FAGAとびまん性脱毛症は別物?その違いを詳しく紹介します
薄毛の悩みというと男性の悩みと考える人は多いですが、実は近年では女性の悩みとしても増えてきています。
こちらのページではそんな女性の薄毛であるFAGAとびまん性脱毛症などについて詳しく紹介していきます。
FAGAとびまん性脱毛症の違いやそれぞれの原因、改善法などさまざまな情報を紹介しているので、薄毛が気になりだしている女性は是非一度、こちらのページをお役立てください。
FAGAはどんな症状?
女性の薄毛であるFAGAとはいったいどういうものなのでしょうか?
これは「Female AndroGenetic Alopecia(女性男性型脱毛症)」を省略した略称で、女性の薄毛や脱毛の総称です。
男性のAGAは男性ホルモンが毛母細胞に作用することが原因となって抜け毛が増えて起きるのに対して、FAGAは女性ホルモンが減少することで、男性ホルモンが優位となることで発生します。
男性のAGAは前髪の生え際が後退したり、頭頂部が薄くなるといった薄毛があらわれる場所が決まっていますが、女性ホルモンが減少してあらわれるFAGAは男性のAGAとは違って頭髪全体が徐々にスカスカになっていくという特徴があります。
そのため、更年期などの女性ホルモンの分泌が大幅に減少するタイミングでこのFAGAに悩まされる女性は多くなります。
びまん性脱毛症はどんな症状?
女性の薄毛として多くいわれるもののひとつにびまん性脱毛症があります。
では、このびまん性脱毛症になると一体どのような症状があらわれるのでしょうか?
びまん性脱毛症とは、髪全体が薄くなってしまう脱毛症で、抜け毛が増えることでまばらに髪が薄くなったり分け目が広くなったりします。
FAGAとびまん性脱毛症の違い
世間の多くの方が「びまん性脱毛症=FAGA」という勘違いをされています。
正確には、このFAGAとびまん性脱毛症は別のものです。
FAGAは女性ホルモンの分泌が減少し、男性ホルモンが優位になることで起きる脱毛症です。
ですが、びまん性脱毛症はFAGAと同様にホルモンが原因となって起きるケースもあれば、それ以外が原因となって起きるケースもあります。
これら両者の脱毛症はそれぞれ複雑に原因が絡み合って発症するため、個人で自身の薄毛がFAGAなのかびまん性脱毛症であるのかといった判断をすることは容易ではありません。
FAGAやびまん性脱毛症の原因
FAGAやびまん性脱毛症で悩む女性は少なくありません。
いずれもホルモンの分泌が減少することで起きる脱毛症ですが、このホルモン分泌の低下以外にもさまざまな原因があります。
そこで、ここからはこれらの脱毛症のいろいろな原因について紹介していきたいと思います。
加齢・更年期
FAGAやびまん性脱毛症の原因の代表となっているのが、加齢や更年期です。
女性は加齢によって妊孕性が消失する閉経に向かって徐々に女性ホルモンの分泌量が減少していきます。
そして、妊孕性が消失する閉経を機に、女性ホルモンの分泌量が大幅に減少します。
このように、年齢を重ねて閉経に近づき更年期を迎えることによって体内で分泌される女性ホルモンは減少していくことから、次第に男性ホルモンが優位になっていき、FAGAやびまん性脱毛症といったものが発現しやすくなります。
出産
出産もFAGAやびまん性脱毛症の原因のひとつとなってしまいます。
妊娠中は女性ホルモンが胎盤に蓄積されており、出産の際に一気に体外へと出てしまいます。
その結果、出産後に女性ホルモンが一時的に大きく減少することになるのです。
この出産によるFAGAやびまん性脱毛症の症状は一時的なものである場合が多いです。
出産後は次第に女性ホルモンの分泌も戻っていくため、時間の経過とともにホルモン減少による抜け毛も減少していきます。
生活習慣の乱れ
生活習慣が乱れているとFAGAやびまん性脱毛症を引き起こしてしまうこともあります。
睡眠不足や偏った栄養バランスの食事、栄養不足などさまざまな事が絡み合ってホルモンの分泌が低下してしまいホルモンバランスが崩れてしまったり、髪や頭皮への負担を増やしてしまいます。
また、過度な飲酒であったり喫煙習慣といったことも同様にホルモンバランスを崩す原因となってしまいます。
こうした日常生活の中の生活習慣が原因となって薄毛となってしまう場合もあります。
過度なダイエット
生活習慣の乱れと似た原因として過度なダイエットがあげられます。
食事を大きく減らしたり、食べるものを極端に制限したりといったことをしてしまうと、栄養バランスが崩れてしまったり、栄養不足に陥ってしまいます。
その結果、体内のホルモン分泌が低下するといった事態を招いてしまいます。当然、ホルモンの分泌が減少してしまうとホルモンバランスに影響を及ぼし、男性ホルモンが優位になってしまうとFAGAやびまん性脱毛症の原因となってしまいます。
遺伝
FAGAは遺伝すると考えられています。
まだ、ハッキリとしたことは解明されていませんが、FAGAの原因となるDHTを作る酵素の5αリダクターゼの分泌量には遺伝が影響すると考えられているためです。
また、髪の毛の毛乳頭細胞にあるDHTと結びつく受容体の有無なども遺伝が関わっていると考えられています。
これらふたつの要素が遺伝による影響をうけると考えられているため、FAGAは遺伝すると考えられています。
その他の原因
FAGAはここまでに紹介してきた原因以外にもさまざまな事が原因となって起こる場合があります。
例えば、肥満や間違ったヘアケア、病気などがあげられます。
これらの原因による影響には個人差がありますし、これらの原因ひとつでFAGAを発症するケースもあれば、他の原因と絡み合って発症するという場合もあります。
そのため、FAGAに悩んだ場合には、適切に原因を把握した上で対策を行うことが重要です。
FAGAやびまん性脱毛症の治療方法
FAGAやびまん性脱毛症になってしまったとしても、治すことができない問うわけではありません。
現在では、このFAGAに対する治療法も登場しているため、ここからは治療法について紹介していきたいと思います。
FAGA治療薬による投薬治療
FAGAの治療方法として一般的なのが、FAGA治療薬を用いた投薬治療です。
具体的には女性でも使えるAGA治療薬のミノキシジルであったり、パントガールと呼ばれるFAGA治療薬を用いた方法になります。
ミノキシジルは頭皮の血管を広げ毛髪への栄養供給を増やすことで、育毛を促進して薄毛を改善します。その結果、髪が強く太く成長できるようになって、薄毛が次第に改善していくという治療法になります。
ミノキシジルは外用タイプの治療薬となっており、パントガールは内服タイプの治療薬となっています。
また、このミノキシジルを用いたFAGAの治療法は、FAGA以外にびまん性脱毛症の治療でも活用されています。
ホルモン補充剤によってホルモンバランスを整える
FAGAの治療法は育毛効果をもつミノキシジルやパントガールなどを用いた治療法が幅広く行われていますが、減少した女性ホルモンを補うことによって改善するという方法もあります。
ホルモン補充剤と呼ばれるタイプの治療薬が用いられ、外部から体内へと不足している女性ホルモンを補って、ホルモンバランスを整えます。
また、ホルモンバランス以外が原因となっている場合は、その原因を改善するための指導が行われることもあります。
まとめ
FAGAとびまん性脱毛症は女性にあらわれる薄毛として、近年では多くの方が悩む問題のひとつとなっています。
こちらのページではそんなFAGAやびまん性脱毛症やその治療法について紹介してきました。
FAGAやびまん性脱毛症はホルモンバランスが乱れて崩れることによって起きてしまいます。
そのため、女性ホルモンの分泌が減少する閉経に近い更年期に近づくにつれて起きやすくなります。
ですが、日常生活の中でホルモンバランスが乱れたりすると10代や20代といった若い年齢層でも起きてしまいます。
まだまだ自分は若いから関係がないと考えるのではなく、そうしたリスクがあるかもしれないとFAGAやびまん性脱毛症の原因や治療法について頭の片隅にでも入れておくようにしましょう。