NMNは薄毛に対して効果があるのはホント?効果があるといわれる理由について
NMN(ニコチンアミド・モノヌクレオチド)は老化防止やアンチエイジング分野で注目されています。
昨今、NMNの効果は単に若々しさを保つだけにとどまらず、発毛促進にも効果があるといわれています。
薄毛はストレスや老化、生活習慣の乱れなどさまざまな要因が絡んで発症しますが、NMNは細胞の活性化や修復を助けて髪の成長を促す可能性があるのです。
今回は、NMNが薄毛にどのように作用するのか、そしてその効果をどのように得られるのかについて詳しく解説します。
NMNによる発毛促進のための治療法についても解説するため、薄毛で悩む人は参考にしてください。
薄毛に対してNMNは効果ある?
NMNが薄毛に対して効果があるかどうかという点については現在も研究が進められていますが、科学的な根拠は乏しい状況です。
しかし、NMNが持つ作用は薄毛の治療に効果があると考えられています。
なぜなら、NMNには細胞の老化を遅らせる働きがあるとされ、これが髪の成長にも影響を及ぼす可能性があると考えられているためです。
また、髪の毛は体内のほかの細胞と同じく老化に伴ってダメージを受けるため、その修復を促すNMNは薄毛の改善に役立つといえます。
具体的には、NMNは体内で「NAD+(ニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド)」という物質に変換され、NAD+はエネルギーの代謝や細胞の修復に重要な役割を果たします。
髪の毛を生成する細胞も、このNAD+の供給が十分であることが必要です。
特に、薄毛の原因となる毛母細胞の機能低下をNMNが補って髪の毛の成長を促進する可能性が示唆されています。
しかし、NMNが直接的に髪の成長を促進するかどうかはさらなる臨床研究が必要となっています。
NMNとは?
そもそもNMNとは、どのようなものなのかわからない人も多いかと思います。
ここからはNMNの概要や効果などについて解説します。
NMNの概要
NMNはビタミンB3の一種で、体内でNAD+という補酵素に変換されます。
このNAD+は細胞のエネルギー生成や修復、代謝において非常に重要な役割を果たしており、これが減少すると老化が進行します。
年齢を重ねると体内でのNAD+の生成量が減少するため、NMNによって補うことで老化を防いで健康を維持する効果が期待されているのです。
NMNの効果
NMNの主な効果は細胞の老化を遅らせ、エネルギー代謝を促進することです。
この作用によってアンチエイジング効果が期待されています。
加えて、NMNは体全体の細胞を活性化させるため、髪の毛の生成にも関与する可能性があります。
たとえば、髪の成長に必要なケラチンの生成をサポートしたり、毛母細胞の修復を促したりすることが考えられます。
このようにNMNは全身の細胞に対して広範な効果を持ち、結果として髪の健康にも寄与する可能性があります。
アメリカではNMNの栄養補助食品としての
アメリカではNMNの栄養補助食品としての販売が停止されました。
これは、FDA(米国食品医薬品局)がNMNを「未承認の新薬」として再分類し、栄養補助食品としての販売が規制されることになったためです。
これにより、多くのNMNサプリメントが市場から撤退しました。
しかし、この措置はNMNの安全性に問題があるという意味ではなく、規制が整っていないための一時的な対応です。
NMNの研究は引き続き進められており、今後の開発と販売の再開に期待が寄せられています。
NMNに発毛効果があるといわれている理由
現在、科学的な根拠は乏しいもののNMNは薄毛の治療に役立つとされています。
具体的にはどのような作用が発毛効果につながるのでしょうか。
ここからはNMNに発毛効果があるといわれる理由について解説します。
サーチュイン遺伝子を活性化するため
NMNが薄毛に効果的であるとされる理由の一つに、サーチュイン遺伝子の活性化が挙げられます。
サーチュイン遺伝子は細胞の老化を防ぎ、修復を促進するのが役割です。
この遺伝子が活性化されると細胞が若返り、髪の毛を生成する毛母細胞の機能も向上します。
これによって髪の成長が促進され、薄毛が改善される可能性があります。
オートファジーにより活性酸素が減少するため
オートファジーは細胞が自らの老廃物を除去して再生するプロセスです。
NMNはこのオートファジーを促進することで、細胞内に蓄積された活性酸素を減少させて細胞の老化を防ぐ働きがあります。
また、活性酸素は細胞にダメージを与える原因のひとつであり、髪の成長を妨げる要因でもあります。NMNがオートファジーを活性化させることで、髪の毛の成長が促進されることが期待されています。
髪の毛の成分の生成を促進するため
髪の毛はケラチンというタンパク質からできています。
NMNはケラチンの生成に必要なエネルギーを供給し、毛母細胞の活性化を助ける役割を果たします。
これによって髪の毛が太く健康に成長し、薄毛の改善が期待できるのです。
NMNが髪の毛の生成を直接的に促進するメカニズムは、まだ完全に解明されていませんが、細胞のエネルギー代謝や修復機能を高めることが重要な要素であると考えられています。
NMNによる発毛促進のための治療方法
NMNを発毛促進のために服用する場合には、以下の治療方法が効果的です。
- マイクロニードルによる治療
- 点滴による治療
ここでは、それぞれの治療方法について詳しく解説します。
マイクロニードルによる治療
NMNを使用した発毛促進の治療法の一つとして、マイクロニードル療法があります。
マイクロニードルとは、頭皮に微小な針を使って刺激を与える治療法で、NMNを浸透させやすくするために使われます。
マイクロニードル療法により、NMNが毛根の奥深くまで届き、毛母細胞の活性化が促進されます。
マイクロニードル療法は痛みが少なく、効果が持続しやすい点がメリットとして挙げられます。
点滴による治療
もう一つのNMNによる治療法として点滴があります。点滴療法ではNMNを直接血液に注入することで、全身に効率的に行き渡らせることが可能です。
髪の毛の成長に必要な栄養素が効率よく供給されることで薄毛の改善が期待できます。
点滴による治療は即効性があるため早期に結果を求める人に適していますが、定期的な施術が必要になることもあります。
まとめ
NMNの服用によって、薄毛が改善できるという科学的根拠は乏しい状況です。
しかし、NMNが持つ効果は薄毛の治療でも効果があるとされています。
具体的には、サーチュイン遺伝子の活性化やオートファジーの促進、そしてケラチン生成のサポートなどのNMNの作用によって、髪の健康が改善される可能性があるのです。
NMNによる発毛促進の治療法には、マイクロニードルや点滴といった方法があり、個々のニーズに合わせて選択可能です。
ただし、NMNの効果についてはまだ研究中であるため、個人の判断で使用するようにしましょう。