FAGAは自然治癒するの?原因や受診する病院について解説
頭髪の薄さが気になり始めた女性も少なくないでしょう。
そんななか、FAGAという言葉を耳にしたことがある人もいるかもしれません。
自然治癒するのか、完治する可能性はあるのかといった点が気になるところでしょう。
そこでこの記事では、FAGAの原因や自然治癒の可能性、受診すべき医療機関などのポイントを解説します。
さらに、治療方法についても詳しく説明するため、FAGAに悩んでいる人や、予防に関心がある人は、ぜひ参考にしてください。
FAGAへの理解を深め、適切な対処法を見つけるきっかけとなるでしょう。
FAGAとは?
FAGAは「Female AndroGenetic Alopecia」の頭文字をとった略称で、女性の男性型脱毛症を指します。
この症状は、頭頂部や分け目付近の髪が徐々に細くなり、薄くなっていくのが特徴です。
男性ホルモンの影響を受けやすい部位から脱毛が始まるため、このように呼ばれるようになりました。
FAGAは年齢を問わず発症する可能性があり、若い女性にも見られることがあります。
初期段階では気づきにくいこともありますが、進行すると髪のボリュームが減少して頭皮が目立つようになります。
ただし、男性の場合とはちがって完全に頭皮が露出してしまうといったことは極めて稀です。
FAGAの進行速度は個人差が大きく、ゆっくりと進行する場合もあれば比較的早く進行することもあります。
症状を抑えるには、個々の状態に合わせた適切な対処が重要となるでしょう。
参考元:AGA・FAGA
FAGAは自然治癒する?
FAGAは進行性の症状であるため、自然治癒はほぼ望めません。
放置してしまうと症状が進行する一方となるため、早期に適切な治療を始めることが重要です。
このFAGAが自然に回復することは極めて稀な理由は、FAGAの原因としてホルモンバランスの変化や遺伝的要因が関係していることがあげられます。
しかし、適切な治療や生活習慣の改善によって進行を遅らせたり、症状を改善したりすることが可能です。
完全に元通りになることは難しいかもしれませんが、早期発見と継続的なケアによって髪の健康を維持することは十分に可能です。
専門医に相談し、自分に合った対策を見つけるようにしましょう。
参考元:FAGAの治療方法
FAGAは完治する?
FAGAは、基本的に完全な治癒が難しいとされています。
FAGAが男性ホルモンの影響で発症している場合、治療を継続することで症状の進行を抑えることはできます。
治療を行うことで改善がみられますが、治療を中断してしまうと再び症状が進行します。
しかし、ホルモンバランスの乱れ以外が原因の場合は、適切な対処によって完治する可能性もあるでしょう。
まずは正確な診断を受けて原因を特定することが重要です。
適切な治療を行うことで、FAGAの進行を抑え、症状の改善が期待できるでしょう。
FAGAの原因とは?
FAGAには複数の要因が関係しています。
主な原因として、ホルモンバランスの乱れや遺伝的要因、生活習慣の乱れなどが挙げられます。
これらの要因が単独あるいは複合的に作用することで、FAGAが引き起こされる可能性があります。
ホルモンバランスの乱れ
加齢に伴うホルモンバランスの変化は、FAGAの主な原因の一つです。
女性ホルモンが減少することで男性ホルモンが相対的に増加し、髪の毛に悪影響を及ぼすことが知られています。
このホルモンバランスの変化が頭皮にある毛根を縮小させることで、髪が徐々に細く、そして薄くなってしまうのです。
女性は更年期に差し掛かると、女性ホルモンの減少が顕著になり、FAGAを発症するケースは珍しくありません。
加えて、ストレスや不規則な生活習慣もホルモンバランスを乱す要因となるため、注意が必要です。
ホルモンバランスの乱れは、他の健康問題にもつながることがあり、これらの問題を防ぐためには健康管理が不可欠です。
また、専門的な医療機関でのホルモン治療も考慮するべきでしょう。
遺伝
FAGAには遺伝的な要素が大きく関わっています。
親や祖父母にFAGAや男性型脱毛症が見られる場合、その遺伝的要因が子孫に受け継がれ、FAGAを発症するリスクが高まることがあります。
これは、髪の成長や脱毛に関与する特定の遺伝子が遺伝によって引き継がれるためです。
しかしながら、遺伝的なリスクがあるからといって、必ずしもFAGAを発症するとは限りません。
環境要因や生活習慣も髪の健康に大きな影響を与えます。
たとえ遺伝的な素因を持っていても、適切なケアや生活習慣の改善を行うことで、発症を遅らせたり、症状を軽減したりすることは可能です。
特に早期の対策が重要であり、遺伝的なリスクを意識しながら、適切な予防策を講じることが推奨されます。
生活習慣の乱れ
日々の生活習慣がFAGAの発症や進行に大きな影響を与えることがあります。
不規則な食生活や睡眠不足、過度のストレスや喫煙などが髪の健康に悪影響を与える要因となりえます。
これらの生活習慣は体内の栄養バランスを崩したり、血行を悪化させたりすることで毛髪の成長を阻害する可能性があります。
また、過度なヘアスタイリングや不適切なヘアケアも頭皮や毛根に負担をかけ、FAGAの症状を悪化させる原因となりかねません。
逆に、バランスの取れた食事や適度な運動、十分な睡眠やストレス管理などの健康的な生活習慣を維持することで、FAGAの予防や症状の改善につながる可能性があります。
これらの生活習慣の改善は髪の健康だけでなく、健康状態の向上にも寄与するため日々の生活に取り入れることが重要です。
FAGAは何科を受診すればよい?
FAGAの症状に気づいたら、専門家による診断と治療を受けることが重要です。
適切な受診科は、症状の程度や併発する症状によって異なります。
主に皮膚科とFAGA専門のクリニックが選択肢となるでしょう。
頭皮の症状がある場合は皮膚科
頭皮に痒みや赤み、乾燥によるフケなどの症状がある場合は、まず皮膚科を受診することが適切です。
これらの症状はFAGAだけでなく、ほかの頭皮トラブルが原因である可能性も考えられます。
皮膚科では頭皮の状態を詳細に診断し、それに基づいて適切な治療が行われます。
たとえば、痒みや赤みが炎症性のものであれば炎症を抑えるための薬が処方されます。
また、乾燥によるフケの症状に対しては、保湿ケアや専用シャンプーの使用が推奨されることもあります。
皮膚科医はこれらの症状がFAGAの進行に影響を与えていないか、総合的に判断します。
必要に応じて、FAGA専門のクリニックを紹介してくれる場合もあります。
FAGA専門のクリニック
FAGAの症状が進行している場合や専門的な治療を希望する場合は、FAGA専門のクリニックを受診するのが良いでしょう。
これらのクリニックではFAGAに特化した診断と治療を行っています。
FAGA専門クリニックでは、詳細な問診や頭皮の状態チェック、毛髪診断などを通じてFAGAの程度や原因を特定します。
そして、個々の状況に合わせて薬物療法や育毛療法、低出力レーザー治療などのさまざまな選択肢のなかから最適な治療プランを提案してくれるでしょう。
また、これらのクリニックでは、FAGAに関する最新の知見や治療法を取り入れていることが多いため、より効果的な治療を受けられる可能性があります。
長期的なフォローも期待できるでしょう。
FAGAの治療方法
FAGAの治療には、さまざまな方法があります。
代表的な治療方法を以下の表にまとめました。
治療方法 | 概要 | 特記事項 |
投薬治療 | スピロノラクトンが用いられ過剰な男性ホルモンの働きを抑制して抜け毛を予防。 ミノキシジルで血行促進し、新しい髪を生やす。 | フィナステリドやデュタステリドは女性には使用禁止。 妊娠中や授乳中の使用には特に注意が必要。 |
メソセラピー | ミノキシジルや成長因子などを頭皮に直接注射することで、発毛や育毛を促進する。 | 美容外科や専門クリニックでのみ施術が可能で、費用が高額。 定期的な施術が必要で、副作用のリスクも考慮する必要あり。 |
増毛エクステ | 自分の髪に人工毛を結びつけることで毛量を増やす。 | 見た目の改善は可能だが、自毛に負担がかかりやすく、定期的にメンテナンスが必要。 シリコン入りシャンプーの使用を避け、ノンシリコン製品の使用が推奨される。 |
自毛植毛 | 健康な自分の毛髪を薄毛部分に移植し、自然に生え変わる髪を持続的に得る治療法。 | ドナー部分に傷跡が残る可能性がある。 女性での施術は少なく、実施している医療機関も限られる。 |
上記の表を参考にして、自分に合った治療方法を検討してください。
まとめ
FAGAは女性の男性型脱毛症を意味しており、自然に治ることは難しい進行性のものです。
主な原因はホルモンバランスの乱れや遺伝、生活習慣の乱れなどが挙げられます。
進行を抑えるには早期発見と適切な治療が重要です。
症状に応じて皮膚科やFAGA専門クリニックを受診する必要があります。
治療方法には薬物療法や育毛療法、低出力レーザー治療などがあり、適切な対処によって症状の改善や進行の遅延が期待できます。
健康的な生活習慣を心がけ、気になる症状があれば早めに専門医に相談することが大切です。
FAGAへの理解を深め、自分に合った対策を見つけることで、より効果的に対処できるでしょう。