニウムを含む胃薬はレボケア錠の効果を弱める可能性があるため、2時間以上の間隔を空けて服用する必要があります。
めまい
発現頻度は3.73%(59/1582例)で、こちらも比較的よくある副作用のひとつといえます。
レボフロキサシンには、GABA(鎮静作用のある神経伝達物質)が働くために欠かせないGABA-A受容体を阻害してしまう働きがあるため、神経の興奮をしずめることができず、めまいが起こると考えられます。
めまいが起きるときは安静に過ごすことが大切で、車の運転など危険を伴う作業は控える必要があります。
また、就寝前に服用することでめまいが気にならなくなる(めまいが起きる前に眠ってしまう)こともあります。
不眠症
不眠症の発生頻度は2.34%(38/1582例)で、めまいと同じくGABA-A受容体をブロックする働きが原因とされています。
神経が興奮しやすくなり、心拍増加や覚醒状態の持続を招きやすくなることで起こると考えられます。
不眠症があらわれる場合は、めまいのときとは逆に起床時に服用することをおすすめします。
寝る前には血中濃度が下がっており、薬に妨げられずスムーズに入眠できます。
下痢・腹痛
・腹痛:発現頻度0.38%(6/1582例)
レボケア錠の抗菌作用は、体に害をなす病原菌だけでなく腸の機能を支えている善玉の腸内細菌にも及ぶため、下痢や腹痛を引き起こすと考えられます。
ビオフェルミンなどの整腸剤で対処できますが、整腸剤に含まれる乳酸菌やビフィズス菌もレボケア錠の影響を受けるため、2時間以上の間隔を空けてから服用しましょう。
頭痛
頭痛の発現頻度は、1.45%(23/1582例)となっています。
・下痢や嘔吐による脱水症状から頭痛が起こる
このようなメカニズムが考えられるため、水分補給をしっかり行うことが推奨されます。
また、頭痛をしずめるには市販の鎮痛薬が有効ですが、おすすめはアセトアミノフェンを有効成分とするカロナールです。
ロキソプロフェンやイブプロフェンはレボフロキサシンと相互作用を起こし、痙攣の原因になる可能性があるため避けましょう。
注意すべき副作用を見逃さないサインとは?
レボケア錠には、発現頻度は不明(極めて低い)ものの、重篤な副作用の発症が考えられます。
アキレス腱炎、腱断裂等の腱障害
・歩行時の違和感、熱感、腫れなど
このような症状があらわれた場合は、すみやかに医療機関を受診してください。
症状を放置してアキレス腱が断裂してしまうと、長期に渡って生活に支障が出るおそれがあります。
アレルギー反応(発疹・呼吸困難・発熱など)
・呼吸が苦しくなる
・熱が出る
これらの症状はレボケア錠に対するアレルギー反応によるもので、重篤な全身反応(アナフィラキシー)に発展するケースもあります。
アレルギー反応は突然起こることがあり、軽いかゆみから始まって、短時間のうちに全身症状へ進行することもあります。
息苦しさ、唇やまぶたの腫れ、意識がぼんやりするような感覚があれば、迷わず緊急対応が必要です。
命に関わることもあるため、症状があらわれた時点でレボケア錠の服用を中止し、すぐに医療機関を受診してください。
QT延長(不整脈)…発現頻度は稀(頻度不明)
QT延長は、心電図上で「心臓の電気信号が次に進むまでの間隔」が異常に長くなる状態を指します。
不整脈や心拍数の乱れなどがあらわれることがあり、自覚症状としては強い動悸、息切れ、めまいなどを感じることがあります。
特に女性や高齢者、カリウムやマグネシウムなどの電解質が不足している方は、QT延長が起こりやすいとされています。
これらの症状が出た場合には、すぐに医療機関で心電図を含む診察を受けてください。
症状が一時的におさまっても、自己判断で放置すると、不整脈が悪化して重篤な事態につながることがあります。
実例紹介:「私が体験した副作用と対処法」
実際にレボケア錠を服用した方の中には、軽い副作用を経験しながらも適切に対処し、治療を継続できたケースがあります。
ここでは、「下痢」と「頭痛」に関する体験談を紹介します。
ケース1「40代・女性」:服用初日に下痢が続いて不安に
レボケア錠を朝食後に服用したところ、その日の午後から軽い下痢が続くようになりました。
最初は食あたりかな?と思って様子を見ていたものの、2日連続でお腹が緩い状態が続き、不安を感じてかかりつけのクリニックに相談しました。
クリニックで処方してもらった整腸剤を使いながら、水分を多めに取るようにしたところ、翌日には症状が落ち着きました。
ケース2「30代・男性」:頭痛が続き、市販薬で対処したものの…
レボケア錠の服用開始から2日目にかけて、締めつけられるような頭痛を感じるようになりました。
これまで片頭痛の経験はなかったため薬との関連を疑い、まずは水分を多めにとって安静に。
翌日も軽い痛みが続いたため、薬局でカロナールを購入して服用したところ、痛みは軽減しました。
その後は特に問題なくレボケア錠を使えています。
まとめ:副作用を正しく知れば、不安は半分になる
レボケア錠のよくある副作用は、服用するタイミングを工夫したり、整腸剤や鎮痛剤などを使用することで対処できます。
また、以下のような重篤な副作用のサインをあらかじめ押さえておくことで、万が一の対処もできます。
- 胸のドキドキ、息切れ、強いめまい
- アキレス腱やふくらはぎの痛み・腫れ
- 全身の発疹やかゆみ、呼吸がしづらい
- 下痢が長引く、腹痛や発熱を伴う
副作用について正しい知識を持ち、レボケア錠を安心して使えるようにしましょう。